【2020】夏サーフの『投げ釣り』徹底解説 道具シンプルで入門しやすい
2020年07月16日 11:30
抜粋
潮風を思いっきり浴びながら楽しむ夏サーフでのキス釣り。今回は、使用するタックル・エサ・釣果を伸ばすコツなどを徹底解説しよう。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 横山准司)


サーフから投げ釣りでキスを狙おう
海が似合う季節が近づいてきた。毎年同じことだが、梅雨が明けて気温が高くなると、いよいよ夏本番。天気がいい日はインドアよりも体を動かしておいしい空気を吸い、心身をリフレッシュできるアウトドアが気分転換には持ってこいと思うのは私だけだろうか。
盛期はこんな釣果もザラ(提供:週刊つりニュース中部版 横山准司)キスは天ぷらのメニューとして登場する白身の魚。味にクセがないので、焼いて良し、揚げて良し、生でも良しと調理の幅が広い。このキスを自ら釣って調理し、食する至福のひと時を味わっていただくための一助になればと思う。
誰でも楽しめる投げ釣り
キスはきれいなパールピンクの色合いと、すらっとした体形から砂浜の女王と呼ばれ、大きいものでは30cmを超える。体の割には力が強く、ハリ掛かりしたときにサオ先に伝わる引きの強さに驚かされることがある。
砂浜からのキス釣りは防波堤や船とは違い、比較的安全性が高い。そのため年齢層が子供から年配者までと幅広い。最近は女性アングラーも増えており、親しみやすい釣りになってきた。
サーフからのキス釣りはそろえる釣り具が少なく投げ方のコツさえ覚えれば、行きたいときにエサを少し購入して気軽に楽しめる。また砂浜でキス釣りをしていると、「釣れますか」、「どうですか」と声をかけられることがある。このひと言で知人が増え、釣友の輪が広がっていくのも魅力だ。
投げ釣りタックル
基本的なタックルはサオとサオ立て、スピニングリール、テンビン、オモリ、ミチイト、チカライト、指のプロテクター、仕掛けとキスを入れるクーラーボックスだ。上級者は価格の高いサオやリールを使いたがるが、さほど高価な道具は必要ない。
タックル図(作図:週刊つりニュース中部版 横山准司)タックル選びのポイント
タックルを選ぶ上で重要なのは、基本的に少しでも仕掛けを遠くに飛ばせるような道具を選ぶこと。自分の体力に合うサオを選ぶこと。魚の口に入るハリを使った仕掛けを選ぶことが重要となる。
クーラーボックスは小型で十分(提供:週刊つりニュース中部版 横山准司)経験が浅い人はよく忘れがちなのが、サオ立てとプロテクター。サオ立てはサオのガイドや本体を傷から守り、リールに砂がかみ込まないようにすることができる。プロテクターは投げるときに指でチカライトを押さえるため、指のケガを防止する必須アイテムだ。
サオの選び方
次にサオ選びのポイントをご紹介しよう。
振り出しか並継ぎか?
投げザオは振り出しタイプと並継ぎタイプがある。振り出しザオは持ち運びに便利でコンパクトに収納できるが、継ぎ数が5本ぐらいあるので反発力が弱く、サオ自体も重くなる。したがって遠投性の面では並継ぎより劣るものが多い。
並継ぎザオは基本的には3本でできており、コンパクトとは言いがたいが、継ぎ数が少ない分反発力が強く遠くへ仕掛けを運ぶのに適している。サーフで使用するサオは、仕掛けを遠くへ運べるよう、並継ぎザオがいいだろう。長さは4m前後が多く使われている。
サオの調子
サオの調子は先調子と胴調子がある。一般的には先調子はサオ先が軟らかいので、キスのアタリを敏感にチャッチでき、急激なアタックにも優しく対応できる。ハリ掛かりが良く、最近の主流だ。
胴調子はベテラン向きで、遠投性能に優れている。オモリ負荷がサオの中央付近にかかるようになっており、遠くのキスを釣るのに適しているがアタリが伝わりにくい。
広大なサーフでフルキャスト(提供:週刊つりニュース中部版 横山准司)サオにはいろいろなクラスがあり、調子と長さとオモリ負荷で区別される。オモリ負荷が大きいほど反発力が強く遠投性に優れるが、サオ自体が重くなりキャスト時にパワーと技術が必要で、取り扱いが難しい。一般的に男性ならオモリ負荷は25~33号、女性なら20~27号までで選びたい。
サオの長さ
長さは男性なら4m前後、女性なら極力3.6~4.05m、子供の場合短い並継ぎサオがないので、2.4~3.3m、または少し長めのルアーロッドがいいだろう。ただし、男女問わず自分の体力に合わせてなるべく軽いサオを使用することをお勧めする。
仕掛けを遠くへ運ぶには力だけではない。基本的にサオが曲がって元へ戻るときの反発力を利用してオモリを遠くへ飛ばすので、サオを振り切れるかが重要だ。サオは高価なので、必ず釣具店で素振りをさせてもらい、店員やベテランキャスターと相談しながら購入するのがいいだろう。
リールの選び方
投げ釣りの重要アイテムであるリールの選び方を解説。
投げ専用のリールを選ぼう
リールは必ず投げ専用のリールを使用しよう。スプール溝が浅く、経の大きな大型スピニングリールが一般的に使用されている。サーフ以外のリールを使うと、ミチイトの放出時にイトがスプールエッジに擦れ、摩擦で飛距離が落ちてしまうからだ。
主流はPEライン
ミチイトは現在の主流はPE素材のラインである。PEラインはポリエチレン製で、25mごとに色分けされ、キャストした距離を確認できる。強度が極めて強くて柔らかく、水より軽い。少しでも遠くへ仕掛けを運ぶため、ミチイトも空気抵抗の少ない細イトが使われる。ただし細いイトは強度が弱いので、同じ素材のチカライト(テーパーライン)をつないで使う。
使い分けとしては、海底がほとんど砂地なら0.5~0.6号、ちょっと海底にシモリや海藻がある所では0.8~1号ぐらいがいいだろう。
オモリ&テンビン選び
次に、オモリとテンビン選びのポイントを解説する。
オモリ&テンビンの種類
オモリとテンビンは種類が多い。オモリとテンビンが別々(半遊動的)や一体型(固定型)もある。一体型のテンビンはL字型が多く、キャスト時に飛距離は出るが、若干キスのアタリが感じにくいデメリットがある。別々のタイプはキスのアタリを鮮明に捉えやすいが、多少飛距離が短くなるデメリットがある。
オモリ号数
次に、オモリの号数だが、使用するサオによってオモリ標準負荷が決まっている。標準より若干軽いオモリを使用しよう。基本的な考え方は、サオに記載されている標準負荷よりも1~2ランク軽いオモリ、例えば25号負荷なら20号や23号が扱いやすい。
仕掛け選び
釣果を左右するのは仕掛けについて解説しよう。
ハリの大きさ
既製品も多く売られているが、ハリを結ぶことができる人は自分で工夫して作るのもいい。ハリの大きさを選ぶとき、経験の浅い人は少し大きめのハリを使っていることが多いように思う。キスはエサを吸い込むように食べるので、口の大きさに合わせ、吸い込みやすい大きさのハリを選ぼう。
小型が多いときは4~5号、中型なら5~6号、大型であれば7号以上といった具合だ。私は釣れるキスの大きさで、4~6号を使い分けている。
波打ち際からキスがぞろぞろ(提供:週刊つりニュース中部版 横山准司)連掛けを狙いのハリ
やはりキス釣りの醍醐味は連掛けだ。ハリ数が多い方がキスを一度にたくさん釣り上げられるが、キャストが難しくなるので慣れていない人は3~5本バリを使用するのがいいだろう。
エサの選び方&付け方
次にエサの種類と付け方を解説しよう。
エサの種類
エサはイシゴカイ、アオイソメ、チロリなどが一般的だ。イシゴカイが最も多く使われ、小型からレギュラーサイズのキスを狙うのに適し、アオイソメは中型から大型までのエサとして使える。
イシゴカイの垂らしは1cmほど(提供:週刊つりニュース中部版 横山准司)チロリは特効薬的な効果があるが、高価で入手しにくい。夏場のキスは活性が高いので、あまり高価なエサは必要ない。むしろ気を付けることはエサの大きさ(太さと長さ)だ。太いエサは吸い込めないため、アタリは出るがハリ掛かりしないことが多い。
特効薬的なチロリ(提供:週刊つりニュース中部版 横山准司)エサの付け方
エサの付け方は、長く付けるとキスは吸い込めず、ハリ掛かりしない。キスは短いエサで十分だ。ハリに通し刺して、ハリ先からせいぜい1cmも垂らせばいい。太いエサならハリ先ぎりぎりで切って使う。
キスが釣れるポイント
シーズンに入るとキスは、エサを求めて活発に広く行動する。水温が低い早朝はエサが豊富な波打ち際まで近づいて捕食し、日中は水深のある所、波気のある場所、潮が当たる所、潮の流れのある所、小さな川の流れ込み、カルバートや消波ブロック周辺、河口周辺など水温が若干低く、プランクトンが多く発生するような所に移動する。
また移動する方向は、沖に向かって縦移動するときや横移動するときがあるので、ポイント探しは遠近だけではなく左右にも移動しながら探すことが大事だ。またシモリのある所や、岩礁のある所、離岸流が発生するような所もキスが好む。
キャスティングの方法について
キャスティングはいろいろなスタイルがある。ポイントを外すと極端に釣果が落ちるので、ポイントを的確に攻めることができる投げ方がベストだ。コントロールを意識したキャスティングは、オーバースロー、スリーコーター、V字など。
コントロールが重要(提供:週刊つりニュース中部版 横山准司)人よりも遠くに飛ばすことではなく、キスが釣れる場所に的確に仕掛けと運ぶことが大事だ。キャスティングは、コントロール重視のオーバースロー、スリーコーター、Ⅴ字投法がお勧めだ。
キスの釣り方
次にキスの釣り方を解説しよう。
誘いがキモ
キスの釣り方の基本は、誘いをかけて攻める釣りだ。キスがエサを見つけやすいように、ゆっくりと引いて目立たたせることが重要だ。キスはエサを吸い込んで捕食するが、止まっているときは吸い込みやすいが、吐き出しやすくもある。逆に動いているエサは吸い込みにくいが、いったん吸い込むと吐き出す前に掛かることが多くなる。
魚体に似合わぬ強いアタリが魅力(提供:週刊つりニュース中部版 横山准司)経験の浅い人は、キスのダイナミックなアタリにビックリして、慌ててサオを引いてしまうことがよくある。結果、アタリがあったのに釣れないということになる。キスは勝手にハリに掛かってくれるので、向こうアワセの釣りだ。大事なことはもっと別にある。誘い方と仕掛けを引く範囲、潮の時間帯だ。
キスは群れを釣る
キスは群れで行動する。アマモなど海藻がある場所はエサが豊富で、比較的長くとどまることが多い。潮の動きに合わせて縦方向(波打ち際から沖、またはその逆方向)に移動したり、潮の流れる方向へ移動したり、アマモが海岸に沿って生えているときは横方向へ移動したりと、エサを探しながら移動を繰り返す。
このため同じ場所で釣るのではなく、動きを推測しながら移動することが望ましい。釣り座を5m、10m変わるだけで釣れたり釣れなかったりするのは、これが理由だ。とにかく釣れないときは釣り座を変更しよう。
ベテランキャスターは遠投ができるので、広範囲を探れるが経験の浅い人はそうはいかない。届く範囲も狭い。しかし、それほど気にする必要はない。キスは移動を繰り返すので、常に遠くにいるとは限らず、波打ち際でも良型が釣れる。遠投できなくても、自分のエリア内で釣り方の工夫次第で釣果が変わる。
また、遠くへキャストできない人は1投の探る距離を短くし、探りの時間間隔を少し長くする。そうすることで仕掛けを長くポイントに入れておくことができる。
キス釣りの時間帯
釣れる時間帯について。私の釣る時間帯は、大方早朝の午前5時ころから午前中いっぱいが多い。この時間帯で満潮と干潮の両方の時間帯にサオを出せるからだ。
魚は潮の動きに敏感だ。潮止まり直前に急に食いが立ち、潮が動き始めると急に釣れることはよくある話だ。この時間帯を逃さず、頑張ってトライしてほしい。
連掛けを狙う
最後に連掛けについて。キスは群れで行動する。目的は捕食だ。エサを見つけると、当然群がってくる。連掛けの秘けつは1匹掛かったら仕掛けを止めず、探り続けてエサを追わせること。この探る速さをうまく調整すると、1匹のキスが複数のエサをくわえたりくわえなかったりすることができ、仕掛けも絡まない。ある程度経験が必要だが、基本仕掛けがまっすぐになるように、速さを調節することだ。
キスの6連(提供:週刊つりニュース中部版 横山准司)キスが掛かると当たりが強く出る。この当たりを数えることで、おおよその数を推測できる。数をカウントして、ハリ数分だけの掛けるのも、キス釣りの魅力の1つだ。
<週刊つりニュース中部版 横山准司/TSURINEWS編>















