冬の勝浦沖でリレー船 寒サバ32尾にスルメ&ヤリイカ28尾【喜美丸】
2020年02月02日 17:00
抜粋
1月10日(金)、期待に胸をふくらませながら勝浦川津の喜美丸を訪れた。当日は船貸し切りで、寒サバ&イカのリレー釣りを堪能した。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 APC・大村隆)
寒サバ&イカ狙いのリレー釣り
三連休の前日とあって、アングラ―は私だけ。それでも喜美丸の船長は快く出船してくれ、寒サバ&イカ狙いの大名リレー釣りが実現した。
右舷側操舵室の横に釣り座を構え、初めに狙う寒サバ用のフラッシャー仕掛けを結んでスタンバイ。
フラッシャーサビキで寒サバ狙い
6時、渡辺美喜男船長の舵でまだ暗い岸壁を離れ、真沖の釣り場を目指す。天候は朝から小雨が降り、北からの風がやや強く、ウネリがあって少し厳しいコンディション。
慎重な操船が続き、航程40分、チラホラと僚船が見える釣り場に到着。潮回りに入り、間もなく反応を捉えると軽く制動がかかり「はい、どうぞ、水深は210m。190mから底まで反応があります」のアナウンス。
オモリからフラッシャーサビキ仕掛けを丁寧に落とし入れ、一気に190mまで送り込む。そこからサミングをかけながら探っていくと、早くも竿先をブルブルと震わせるアタリが訪れる。
40cmクラス寒サバ多点掛け
はじめはゆっくり巻き上げて、その後、竿をロッドホルダーにセット。10m上げてから中速で巻き上げる。竿先は激しくバウンドを繰り返して、多点掛けの模様。
リングが見えたところで竿を立てながら引き寄せ、上から順にすべての魚を船中へ取り込む。この際、手前マツリを避けるため、魚が重ならないようにずらしながら取り込むことが肝要だ。
魚はいずれも丸々と太った40cm前後の寒サバで、マサバ主体のゴマサバ流しだ。上から魚を外して、仕掛けを吹き流し状態にして再投入。
仕掛けがタナに到達すると、すぐにブルンブルンと竿先がたたかれて、即、巻き上げにかかる。またもマサバ、ゴマサバのオンパレード。
3投目も同様に多点掛けの模様で、順調に巻き上げるが、残り30mに差しかかったところで、突然ガッガーンと激しく引き込まれて、一瞬のうちにテンションが消えてしまった。どうやら招かれざる客、サメのお出ましのようだ。
オモリ、仕掛けとも奪われてしまったので新しい物に替えて、その後は追釣を重ねる。36尾の良型サバがクーラーに収まったところで、またしてもサメに仕掛けごと略奪、ここからイカ釣りに切り替えることに。
スルメイカがトリプルヒット
船べりに円筒形のプラヅノ投入器を立てかけ、ツノを差し込んでスタンバイ。小移動後、すぐにイカの反応を捉えると軽くブレーキがかかる。
投入の合図でオモリを思い切り前方へ投げ入れる。水深もタナもほとんど変わらず、190mからサミングをかけ、落とし込みまでの乗りを狙ったが反応はなく着底。
イトフケを取り、竿先を海面から頭上まで一気にシャクリ上げ、イトをリール2回転分巻き取りながら竿先を海面に戻し、また同様にシャクリ上げると、グッと確かな乗り感触。そのまま手巻きで5~6m巻き上げるうちに、ズシッズシッと重さが加わる。
そこで電動リールのスイッチオン。竿尻を小脇にしっかりと抱え、中速より1段階落としたスピードで巻き上げる。船が波下に入った折には竿先を海面近くまで送って重さをしのぎ、できるだけスムーズに巻き続ける。
やがてイカリングが見えてきたところで、竿を立てながら海中を覗くと、濃褐色の塊が一つ、二つ、三つと連なっている。一手一手プラヅノを投入器に戻しながら大型スルメイカのトリプルを取り込む。
ヤリイカも顔出し
気をよくして再投入。オモリ着底後、イトフケを取り、また頭上まで一気にシャクリ上げ、上で一拍。すると、竿先がフワッフワッと明確に揺れた。紛れもないイカからのシグナルだ。すかさずアオリをいれるとグッと乗ってきた。
ここからただ巻きするうちにズシッズシッと追い乗りの手応え。ここでスイッチオン。前にも増す重さに、重厚な引き込みが加わって多点掛けを確信。
今度は良型スルメイカの3点掛けと下ヅノにはヤリイカが1尾ぶらさがっている。
船長は常に魚探に見入り、反応が薄くなると小移動、濃い群れを追い求めてくれる。従って投入のたびに、グッとくるシグナルを送ってくる。
順調に釣果を重ね、スルメイカにヤリイカが加わり、トータル28尾のイカが溜まった。極上の寒サバと肉厚なイカで十分すぎるほどの土産を確保。
船長はまだまだやる気十分だったが、10時ジャストに沖上がりをお願いし、早上がりしてもらった。
最終釣果
釣果は36~45cmの寒サバ32尾、良型交じりのスルメイカ・ヤリイカが28尾。帰宅後、家族に声をかけ、翌日には全員が集合。
マサバは焼きサバ寿司と締めサバ、加えてミソ煮。それにゴマサバとヤリイカの刺し身でもてなした。特に焼きサバ寿司、ミソ煮、ヤリイカの刺し身は絶品と大好評。
スルメイカはキモたっぷりだったので、塩辛を作り、手土産にしたところ、誰もが大喜び。勝浦の豊穣の海を実感した。
<週刊つりニュース関東版 APC・大村隆/TSURINEWS編>