【2020初夏】ゼロから始める『ちょい投げ』講座 初夏はキスの絶好期

2020年06月02日 11:00

[TSURINEWS]

抜粋

初夏を迎えて水温が上昇してくると、波止やサーフではキスが爽快なアタリを送ってくれる。本格的な「投げ釣り」で100m以上も仕掛けをぶん投げるのも気持ちは良いものだが、軽いタックルでキスの引きを存分に楽しめるチョイ投げがまた楽しく、釣りが初めての人でも十分に楽しめる。そこで今回は、「ゼロから始めるキスのちょい投げ」をテーマに紹介したい。

(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村計吾)

【2020初夏】ゼロから始める『ちょい投げ』講座 初夏はキスの絶好期

シロギスの概要

関西では単に「キス」と呼んでいるが、和名はシロギス。本州以南にの広い範囲に分布していて、仲間としては、国内にアオギス、モトギス、ホシギスなどが居るが、モトギス、ホシギスは主に沖縄方面に棲息し、アオギスは数が少なく、通常、関西圏などで「キスを狙う」といえば、シロギスである。

基本的に砂底を住みかとしていて、砂の中に潜むゴカイの仲間などを食べている。なので、キス釣りといえば海底が砂底で、ゴカイなどの虫エサを使って釣るのが定番だ。

キス釣りのシーズン

関西でキスが釣れ出すのは南ほど早く、南紀方面では真冬も釣れるが、キス釣りの盛んな大阪湾や兵庫・淡路島などでは早くて5月以降から。水温の上昇とともに岸近くに寄ってきて6、7月が産卵前の好期となっている。この時期には仕掛けを遠くへ投げる必要もなく、波止なら足元、砂浜でも波打ち際から10mくらいの距離で釣れたりする。

【2020初夏】ゼロから始める『ちょい投げ』講座 初夏はキスの絶好期手軽に釣れる初夏のキス(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

ちなみに産卵期に入ると、産卵を控えたキスが姿を消し、産卵に参加しない小型のキス(ピンギスと呼ぶ)が中心となり、シーズン的には一服状態。そして、秋の水温下降期に入ると冬に越冬するために群れでエサをあさり、栄養を蓄える。この時期は深場へ落ちる前のキスという意味で「落ちギス」と呼ぶ。初夏の産卵前と秋の落ちがキス釣りの2大シーズンといえる。

ちょい投げの魅力

初夏のキスは波打ち際や波止のすぐ近くまでやってくる事も多いので、仕掛けを遠くへ投げる必要はない。そこで、遠投力には欠けるものの、女性や子供さんにも扱いやすい軽くて短い竿に軽いオモリを使ったライトな釣りが面白い。

仕掛けが軽く、近場で釣るのでキスがヒットした時に衝撃は大きい。ブルルルッと突然、驚かされるような激しい竿先へのアタリが魅力である。また、初夏のキスはよく肥えていて味も抜群である。大型なら刺し身、小型なら天ぷらやフライなどと、大小それぞれに食味を楽しめるのも嬉しい。

ちょい投げ用のアイテム

まずはキスのちょい投げ釣りに使用するタックルについて。ちょい投げに必要なアイテムを挙げると

・竿
・リール
・道糸
・先糸
・テンビン
・仕掛け(仕掛け糸とハリ)

といったところで、仕掛けに関しては後術するがチョイ投げ用としてでき上がった市販品もあるので最初は利用してみよう。

もし、自宅にブラックバス用のルアーロッドやロックフィッシュ用、シーバス用など、扱いやすい全長2m程度までの軽量な細い竿があれば転用OKだ。基本的にチョイ投げ用の竿はほとんどなく、多くの人が自分で扱いやすい他魚種用の竿を転用して使っている。

竿を購入するなら

まったく自宅に竿がなくこれから購入するという方には、汎用範囲の広い軽めのシーバスロッドがオススメ。シーバスロッドもその強度などでL(ライト)、ML(ミディアムライト)、M(ミディアム)、MH(ミディアムヘビー)、H(ヘビー)などがあるが、チョイ投げならLかMLがオススメ。

このクラスの竿だと、いざという時に軽いルアーなども使えるし、波止のサビキ釣りやタチウオ釣りなど幅広く転用できる。

【2020初夏】ゼロから始める『ちょい投げ』講座 初夏はキスの絶好期筆者愛用の竿とリール(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

リール&道糸

リールは一般的なスピニングリールと呼ばれるタイプを使用する。リールに巻く糸を道糸というが、チョイ投げの場合はできれば、伸びの少ないPEラインがオススメだ。PEラインはナイロン素材の道糸に比べると強度が高く、その分細い糸を使える。普通に引っ張る強度は高いが、細い糸を使う分、摩擦や擦れなどには注意。岩などの角に振れると簡単に切れてしまう。

道糸の号数はPEライン0.8号、1号、ナイロン素材のラインで2号か3号といったところ。PEラインの方が細い番手を使えるので、投げた時の抵抗も小さく良く飛ぶ。

PEラインを使用する際は、摩擦で切れてしまうのを防ぐために、ナイロン製かフロロカーボン製の先糸3号を50cmほど結んでおく。PEラインと先糸の接続は、電車結びを利用するのが簡単だ。特殊なルアー用のFGノットなどでも構わないが、慣れないと難しい。最初は自宅で結ぶ練習をして、引っ張った時に滑って抜けなければOKだ。ナイロン製の道糸を使う場合は先糸はあれば良いが、なくても構わない。

【2020初夏】ゼロから始める『ちょい投げ』講座 初夏はキスの絶好期チョイ投げ仕掛け例(作図:TSURINEWS関西編集部・松村)

専用のテンビン

チョイ投げ釣りの人気上昇により、各メーカーからチョイ投げ用のオモリが多数発売されている。チョイ投げに使用するオモリの重さとしての定義は難しいが、号数でいうと3号から10号くらいか。

【2020初夏】ゼロから始める『ちょい投げ』講座 初夏はキスの絶好期チョイ投げ用のテンビン(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

テンビンは2本の脚の先にそれぞれ、道糸と仕掛けを取り付ける。仕掛けと道糸がテンビンを介して繋がっているシステムだ。形はL型や逆V字型などさまざまで、最初は特にどれを選んでも構わない。違う形状のテンビンをいくつか揃えて、使い比べてみるのも面白い。

仕掛けは短め

本格的な投げ釣りでキスの数を狙う場合、5m近い長さにハリが10本以上付いている仕掛けを使い、1回の投入で多数のキスを釣り上げる一投多魚を狙う事が多いが、チョイ投げの場合は1尾ずつのアタリや引きを楽しもう。

竿も2mまでと短く専用のテンビンも小さいので、あまり仕掛けが長いと投入の際にトラブルも多くなる。具体的に長くても全長1mまで、短ければ50cmほどの仕掛けでも事足りる。仕掛けに付けるハリの数も1本か2本として、できるだけ絡むなどのトラブルを避けよう。

チョイ投げに使用するハリ

最近ではチョイ投げ用に短いキス用の仕掛けが発売されている。キス釣りといえば、軸の長い流線型や、キツネタイプと呼ばれるハリをよく使うが、筆者はキツネタイプの小バリを推奨している。

【2020初夏】ゼロから始める『ちょい投げ』講座 初夏はキスの絶好期競技用の小バリ(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

理由は小型のハリをキスが飲み込んでくれる事で、口の中に掛かり、キスがハリから外れるのを防止したいためだ。キスはエサを吸い込むように食べるので、ハリが大きいと、ハリの重さ、大きさでキスが吸い込みにくく、ブルッと小さなアタリが出てもハリ掛かりしない事態が増える。よく使っているので競技用と呼ばれる、前述の一投多魚を狙う時に使う小さなハリで、サイズは5~6号が主体。

どちらかというと、軸の長い大きめのハリは置き竿でジックリと型のよいキスを狙う時に用いる事が多い。市販の仕掛けでも両タイプのハリが使われているので、購入の際は軸の細い小バリを選びたい。

キス釣りのエサ

キス釣りのエサはゴカイ類。いわゆる虫エサと呼ぶもので、エサ店に行くと、アオイソメ、イシゴカイ、チロリ、マムシ(ホンムシ)など、数種類が売られている。この中でキスのチョイ投げにもっとも適しているのはイシゴカイだろう。イソゴカイは1匹ずつが細くて小さい種類のゴカイなので小バリに刺しやすい。

【2020初夏】ゼロから始める『ちょい投げ』講座 初夏はキスの絶好期定番エサはイソゴカイ(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

アオイソメでも良いがこちらの場合は、太い個体が多くキス釣りに向かない大きさのイソメが交じる事がある。また、夏のキスの特効薬として人気があるチロリも、小さなものがあれば少しだけ持参しておくと良いだろう。

虫エサの使い方

虫エサは氷の入ったクーラーボックス内で氷には直接当てないように保管する。氷の上にタオルや新聞紙を敷いて、その上に置くか、クーラーボックスのトレーに置いておくと良い。冷やす事で活性が下がるが、常温程度に温度が上がると活性が上がって、ゴカイどうしが噛み合いをしたり、動き回ってエサ入れから脱走したりするので注意だ。死なせない程度に冷やしておこう。

イシゴカイなど小型のゴカイの場合は、頭のすぐ下からハリを入れて、軸の長さ分だけゴカイにハリを通したら、後はまっすぐに垂らしておくスタイル。つまり、キスが吸い込みやすいようにエサがまっすぐになるように刺すのが基本だ。長さはハリの軸いっぱいの5mm程度から、1匹を丸ごとだらーんと垂らした状態で釣るなど、キスの食い方で判断しよう。

【2020初夏】ゼロから始める『ちょい投げ』講座 初夏はキスの絶好期ハリの軸にまっすぐ刺す(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

活性が高く、キスの数が多ければ小さなエサで素早く食ってくれるように工夫する。また、キスの数が少なければエサとキスが出会う確率が下がるので、少しでもアピール力を上げるために大きめのエサを付けるなどだ。

ゴカイを扱いやすくする

ゴカイはヌルヌルしていて、手が濡れているとなかなかしっかりとつかむ事ができずにハリを刺しにくい。そこで、石粉と呼ばれる、石の切り出し時にできる石の細かな粉を別の容器に入れておき、その中にゴカイを1、2匹ずつ投入して粉をまぶすと滑らなくなるので刺しやすい。石粉はエサ店でも売られているので、持参しておこう。

【2020初夏】ゼロから始める『ちょい投げ』講座 初夏はキスの絶好期左がゴカイ、右が石粉のエサ箱(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

どうしてもゴカイが触れない人に

どうしてもあのゴカイを触る事ができない人はけっこういて、それが理由でキス釣りができないという人もいる。そんな人のために、ゴカイを模したルアー(ワーム)もある。最近では軟らかな素材を使って、食い込みをよくしているのでかなり食いも良く重宝されているようだ。

【2020初夏】ゼロから始める『ちょい投げ』講座 初夏はキスの絶好期ゴカイを模した擬似エサ(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

釣り場を探す

初夏の時期は比較的浅い砂底なら、キスの釣れるポイントは非常に多い。漁港周りや砂浜など足場の良い場所を探して、竿を出すと良いが、基本は「釣れなければ移動」だ。軽いタックルの利点を生かして、アタリがなかったり、思ったよりも障害物が多いなど、キスと出会えなければ早いタイミングいろいろな場所を探ってみたい。

波止の外向きの広大な方向も良いが、港内の波止際などどこにキスが溜まっているかは分からないので、偏見を持たずにいろいろと探ってみる事が大切だ。

【2020初夏】ゼロから始める『ちょい投げ』講座 初夏はキスの絶好期港内向きでもキスはよく釣れる(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

また、同じ場所でも潮の動きによって、食いが大きくかわってくる事が多い。それまで釣れなかったのが、時間をかえると急に入れ食いになる事もあるので、1尾でも釣れて以降に釣れなければ、少し時間をおいて再び竿を出してみるのも手だ。

まずは投げてみよう

初夏のキスの場合はそんなに飛距離が出なくてもキスは十分釣れる場所が多い。ただし、狙った所やできれば遠くへ飛ばせる事ができれば釣る範囲も広がる。まずは周囲に何もないような砂浜や広大な波止などで投げてみよう。

【2020初夏】ゼロから始める『ちょい投げ』講座 初夏はキスの絶好期まずは広い場所で挑戦だ(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

投げるには慣れが一番

投げる際には周りに人が居ないのを確認してから、リールのベール(糸を巻く時に回転する部分)を開いて、糸がフリーに出るようにしたら、指に引っ掛けて糸が出ないようにする。振りかぶって剣道の「面」を打つように竿を振る。頭の上辺りで指を伸ばして糸を離すと仕掛けが飛んでいくのだが、この指を離すタイミングが難しい。

これは慣れるしかないのだが、離すタイミングが早ければ上に上がり、遅ければ叩きつけたようになるので何度も挑戦して思ったように飛ぶまで練習だ。

仕掛けの投入後

さて、仕掛けが着水したら、オモリが底に着くまで少し糸を出す。糸がフワッとふけたらオモリが底に着いた証拠。リールのベールを返して糸を巻き取れる状態にしたら、ハンドルを回して軽く糸が張るまで巻き取る。

竿を前に倒し気味して糸を張ったら、そのままゆっくりと竿で仕掛けを引いてくる。竿は横に引いても、上に引いても構わないが、自分の身体を軸にして竿をゆっくり時計の秒針のように回転させる。ある程度竿を回転させたら、再び竿を仕掛けの方向に戻して、弛んだ分の糸を巻き取って同じ動作を繰り返す。

アタリがあったら

活性が高ければ、引きずっている最中にもブルルッとアタリがあって、勝手にハリが掛かってくれる。ブルッと感触があるのにハリに掛からない場合は、少し引きずったら止めてしっかりとエサを食べさせるタイミングを作る。

どちらもアタリがあればハリ掛かりしている事も多いのだが、1尾ずつ楽しみながら釣り上げたいので、アタリが出れば竿を軽く立ててリールを巻いて寄せにかかる。最後は抜き上げて取り込む。

飲み込まれる事が多い小バリ

小バリの場合は、一気にキスがハリを吸い込む事でハリを飲み込まれる事が多い。ただ、ハリ外れの確率が下がるので飲ませるのは良い事だと思っている。ハリを飲み込まれたらそのまま糸を引っ張ると糸が切れてしまう事が多いので注意。

【2020初夏】ゼロから始める『ちょい投げ』講座 初夏はキスの絶好期飲まれたハリの外し方(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

外し方はキスの腹を上にして持ち、親指と人差し指でキスのエラブタの左右から指先を入れ、エラを開くようにしてから糸を引っ張ると、ズボッと抜けるので試していただきたい。

<松村計吾/TSURINEWS関西編集部>

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