アフタースポーンのバス攻略 行動パターン予想的中で55cm【琵琶湖】
2020年07月04日 16:30
抜粋
6月13、14日の2日間、バスアングラーの憧れでもある、滋賀県のマザーレイク琵琶湖に訪れた。大きく状況の変化があった2日間だったが、状況の判断が見事に的中してアフタースポーンの大型バスを釣ることができた。2日間の釣行から見えてきたアフタースポーンのバスの行動について考察しよう。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・斉藤永遠)
6・7月のシーズナルパターンと戦略
ブラックバスのシーズナルパターン的には、6・7月はアフタースポーンからアフター回復の個体が交じる季節である。
戦略としては、アフターのバスが比較的簡単にエサを追いやすい地形(インレット)での釣りと、アフター回復の回遊地形(岬の下方侵食点など)を、考察しながら2日間の釣りを展開した。
使用したタックル
今回は、7ftでHクラスのロッドに、16lbのフロロカーボンラインが100m巻けるベイトリールをチョイス。琵琶湖でパワーフィッシングをするうえで汎用性重視のタックルだ。
■タックルデータ
ロッド:7ft(Hクラス)
リール:レボXハイギアL
ライン:フロロカーボンライン16lb
ルアー:スパイニークロー4inch(ボスザリ)/ファットイカ(ノーシンカー)
フック:インフィニ4/0(ファットイカ)/スタンダード2/0(スパイニークロー)
リグ:ビフテキ3.5g
南湖の水路で反応アリ
今回は、知り合いのロコアングラーに、南湖に繋がる水路が好調という話を聞いたのでそこに足を運んだ。土曜日ということもあり、ポイントは管理釣り場状態で人がたくさん。天気は小雨。水路付近にはアオコが漂っており、これはある意味好条件だ。
広いポイントであれば、水の回復が早いポイントとアフター回復が回遊してくる地形がリンクする場所を選べば、比較的簡単に口を使わせることができる。水路の入り口付近が真珠の養殖場と、水辺が広くなる一つ目の下方侵食点がベストだと判断。
1投目はバックスライド系ワーム「ファットイカ」をノーシンカーでキャスト。予想通り一投目でヒットした。確実に50cmクラスのバスだったが、フッキングが決まっておらずバレてしまった。しかし、確実にこの地形に回遊してくると判断できた。
回遊ルート把握し55cm手中
少し経ってからポイントに入り直し、再び一投目でヒット。群れの1尾がアタックしてきて、その時に動いたルアーに同じ群れの他のバスが食ってきた。上がってきたのは、40cmほどのバス。
回遊ルートを把握したので、3時間ほど時間を置いて夕マズメに同じ位置、同じラインにキャストする。やはり予想通り一投目でヒット。上がってきたのは自己タイ記録の55cmのアフター回復個体だ。これは大変心嬉しい。雨の中で釣りを続けた甲斐があった。
大雨と風でポジション変化
2日目は、前夜の大雨と大風という状況変化があったので、回遊ポジションが変化したと考えた。前日に釣れた座標をチェックするも反応なし。天候の変化で魚がポジションを変えることはよくある。
フィールドの状況を考え、周りを見ていると岸際のインレットにザリガニがいるのが見えた。これはチャンスだと思い、クロー系ワーム「スパイニークロー4inch(ボスザリ)」をビフテキ3.5gでリグを組む。
ここで考えることは、ザリガニも生命の危機を感じて威嚇モードに入っているため、インレットの流れが弱いタイミングではバスも口を使いにくい。もちろん確率論的な考えでいけば、インレットが弱いタイミングでの捕食もありえるが、確実に1尾を仕留めるためには、インレットでの流れが強くなってザリガニの遊泳力が低下したタイミングが好機となる。
甲殻類パターンで55cmキャッチ
そして、待ちにまったインレットでの流れが強くなったタイミングで、岸から60cmほど離してゆっくりとフォールさせるとラインが走った。フルフッキングをして慎重にファイト。
上がってきたのは前日と同サイズの55cmクラス。甲殻類を捕食しているアフター回復のバスだった。インレットの流れが弱い時に慌てず、強くなるタイミングまで待った甲斐があった。
その後は天気が回復し、インレットパターンは崩壊。回遊の回復パターンもポジションが変化してしまっているので、今回は納竿とした。
アフター回復の行動論
今回のキモとなったのは、地形回遊のアフター回復とインレットで待ち伏せしているバスを狙ったことだ。2日間を通して、バスの反応があったのは全て一投目であった。アフター回復にありがちな地形やポジションが合っていれば、一投目でヒットするというありがちなパターンで魚をキャッチすることができた。
もちろん、確率論的な考えでいけばスレ気味のバスは、何度もルアーを見せないと口を使わないパターンがあるかもしれないので、その日のパターンに合わせた釣りを展開するのが良い。
次回は、放水での水位変化で魚がどのようにポジションを変えるかを考えて釣りに挑戦してみようと思う。この記事が少しでも参考になれば幸いだ。
<斉藤永遠/TSURINEWS・WEBライター>
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