錦江湾の風物詩『乗っ込み』マダイ釣り タイラバのボトムずる引きで本命
2020年05月15日 16:00
抜粋
鹿児島市の眼下に広がる錦江湾での風物詩でもある、マダイの乗っ込みが始まった。4月7日友人のボートにてタイラバゲームに出かけた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版 APC・橋元力)
錦江湾口でタイラバ
4月7日に友人らが錦江湾口に釣行すると連絡があり、エサ釣りに交じってタイラバで同船することにした。友人のボートが係留してある谷山港の長水路に夜明け前に集まり、タックルを積み込んで錦江湾を南下した。
夜明けを迎え、船長である友人、以下全員が桜島に向かって手を合わせ、この日の無事と釣果を祈った。今回のポイントは、湾口の指宿沖に位置する知林ヶ島周辺(図中1)と、長崎鼻沖から山川港沖(図中2)の2か所をメインに狙うことにした。
私以外は全員エサ釣りで、ひとつテンヤやテンビン仕掛け、錦江湾独特の大型スピニングを使った流し釣りの”チョロ釣り”で狙う中、私はタイラバで狙うことにした。
この時季は太平洋や東シナ海の深場で越冬していたマダイが産卵のために錦江湾に入ってくる。このマダイを、桜の花が咲くころと同じなので「桜ダイ」とか、錦江湾に入ってくるので「入りダイ」と呼んでいる。友人は過去の実績のあるポイントを探し、魚群探知機で魚影を確認している。その間に私たちはタックルの準備をし、釣り開始の合図を待っていた。
ホウボウやイサキから顔出し
最初に入ったポイントは知林ヶ島周辺で、ここは型は望めないが数がでるポイントで「マダイの活性を探るためにも、最初に流した」と、帰りの車の中で友人が話した。「OK、40m」という合図に、全員が仕掛けを投入した。私は全員が仕掛けを投入してから、オマツリにならないように潮の流れなどを考えてタイラバを投入した。
すぐにミヨシ(船首)に釣座を構えていたエサ釣りの友人らにアタリがあり、サオが大きく曲がった。待望のマダイかと思ったが、上がってくるのは良型のホウボウばかりだった。その時、トモ(船尾)でチョロ釣りをしていた友人にアタリがあり、今度こそ本命のマダイかと思ったが、こちらは良型のイサキだった。
このポイントを数回流したが、ホウボウやイサキ、チダイばかりだったので、友人の判断で大きく南下して、長崎鼻沖から山川港沖を攻めることにした。ここで私が操船を代わり、移動の間に友人が仕掛けを準備した。
ポイント移動で小型マダイ
ポイントに着くと、スパンカーを立てて、すぐに釣り開始となった。山川港の沖を過ぎたころにアタリがあり、今度は30~40cmの小型のマダイが釣れだした。型や色から判断して、錦江湾で越冬していたマダイで、本命の桜ダイや入りダイではなかった。
友人が小型のマダイを数尾釣ったところで操船を代わり、タイラバを投入した。エサ釣りの友人らの釣果を見て、ヒットゾーンをリフト&フォールで狙ったが、小型のマダイか外道のホウボウが邪魔するのか、スカートを引っ張るアタリばかりでハリ掛かりしない。
ボトムずる引きで40cm本命!
今回、私はタイラバ専用のベイトタックルを使用したが、友人らはタイラバで釣果がでると、ひとつテンヤなどのスピニングタックルにタイラバをセットして釣ることもある。ここで、マダイの活性が低いと判断し、ボトムをずる引きするとアタリがあり、ラインを送り込むと、一瞬ピーンと張ったので大きくアワセを入れると待望のヒット。海面に浮いてきたのは40cmのマダイだった。
私はこのマダイ1尾だけの釣果だったが、友人らは小型のマダイ、チダイ、ホウボウ、イサキなどの釣果だった。これから気温が上がり、安定してくれば、大型のマダイが大挙して錦江湾に入ってくる。ポイントも、湾口から湾奥へと移動しながらピークを迎える。錦江湾は、マダイの宝庫!全国でも有名な錦江湾のマダイを堪能してみてはどうだろうか。
<週刊つりニュース西部版 APC・橋元力/TSURINEWS編>
錦江湾口
出船場所:谷山港