初夏のちょい投げは「図鑑」持参が面白い スマホより便利で楽しいワケ
2020年06月19日 16:30
抜粋
手軽にキスやベラなどが釣れる波止やビーチからの「ちょい投げ」釣り。特に初夏のシーズンはキスをメインに色々な魚が釣れる時期だ。そこで今回は、図鑑片手に楽しむちょい投げ釣行の魅力を紹介。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村計吾)


「ちょい投げ」釣行で多彩な魚種
6月7日は家族を誘って和歌山・田辺方面へ「ちょい投げ」タックルを持って出かけた。数カ所を移動しながら家族3人で竿を出して、釣れたのはシロギスを始め、メゴチ、マゴチ、チャリコ、イトヒキハゼ、ネンブツダイ、ウロハゼ、ダツ、ヒメハゼ、スジハゼ、クロイシモチ……。
当日の釣果の一部(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)波止釣りでいろいろな魚が釣れて面白いのは初夏と秋である。初夏は水温が上昇して夏の魚たちにとっては、適温の状態が続く、それが盛夏ともなると浅い波止やビーチの周りは水温が上がりすぎる。それが秋を迎えて水温が下がり始める頃になると、再び多くの魚にとって適温となり、魚たちの活性が上がる。
初夏と秋では釣れる魚やサイズなども多少かわってくるので、その違いを見てみるのも面白い。
魚種の理解には図鑑が最適
ん?ちょっと待てよ。釣り上げた瞬間に「ヒメハゼやなあ」とか「おっ、クロイシモチ」ってな魚の名前がなぜ浮かんでくるのだろう……とふと考えた。
釣れた瞬間「キスとイトヒキハゼ」(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)もちろん、我が家は親子で水産系の大学出身。親(私)は二枚貝と虫エサのホンムシの研究、息子は魚類遺伝子情報学という違いはあれど、生き物は好きなので必然的に魚の名前を覚えているけれど、魚の名前とかを知っておくにはやはり「図鑑と仲良しになる」必要がある。
息子が幼い頃から釣りに持参をしていたのは、魚類のポケット図鑑であったことを思い出した。魚を知ることから、今のその道に進み、食べることも大好きになったことを考えると、まさに我が家は、子供の食育に成功したのではないか……と自負してしまう。
コンパクトな図鑑がオススメ
魚の図鑑といっても、大型で高価なものから、ポケットに入るような小さなサイズもあり、掲載されている魚などの数もそれぞれだ。でも、まず釣り場へ持って出かけるなら、大型の図鑑は荷物になる。
できれば、コンパクトなサイズでタックルボックスの片隅にでも入れておけるような物がオススメだ。とにかく、常に持っておけていつでも取り出せるというのが最優先だ。
しいていえば、比較的生きた状態の写真が掲載されている図鑑の方が分かりやすいといえる。というのも、釣り場で釣った魚を調べるなら、釣り上げた直後の生きている魚と比べることになるからだ。
現代はスマホなどでいくらでも魚が調べられるし写真も簡単に撮影できる。簡単な図鑑に載っていない魚も、帰宅してから調べることができるので、そんな場合はスマホのカメラで魚の写真を撮っておけばOKだ。
スマホより図鑑が便利?
スマホで調べることができるなら図鑑は不要なのでは?と思われるかもしれないがそうではない。ネットで検索しようと思えばある程度は、その魚に対して見通しを立てないと、時間が掛かって仕方がない。その点、図鑑の特徴はその一覧性にある。
ページをどんどんめくれば、魚が次々に現れてそのうちに似た魚も出てくると、ドンピシャではなくても近い種類の魚が分かることが多々ある。
次に釣り場へ図鑑を持っていって調べることのメリットについて。これは実に明白で、釣り上げた魚はつい今しがたまで海で泳いでいた「生きた魚」である。その魚を見ながら図鑑と見比べて魚が分かったとしても、頭の中に焼き付けられるのは図鑑の写真ではなく、「生きた魚」である。なので、次の釣行時に同じ魚が釣れると、すぐに種類が思い浮かぶ。
魚を知るメリット
ここまで説明すると「魚を知るメリットってどこにあるの?」と思われる人もいるかもしれない。ここからは釣った魚の種類を的確に知るメリットについて紹介してみたい。
1.美味いか不味いか
釣れた魚が美味しいか不味いか、または食べられるかどうか……これは絶対に知っておいて損はない情報だ。図鑑にはそれぞれの魚ごとに、どんな料理方法が適しているか、味のグレードなどが紹介されている物も多い。
ギマ。これは美味い?不味い?(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)偶然に釣れた名前も知らない魚が、図鑑で調べてみると「非常に美味」なんて紹介されていたらどうだろう。それまで知らなかった魚に対してワクワクが止まらない、なんてことにもなるかも。
逆に美味しそうな魚なのに、調べてみるとフグのように毒を持った魚で食用には適さないなんて紹介されている場合もある。
2.毒魚の判別
波止回りには鰭などに毒を持った小魚もたくさんいる。釣り上げて不用意に触り、チクッと刺されて、もうエラい目に遭った、なんて経験をした人もいるだろう。知らない魚を釣り上げたら、まずは触る前に図鑑で正体を知ることで、そんな危険を避けることもできる。
波止回りに多い毒魚のハオコゼ(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)3.魚のレア度
釣り上げた魚が非常に珍しい魚であっても、その魚を知らずに「知らない魚なので」と海へお帰り願うことも多いだろう。でも、それが滅多に姿を見られないようなレアな魚だったらどうだろう。
その魚を知ることで「レアな魚を釣り上げた」と自己満足ながら、非常に楽しい気分になるハズ。
いつの間にか魚に詳しく
最初は五目釣りでどんどん新しい魚が釣れると、調べるのにやたらと時間が掛かってしまう。しかし、これを続けているとどんどんと顔なじみの魚が出てきて、いつの間にやら魚に詳しくなっているということになる。
そして、詳しくなってくれば釣り上げた瞬間にその魚がどんな魚なのかが頭に思いつく。もうそうなれば波止回りでは魚博士といわれるかもしれない。
ちなみに我が家では魚の図鑑とともに、海岸生物の図鑑も持参している。これは魚以外の海の生き物、つまりはヒトデやエビ、カニ、貝などの図鑑で、偶然、ハリに引っ掛かってくるヒトデなどの種類も調べてみようということで、こちらも種類が分かると非常に面白い。
2冊セットで持参(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)人に説明できる
魚への知識が増えてくれば、一緒に釣りに出かけた人にも説明ができるし、教えた人の知識にもなる。そして、みんなが魚に対して興味を持ってくれれば、極端かもしれないが現代の魚離れにもストップを掛けられるかもしれない。
以上、いろいろと筆者の考えを説明してきたが、ま、簡単にいうと、釣れた魚を図鑑で見て「あっ、あったあった」てのも面白いと思うんだけどなあ……。ということである。
<松村計吾/TSURINEWS関西編集部>















