プロが教える「旬魚」の見分け方:ウナギのかば焼き 中国産でもOK?

2020年06月25日 17:00

[TSURINEWS]

抜粋

土用の丑には少し早いですが、そろそろスーパーの鮮魚売り場にはウナギのかば焼きが多く並べられる季節です。そこで今回は、おいしいウナギのかば焼きの見分け方を、奈良県中央卸売市場の丸中水産株式会社勤務の著者が紹介します。

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・有吉紀朗)

プロが教える「旬魚」の見分け方:ウナギのかば焼き 中国産でもOK?

2020年の土用丑の日は7月21日

ほぼ一年中スーパーの店頭に並んでいるウナギのかば焼きですが、これから夏場に向かい、ますます品ぞろえも増えてきます。もちろんピークは土用丑の日。今年(2020年)は7月21日です。

お金に余裕のある人はウナギ専門店で購入すればいいですが、筆者のような貧乏サラリーマンはスーパーで購入することになります。それでもウナギは高い。だからこそ選ぶのに失敗したくない。

ということで、今回はおいしいウナギのかば焼きの見分け方を紹介します。

プロが教える「旬魚」の見分け方:ウナギのかば焼き 中国産でもOK?土用丑に向けて充実する売り場(提供:WEBライター・有吉紀朗)

シラスウナギの漁獲増で安くなる?

「今年の冬から初春にかけて、シラスウナギが去年より多く獲れた」というニュースが各メディアで紹介されました。そこで「今年のウナギかば焼きの価格は下がるかも?」と期待されている方も多いかもしれませんが、実際は若干下がるかもしれないが中国産のような価格にはならないというのが現実のようです。

詳しくは『シラスウナギ』漁が全国的に好調 過去最低だった去年からV字回復へ』をご覧ください。

ウナギのかば焼きの目利き

では本題、「スーパーでウナギのかば焼きを購入する場合、一番おいしいのはどれか?」ということですが、おいしいのはやはり活けウナギを朝さばき、朝焼き上げたものです。4Pと言われる標準サイズ(1kgで4匹)が間違いなく、冷めてもレンジで温めるだけでおいしく食べられます。

次においしいのは国産ウナギのかば焼き。冷凍流通で売られているものは解凍となっています。産地は鹿児島、宮崎、愛知、静岡、高知などありますが、どこも差はないと思います。

ただ、あまり小型のものは避けるのが無難です。ちなみに、テレビなどで映るかば焼き専門店のウナギは大きいですが、スーパーで売られているのはどれも30~40cmです。これは大きいものは専門店に卸され、売りやすいサイズがスーパーに卸されているだけのことです。

プロが教える「旬魚」の見分け方:ウナギのかば焼き 中国産でもOK?国産ウナギのかば焼き(提供:WEBライター・有吉紀朗)

中国産ウナギの目利き

中国産のウナギは敬遠する人も多いですが、最近では国も検疫がしっかりしているし、大手商社が輸入したものなどは商社の責任もあるので、安全性に特に問題はないように思います。

ウナギの養殖は、土地の狭い国産はハウスの中で水温を上げてとにかく成長させていますが、国土の広い中国は露地養殖がまだ主流なので、中国産も品質は問題ないという人も多いです。価格を考えると私も中国産を購入することが多いです。

とはいえ、主に中国産で、皮がゴムのように硬く噛み切れないのもあります。これはパックされたウナギでもある程度は見分けることができます。ちょうど首の部分からお腹部分にかけて凹んでいるウナギです。これは皮が硬いので避けたほうがいいでしょう(写真で指をさしているところ)。

プロが教える「旬魚」の見分け方:ウナギのかば焼き 中国産でもOK?皮の硬いウナギを見分けるポイント(提供:WEBライター有吉紀朗)

ひと工夫でさらにおいしく

食べる際はレンジで温めるだけでもいいですが、お酒を振りかけアルミホイルで蒸すとおいしいです。また、時間がある方は沸騰直前くらいのお湯でタレを洗い流し、これを添付のタレをつけて再びグリルで焼いてみてください。また違った味が楽しめます。

私はさらにこれをバーナーで炙り、紅葉おろしや柚子胡椒で食べるのが好みです。また、真空パックのウナギは湯せんしてから、焼き直したりしています。

プロが教える「旬魚」の見分け方:ウナギのかば焼き 中国産でもOK?ひと手間でさらにおいしくなる(提供:WEBライター・有吉紀朗)

なお、国産でも中国産でもまれに泥臭いかば焼があります。これは出荷する前に流水にさらす「立て込み」という作業がしっかり行われていないためで、残念ながらパックされた商品からは判断しにくいです。運悪く当たってしまったら、山椒を多めに使うか柳川風にしてみるのがおすすめです。

問題も多いウナギ

ウナギはワシントン条約で取引が制限されたり、絶滅危惧種に指定されたりしてもいます。また、完全養殖がまだ確立されておらず、これだけスーパーや企業でコンプライアンスや産地証明が騒がれている中で、密漁のシラスが多かったり、シラスウナギの遡上がほとんどない香港からシラスが輸入されたりと問題が付きまとっています。

日本人の爆食がこれらの原因でもあるというのも、残念ながら事実です。

<有吉紀朗/TSURINEWS・WEBライター>

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