釣り鈎専門メーカー「オーナーばり」スタッフが教える「ハリの選び方」
2020年05月30日 11:30
抜粋
今回は、釣り鈎についてのよくある疑問「選び方」について、専門メーカーである「オーナーばり」スタッフが3つの視点から解説します。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 オーナーばり・服部和彦)


釣り鈎の選び方
ユーザーの方々からの質問のなかで、魚種、場所、釣り方などそれぞれ違うはずなのに、共通して多い質問がズバリ、「釣り鈎の選び方」。ひと口に選び方といってもその要素は結論が出ないほどたくさんあります。
今回はその要素の一つであり、また実釣においても感じやすい、鈎先の形状、鈎の色、交換の3点に絞って話したいと思います。
鈎の形状
鈎先は、おおまかにストレート、カーブ、シワリにネムリと4つの形状があります。前者2つはその名の通り、まっすぐな直線、内側に緩やかな曲線を描くタイプ。そしてストレートからカーブにかかるその間の絶妙な加減をシワリ、急に内側に向いているものをネムリと呼びます。
鈎先の形状はさまざま(提供:週刊つりニュース関東版 オーナーばり・服部和彦)ストレート
魚の口内外によらず触れやすいのが特徴です。鈎先が触れた部分に刺さり込もうとするので掛かりに優れ、とにかく”掛ける釣り”に向きます。
カーブ
鈎先がチモト(結び目)を向くため、アワセの力のロスが少なく、しっかり貫通させることができます。内向きの鈎先=触れにくい、掛かりにくいということが逆に口内を滑って閂(カンヌキ)や唇といった鈎先が抜けにくい部分に刺さります。そのため、アワセをひと呼吸おくような向うアワセの釣りに適しています。
シワリ
ストレート先の掛かりの速さとカーブ先の貫通力の高さを両立。口が硬く、ストレート先では刺さり込みにくいですが、カーブ先では掛かりが遅いケースに向きます。
ネムリ
カーブ先の機能をさらに特化したもの。鈎先が触れることよりも、魚の勢いや重さによって口腔内を滑らせ、閂部分を確実に貫通させることを重視しています。これにより、鈎が飲まれることがなくなり、ハリス切れの防止になります。アワせる必要のない、アワせることができない釣りに用います。
以上が鈎先の形状における魚への掛かり方の違いです。鈎先は魚に触れてから刺さり始まる初期掛かりに大きく影響します。これに鈎先の向きという要素を加えることで、その一連の流れから貫通性能へとつながります。
鈎の色
釣具店でいろんな色の鈎やルアーを見ていると、ふと、「魚は色が分かるのか?」という疑問を持つ人は多いようです。魚の多くは色覚があるとされています。
状況に応じたカラー選択を(提供:週刊つりニュース関東版 オーナーばり・服部和彦)さらに言えば、人は色を3種類の錐体で識別していますが、魚は錐体が4種類以上あるものがほとんどで、人よりカラフルな世界で生きています。人には見えない紫外線も多くの魚には見えています。この紫外線を利用したものがケイムラ塗料となります。人には見えませんが、魚にはしっかり見えています。
加えて明暗を識別する桿体も人の数倍多くもっており、暗闇でカラフルな色は見えなくても、白から黒への濃さ(グレーの世界)もしっかりと認識すると言われています。暗いところでの夜光塗料の光はどれだけ明るく見えているのでしょうか。
鈎の色が実際どれだけ魚に影響しているかは定かではありませんが、色はアピールにもカモフラージュにもなるということです。ルアーの腹部の色に合わせて取り付けるトリプルフックの色を変えているプロアングラーもいるぐらいです。
また、赤鈎といってもエサを目立たせるための赤なのか、エサに同化させるための赤なのかで役割は正反対になります。
水深や透明度によっては色よりも明暗が影響してきます。光の量と射し込む向き、水深、透明度、流れなど多様な水環境のなかで鈎の色はよくも悪くも魚の反応に何らかの影響をしています。ゆえに、状況に合わせた鈎の色の選択、そしてそれを選択した釣り人のモチベーションが釣果につながると考えています。
鈎の交換頻度
「あっ、掛からない」とか、「バレた」という声を釣りの最中によく聞きます。鈎先は釣果に関係なく、使っているだけで自然と鈍っていくものです。鈎先が何かに当たるひん度と、その強さにより鈍りの速さは変わります。
簡単なチェック方法として、まず指先の腹で鈎先がしっかり立つか確認しましょう。見た感じ鈎全体の形状は変わっていなくても、鈎先だけ何かに当たって曲がっているということがよくあります。曲がっていないことが確認できたら、爪に鈎先を立て、滑らずにしっかり引っ掛かかればOKです。この方法で少しでも違和感があったら交換します。
指先の感覚だけでは明確な判断がつかないという人には、赤く見やすい色の鈎を使う、または油性マジックで鈎に色を塗ってみてください。鈎先が何かに当たれば色が取れていきます。表面が剥げてしまったら鈎先が鈍っている可能性があります。それが目で見て分かりやすい鈎の交換するタイミングです。
また、エサ釣りの場合は鈎を刺すときの加減でもわかります。エサが刺しづらくなったら鈎先が鈍ってきている証拠。フックシャープナーで鈎先を研いで使っているという人もいます。これはあくまで応急処置であり、ジグヘッドなど鈎の交換が容易でないものや、その場に交換用の鈎を持ち合わせていない場合には有効だと思います。
ただし、研ぐ=傷付けているという側面もあり、研ぎ方によっては必ずしも鋭くはならないし、メッキが剥がれて錆びやすくなります。1回のアタリを大切に、確実に掛けるために少しでも不安に感じたら、惜しまず早めに交換することを勧めます。人よりちょっと多く釣る人は、人より少し鈎先の形状に厳しく、少し色を気にして、少し鈎先が鋭い人かもしれません。
<週刊つりニュース関東版 オーナーばり・服部和彦/TSURINEWS編>









