あなたのタックルボックス見せてください:陸っぱりルアーシーバス編
2020年05月31日 11:30
抜粋
陸っぱりでもボートでも絶大な人気を誇るルアーフィッシング「シーバスゲーム」。今回は陸っぱりアングラーのタックルボックスを紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・古川竜也)
陸っぱりシーバスゲームの特徴
陸っぱりシーバスゲームは漁港や堤防、磯、サーフ、河口、河川内など、数多くのシチュエーションで行う。また、シーズンによってパターンが多く存在し、釣行時のサカナのパターンにはめられないと、ルアーを触られすらしないなんてこともよくある。
オフショアシーバスゲームとの違い
ボートからのオフショアゲームと陸っぱりゲームでは大きな違いが3つほどある。
飛距離
陸っぱりゲームでは飛距離は重要な釣るための要素となるが、ボートゲームでは狙いたいポイントまで近づくことが可能なため、飛距離は重要視されていない。そのため、飛ばないルアーでもボートゲームであれば十分使うことが出来る。
レンジ
陸っぱりゲームでは、特にウェーディングでは手前がシャローで沖に行くにつれて深くなっていくのが普通だ。そのため、深く潜るミノーや重いバイブレーションでは回収の時にブレイクに根掛かりしてしまうことが多くなる。そのため、シャロー系のミノーや小さめのバイブレーションを使うことが多くなる。
一方ボートゲームの場合、沖へボートを浮かべるため、足元でも水深があるためより深く潜るミノーや重いバイブレーションで足元までしっかりと引くことが重要になる。このように、狙うレンジが陸っぱりとボートでは変化することがある。
タックルの持ち込み量
シーバスゲームではランガンすることが多い。そのため陸っぱりでは持ち込めるタックル量が限られ、タックル、ルアーを必要最低限にする必要がある。バーサタイルなタックルにバーサタイルなルアーを持ち込む。
陸っぱりシーバスゲームのタックル
まずは簡単にタックルを紹介。
ロッド
私は遠投もでき、取り回しの良い9ft6inchのレングスのシーバスロッドを使用している。また私は河川の河口部やサーフからシーバスゲームを行うことが多いため、パワーのあるミディアムクラスのロッドを使用している。小規模河川やベイエリアではミディアムライトクラスのロッドを使用することもある。
リール
リールは3000番のハイギアのスピニングリールを使用している。遠投した先で魚がバイトした時に、ラインスラッグを素早く回収してフッキングに持ち込むためのハイギアだ。
タックルボックスはライフジャケット
筆者の場合、タックルを入れるバッグやボックスを敢えて持つことはせず、ライフジャケットにルアーや釣行グッズを収納するようにしている。魚の居場所を探してランガンすることが当たり前のシーバスゲームでは機動力が重要だからだ。さらに、ロッドを持ったままルアー交換をしやすいなど、手返しアップという視点からもメリットがある。
収納しているルアー
まず入れ物については、長辺15cm、短辺8cm前後の薄型のルアーケースが良い。この大きさだと、ミノーやバイブレーションも必要な量を収納することができ、ライフジャケットやバッグにルアーケースを収納することが出来る。
プラグ
プラグはミノーやバイブレーション、シンキングペンシル、トップウォータープラグなどが入っている。どこにでもいるベイトのサイズが主に9~12cm前後であるため、プラグのサイズも9~12cm前後を使用する。
ミノーはシャロー系と超シャロー系、リップレス系の3種類を使い分ける。バイブレーションは大きさによってレンジが変わるため、万能な70mmサイズとそのフィールドの水深に合わせたサイズの2種類を持っていくことが多い。シンキングペンシルは春先のバチパターンの時には細身の表層系を使用するが、春以外の時期はベイト系の太めのシンキングペンシルを使用する。
ジグ
メタルジグは河口部やサーフなど、飛距離が必要な場所では必要なルアーである。青物に使うイメージが強いが、シーバスも十分良く釣れるルアーだ。
主にデイゲームでリアクションバイトさせたい時や、遠方のナブラ打ちに使用することが多い。ナイトゲームではゆっくり引くことが基本のため、比重が高くゆっくり引けないメタルジグはあまり使用しない。重さは20g又は30gを使用する。
スピンテールジグは、春先のマイクロベイトパターンの時や、デイゲームには必須ともいえるルアーだ。重さは15~30gまでを使用する。
ジグヘッド
陸っぱりのシーバスゲームでは、主に5~15gまでの重さのジグヘッドを使用する。河口部では20gのジグヘッドを使用することもある。ジグヘッドの重さについては、水深や流れの速さによって使い分けると良いだろう。
ワーム
シーバスゲームに使用するワームは大きく分けて2タイプに分けられ、シャッドテールタイプとピンテールタイプに分けられる。シャッドテールタイプの方が水押しが強いため、小魚を食べている時や濁りが入ったタイミングで使用することが多い。逆にピンテールタイプは、春先のバチ、マイクロベイトパターンや、水がクリアな時に使用することが多い。食いが渋い時や、デイゲームでもよく釣れる。
陸っぱりシーバスゲームの小物類
続けて、釣行に必須の小物類を紹介。
スナップ
スナップはルアーチェンジを迅速に簡単に行うためのアイテムだ。また、リーダーが短くなることも防いでくれる。注意点として、弱いスナップを使用するとランカーサイズのシーバスが掛かった時にスナップが破壊されることがあるため、最低でも30lb以上の強度があるスナップを使用する。
サルカン
メタルジグなど、糸ヨレが発生するルアーには、サルカンを付けて糸ヨレを解消すると良い。
ビニール袋
時にはライントラブルによってラインを切らないといけない時もあるだろう。その時にラインのゴミを上手くまとめるためにビニール袋を持っていくと便利だ。100円ショップなどにもあるコンパクトに収納出来るタイプがおすすめである。
陸っぱりシーバスゲームの便利釣行グッズ
ここからは、無くても釣り自体は成立するけど、あるともっと快適な釣りが出来るという釣行グッズを紹介
瞬間接着剤
特にジグヘッドとワームで釣りをする際に、シーバスがバイトするとワームが取られてしまうことがある。環境的にも経済的にも良くないため、ジグヘッドに瞬間接着剤を付けてからワームを付けるとロストが減る。
ランディングネット
シーバスを掛けてランディングする際は、フィッシュグリップでいきなり掴むことはオススメしない。ランディングするのに時間がかかりバレてしまう可能性があるのと、暴れてルアーのフックが手に刺さることがあるからだ。そのため、ランディングネットでランディングすることをオススメする。ウェーディングでのシーバスゲームの場合は、トラウト用の大きめのネットでも良いだろう。
フィッシュグリップ
シーバスをランディングしてフックを外す際に、バス持ち(下顎を掴む)をするとシーバスが暴れてフックが手に刺さる可能性がある。そのため、フィッシュグリップを使用することをオススメする。すぐにフックを外してリリース出来るため、シーバスにもダメージが少ないだろう。
その他
陸っぱりでもボートゲームでもライフジャケットは必須である。陸っぱりの場合は膨張式ではなく、浮力体式の方が使いやすい。
収納のこだわりポイント
スナップやサルカン等はルアーボックスに直接入れると取り出しづらく散らかってしまうため、小分けのプラスチックのケースに入れると良い。釣り用に設計されたものが一番良いが、最近では100円ショップでも使えるものが多い。自分の用途に合わせて購入すると良いだろう。
ちょっとしたルアーチューニング
根がかりが多発する所では、フックをトレブルフックからダブルフックに交換して使用することが多い。また、ボラや小魚など他の魚種がたくさんいてスレ掛かりが多発するときには、シングルフックを装着してルアーにバイトしてくる魚のみを掛けていくようにしている。シングルフックはトレブルフックに比べて掛かりづらいが、掛かってしまえばバレにくいためバラシの多いバイブレーションやジグには特にオススメのチューニングだ。
以上、私のタックルボックスを紹介した。シーバス初心者の方や始めてみたいという方はぜひ参考にして欲しい。
<古川竜也/TSURINEWS・WEBライター>