海水浴場でシロギスがよく釣れる3つの理由 濁りとブレイクラインがカギ
2020年07月17日 11:30
抜粋
2020年の夏は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、海水浴場も閉鎖のままというエリアもあるようだが、そもそも海水浴場はシロギス釣りの好ポイントとなっている場所が多いのだ。その理由を探ってみたい。
(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)


シロギス釣りのシーズン
シロギスは晩春から初夏にかけて、越冬場としている深場から徐々に浅いエリアへと接岸し、釣りの範疇に入ってくる。釣りとしてはこの産卵に向けての接岸時が前半のピーク。
真夏には産卵期に突入するため良型のシロギスは食いが一服するが、秋になると再び深場へ向かう前に栄養をため込むために荒食いをする。秋の深場へと落ちる前のいわゆる「落ちギス」が後半のピークといえる。
海水浴場はなぜシロギスが釣れる?
初夏を迎えると、波止やサーフなどの浅いエリアにシロギスが接岸してエサを食いあさる。食べ方としては小さな群れで海底から少し浮いた状態で移動をしながら、砂の中に潜むゴカイの仲間や小さな甲殻類などを好んで食べる。
投げ釣りやチョイ投げでシロギスを釣る際に、ゆっくりと仕掛けを引きずることで、移動中のシロギスにエサを見せ食わせる。基本的には波止にしても、サーフにしても釣る場所の海底が砂や砂泥底というのが常識である。そんな典型的な砂底といえば海水浴場である。実は海水浴場はシロギスのパラダイスでもあるのだ。その理由を紹介したい。
海水浴場はシロギスパラダイス?(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)1.人が出す濁りに魚が寄る
シロギスは基本的に雨や風波によって海域全体が濁るのを嫌う習性がある。雨で川から濁流が流れ込むような状況だと、まず釣りにはならない。ただし、濁りにもいろいろとあって、たとえば海水浴場で人が浅い場所を歩いてできるような小さな、短時間の濁りは別である。この場合、濁りというよりも「砂を巻き上げる」といった方が良いかもしれないが、砂が巻き上がるとその中に潜むシロギスのエサも巻き上がる。
そのため、人の気配に警戒心を抱きつつも、やはり簡単に取れるエサの魅力には負ける。その状態が続くと、人がいる近くでは砂とエサが巻き上げられるのを理解するのか、比較的人が遊んでいる近くを回遊することが多い。
以前、それを確かめるべくシュノーケリングで海水浴場に浸かってみて、時々、足で砂を蹴り上げてジッと見ていると、確かにシロギスを見かけることが多々あった。
2.浅いブレイクラインがある
海水浴場をよく見てみると、波打ち際からなだらかなカケアガリと少し急なカケアガリがあって、それが沖に向けて何段階もあるのが分かる。この急なカケアガリの部分を「ブレイクライン」と呼ぶのだが、あまり障害物などの変化がない砂底では、ブレイクラインは大きな変化となり、シロギスはもちろん、いろいろな魚の集まる場所となる。
波打ち際から浸かってみて、沖に向かって歩いてみるとすぐに分かるのだが、海水浴場はほとんどの場合、いきなり深くなるような場所は少ない(危ないので遊泳禁止になっている場合も多い)。海水浴をしながらの釣りだと、ブレイクラインに立って、ラインと平行に仕掛けを通すこともできるので効率が良い。ほんの10cmほどの落差でも十分な海底の変化となる。
3.波打ち際は摂餌場所
これからの夏場、シロギスはどんどん浅いエリアへとやってくる。そして、海水浴場を始め、砂浜の浅いエリアはシロギスの格好のエサ場となる。というのは、沖からの波が前述のブレイクラインに当たり、水の押す力が行き場を失って上へと水を持ち上げる。これは海水浴場など沖から見ると徐々に浅くなる場所での典型的な小さな波の立ち方だが、この時に砂が巻き上がる。この中にもシロギスのエサが紛れている。
また、海には干満があって、潮位が変化するが、実は道潮時には、どんどんと陸地であったエリアが、水没してくる。新しく水没してくるエリアにはプランクトンなどの生物が多く含まれ、それらを食べる甲殻類などの活性も上がる。するとシロギスの活性も上がり、浅い波打ち際などにもシロギスが寄ってくる。
特に産卵期に入ると、産卵に参加する成熟したシロギスはほとんどが釣れなくなり、産卵に参加しない小型のシロギスが釣れ盛るようになる。こうなると、波打ち際は小型シロギスのパラダイスとなっている場合が多い。
人がいる場所で投げるのはNG
ここまで、海水浴場がシロギス釣りの好ポイントになっている理由を挙げたが、海水浴場は閉鎖中の場所を除き、一般の人たちが多く利用し、海に浸かっている場所である。そんなエリアだけに釣りをするために細心の注意を払いたい。
まさに海水浴中の釣り(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)近くに人がいる場合は、投げ釣りはもちろん、軽いオモリのチョイ投げにしろオモリを投げるような釣りは危険が伴うため絶対NG。人がいない場所を探して釣るか、投げるのを諦めて、海に立ち込み、ノベ竿などで自分の周囲を釣る程度にしておきたい。
早朝に釣ってから海水浴
そんな場合、オススメなのが釣り具と海水浴の両方の準備をして、早朝の一時だけ釣りをして、人が出始めたら釣りを中止して自らも海水浴を楽しむスタイル。もちろん、早朝の時間帯だけ釣りをして、海水浴場を離れるのもOKだ。
人のいない海水浴場で(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)砂浜近くの小波止を利用
海水浴場を始め、砂浜には砂の流出防止のためのや、親水護岸として、浜の両サイドや浜の中に小さな波止やケーソンが置かれている場合が多い。波止やケーソン周りは波が当たって波立つのと、貝殻などの付着物が多いので、あまり海水浴客は近づかないことが多い。人の少ない場所があればそこに上がって釣ってみるのも良い。
海水浴場横の波止(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)この場合、沖に向けて投げるのも良いが、ブレイクラインに沿って釣ることでポイントを通しやすくなる。
波打ち際も好ポイント
波打ち際が好ポイントであることは前述したが、この場合は人の有無(2020年なら海水浴場の営業有無)には、左右されない条件となる。
「こんな浅い場所で釣れるの」というくらい、水深15cm程度もあればシロギスは十分に食ってくる。逆に、真夏になると砂浜から沖で投げても釣れず、ほんの波打ち際で食ってくることも多々ある。釣り方としては、波打ち際から数m沖へ仕掛けを投入して引きずってみる。距離を稼ぐなら斜めに投げてみるのも手だ。
波打ち際でダブル(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)このくらいの釣りなら、釣りに慣れていない子供さんでも十分にこなせるので、ファミリーで海水浴のついでにシロギス釣りを楽しむのもレジャー計画に入れてみてはいかがだろうか。
<松村計吾/TSURINEWS関西編集部>















