アユのトモ釣り好釣り場：一庫大路次川 都市近郊で手軽に楽しめる
2020年06月02日 06:00
抜粋
京阪神の都市部から「安・近・短！」と三拍子そろった、ファミリー・フィッシングには最適なアユのトモ釣りスポット、兵庫県・一庫大路次川をご紹介しよう。
（アイキャッチ画像提供：WEBライター・森雨魚）
一庫大路次川の概要
『アユ釣りの避暑地』と呼ばれる猪名川水系・一庫大路次川は、市民の生活用水を湛える一庫ダムの上流に位置し、毎年ダム湖産の天然遡上稚アユが良好だ。川を覗くと、黒々とした群れを成して遡上する稚アユたちが、荒石や岩盤のアカをギラギラとはみ、時折襲来するカワウの影におびえ、一気に散っていく姿が確認できるだろう。
釣りエリアは、下流の龍化吊り橋から上流へ約2kmのトモ釣りエリアが続く。河川の幅はやや狭いので、7.0mまでの支流用アユザオでファミリーでも十分に楽しむことができる。
ダムからの遡上アユ（提供：WEBライター・森雨魚）エリアごとの特徴
下流部は、一庫ダムのバックウォーターとなっており、砂利石の敷き詰められチャラ瀬になった開けたフィールドだが、ダムの水位によって水深の変動もあるので気を付けたい。幸い川相を遊歩道から見下ろせるため、好みの水位の位置から入川すればいいだろう。
また、ダムのすぐ上流ということで、続々と遡上するアユが川一面に広がり、太陽光を乱反射するように砂利石のコケをはむ姿が見受けられるだろう。
中流部は入川しやすく足場のいい河原が続き、「川の案内所」でオトリ購入とともにすぐに河原でサオが出せるという、お手軽なアユ釣りができる環境が整っている。また、各所に駐車スペースも設けられ、深場や岩盤のエリアが点在するいたってのんびりとした川相が続く。このエリアはファミリーフィッシングにはうってつけのフィールドだ。
そして上流部は、やや川幅の狭い流れの川相が続き、分流の小さな段々瀬・対岸の水当たりのいい小ポイントには、ナワバリをしっかりと持った若アユが潜んでいる。
上流域の釣り場（提供：WEBライター・森雨魚）攻略のポイント
では、それぞれのエリアの攻略ポイントを紹介したい。
下流域
初期の釣りとしては、まずは下流域で岩盤エリアに群れる遡上アユの攻略がポイント。チラシ、ヤナギの細軸バリを装着すると、すぐに群れに同調し即ヒットするから面白い。
水中で次から次へと「ギラリ！」と銀光を放ってサオ先を引き込む掛かりアユは、天然のパワー満載のため、逸る気持ちを隠せなくなるだろう。
中流域
そして中流部には、やや深場のあるポイントが点在し、流れの芯には攻撃的な若アユが多数。一気に目印を引き込み、ソリッドの穂先を瞬時に曲げてくれる。
中流のエリアの流れの中には、丁寧に探れば期待を裏切らない若アユのアタックが必ずあるので、崩れやすい釣りリズムを整えることのできるポイントでもある。一歩下がって対岸を狙い、低い姿勢から上流へとオトリを送り出してみることが大切だ。
上流域
さらに、上流部は小鳥のさえずりもひと際響き、初夏ともなれば緑一色のフィールドとなり、のどかな雰囲気でのゆったりとした釣りができるのが特徴だ。このエリアでは、しっかりとナワバリを持った良型サイズが連発する。背バリを打たなくてもノーマルな仕掛けで十分に通用し、人工産の良型アユが楽しませてくれることだろう。
ファミリー向けのわけ
十分に釣りを楽しんだ後（ちなみに、この河川は小学生以下は釣り料金は無料）は、中流部左岸にある「千軒キャンプ場」でBBQを楽しむこともできる。こうなると頼りがいのあるパパさん登場となること間違いなしだ。家族で火を囲んで野外での食事は最高！きっと、初夏の素晴らしい思い出の1ページをプロデュースしてくれることだろう。
炭火でじっくりと焼いて頂きたい（提供：WEBライター・森雨魚）なお、今シーズンからは、釣り人の限定人数入川となる。そのため前もっての予約が必要となるが、初期にはぜひ訪れてみたい「安全・近い・楽しい」の3拍子が揃ったアユのトモ釣りスポットである。
＜森雨魚／TSURINEWS・WEBライター＞
