【淡路島2020】1箇所で2種のアナゴを攻略 釣り分けて食卓を賑やかに
2020年07月26日 16:30
抜粋
釣りで狙えるアナゴと言えば「マアナゴ」と「クロアナゴ」。淡路島東岸ではこの2種類を同時に狙える。今回は、それぞれの攻略法を紹介したい。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村計吾)


マアナゴとクロアナゴ
アナゴの仲間は、食用にされているマアナゴやクロアナゴ、シロアナゴなどの他、水族館の人気者のチンアナゴなど、日本にも数多く棲息している。ただ、食用として広く流通され、釣りの対象魚としてのアナゴといえば「マアナゴ」だろう。
形態上の大きな違いはその大きさと、魚体の色などかなり判別はしやすい。クロアナゴは全体にクロっぽい魚体なのと、マアナゴにある体側の白い斑点がないところで区別ができる。
体側の白い斑点の有無が判断点(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)マアナゴ
日本では北海道から九州南岸まで太平洋岸、日本海側ともに生息域となっているほか、瀬戸内海や東シナ海など広い範囲に生息する。食卓で「アナゴ」といえば、このマアナゴのことで、波止釣りの対象魚としても、ポピュラーだ。
マアナゴ(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)波止周りでは砂泥底を主な生息場所としており、夜行性のため日中は障害物の穴の中や砂泥底の穴に潜っていることが多い。日が暮れる頃になると障害物から出てきてエサを食いあさるため、釣りは日暮れからの夜釣りとなる。最大で90cm近くまで成長するが、釣りの対象魚としては40~60cmが中心となるエリアが多い。
クロアナゴ
体長は1.5mにもなる大型のアナゴである。東京湾では近年、「東京湾の怪物釣り」と注目を浴びつつある。生息域は青森県から九州南岸までの太平洋岸や日本海にも生息しているが、生息地が点在する特徴がある。マアナゴが砂泥底を好むのに対して、クロアナゴは浅い岩礁帯を住みかとしている。
クロアナゴ(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)味としてはマアナゴより脂の乗りが少なくあっさりしているのと、うま味が乏しいともいわれており、市場価値としてはマアナゴよりも落ちる評価となっているが、筆者は夏場に釣って食べているが、マアナゴとはまったく違う食感で美味い。
ただし、大型になると小骨が多いので、ハモのように骨切りをしなければならない部分がある。浅い波止周りでもかなり大型のクロアナゴが釣れるので、釣行時にはタモの持参をオススメする。
2種類のアナゴが釣れる場所
マアナゴは砂泥底中心、クロアナゴは岩礁帯中心と、生息する地形が少し違うが、これらを網羅できるのが波止の土台として設置されている基礎石(捨て石、敷石)である。
マアナゴの場合は比較的メジャーな釣り物なので狙う人も多く、実績場も知られているのだが、クロアナゴに関しては専門に狙う人は少なく、どちらかといえばマイナーなターゲットなので、実績場として知られる場所は少ない。
傾向としてはやや外洋の潮が入りやすいエリア、たとえば淡路島では津名港から南のエリアで、紀淡海峡から抜けて北上する潮が当たるエリアにポイントが多いようだ。そんな港で足元に比較的粗い基礎石が入っている場所を探して釣りに出かけているが、たいていの場所でクロアナゴは釣れるので、自分だけのポイントを見つけるのも楽しい。
理想的なポイント
2種類のアナゴを狙う理想的なポイントを挙げるなら、潮当たりの良いエリアの波止で、波止先端より少し戻った辺りの港内向き。2種類ともに水深は1mもあれば釣れる可能性は高い。足元にはやや粗い基礎石(穴が大きく深い所が理想)があり、その先は砂泥底になっている場所。
いつも空撮などを見ながらそんな場所を探しているが、淡路島東岸には案外とポイントが多いことに驚かされる。条件が揃っていないと、どちらか1種類のアナゴのみの釣果となってしまうこともあるが、それでもどちらかの釣果は出ることが大半なので、安心してポイントを探しに出かけられる。
タックル構成&必要なアイテム
2種類のアナゴともにチョイ投げタックルで釣るのが手っ取り早く、同じタックル、仕掛けで狙うことができる。シーバスロッドやルアーロッドなど2m前後のスピニングタックルで、道糸はナイロンラインなら3~4号、PEラインなら2号程度で先糸はフロロカーボンライン5号前後を1mほど接続する。
チョイ投げ用のテンビンに、全長70cmほどの2本バリ仕掛けを使用する。モトス5号にハリスも5号、ハリは丸海津10号前後を結ぶ。オモリは5~15号を用意しておく。
アナゴ釣りは基本的に夜釣りなので、アタリを取るための穂先ライトは必携。また、波止に竿を並べるための三脚などの竿立てのほか、クロアナゴの強烈な引き込みで竿を持っていかれないよう、できれば尻手ロープを準備しておきたい。
エサについて
筆者が普段、アナゴ釣りのエサとして持参するのが、サンマの切り身と太めのアオイソメだ。切り身はサンマがなければサバでも構わない。切り身はやや小さめで、幅7~8mm、長さ3cm程度にすると食い込みがよいようだ。
サンマの切り身(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)切り身のかわりにタチウオのエサ用キビナゴなどを購入して持参することもあるが、キビナゴはエサ持ちが少し悪い。ほかにホンムシ(マムシ)も有効な時があるが高価なエサなので頻繁には持ち込まない。
マアナゴにはアオイソメも(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)クロアナゴには身エサ
実はマアナゴはその日によって、虫エサが良かったり身エサが良かったりと、状況によって好みがかわる。ところが、クロアナゴの場合は圧倒的に切り身のエサに反応が良い。
なので、チョイ投げではアオイソメと切り身、波止際では切り身のみという使い分けで効率を上げる。
マアナゴの釣り方
前述したアナゴの釣れそうなポイントでは、ほとんどの場合、同じ釣り座から2種類のアナゴを釣ることができる。ここからは釣り分け方について紹介していきたい。
マアナゴは砂泥底を中心に、やはり障害物周りが好ポイントとなる。また夜にはエサを求めて広い範囲に出てくるので、砂泥底、障害物周り、あまり粗くない転石の上などに仕掛けを置くイメージでマアナゴを待ち受ける。
ポイントの探し方は、波止から20mほど投げてオモリが着底したら少し引きずってみて、カケアガリや障害物の周り(オモリを引きずって得られる感触で判断)に仕掛けを止める。
アタリの出方
マアナゴの場合、最初にコツンとエサを突くようなアタリが出ることが多い。その後に、しっかりと食べるのかエサをくわえたら違和感を感じて暴れたり、急に走り出したり、魚体をくねらせてハリを外そうとするのだが、最初のアタリがあれば手持ちにして、スーッと持っていけば送り、反応がなければ少し引っ張ってみるなどの駆け引きするとヒット率が非常に上がる。
コンコンと反応があり、その後にソーッと引っ張っていった時がアワセのタイミングだ。この釣り方をすると仕掛けがアナゴの身体に巻き付いて絡むことはほとんどない。
クロアナゴの釣り方
クロアナゴの場合、ほとんどは波止際での釣りが効率的だ。イメージとしては基礎石の上や合間を、エサを求めてウロウロと徘徊しているようで、特に波止際にはエサとなる甲殻類なども多いので、多くの場合は波止際が好ポイントとなる。
マアナゴと同じ仕掛けでOKだが、もしクロアナゴ専用にするならもうワンランク太いハリスと大きめのハリを使用する。この仕掛けを波止際に沈め、テンビンを浮かせて、上バリが基礎石の上面にくるくらいに調整して竿を置いておく。時々、エサをアピールするために誘いを入れる。この釣りのデメリット?は、根魚であるガシラと同様のポイントになるため、ゲストのガシラがよく釣れること。
アタリの出方
クロアナゴのアタリは非常に独特だ。大型魚なのに、最初のアタリは波で穂先が揺れているような、フワフワとした反応が穂先に出る。非常にスローなアタリなので、穂先ライトは必須だ。この時に、そのまま竿を放っておくと、途中でエサを食べるのを止めたり、いきなり竿を引っ張り込むような強い引きが襲ってくることもある。
手持ちで駆け引き
できればマアナゴ同様、最初のアタリが分かった時点で、竿を手持ちにして、ほんの数cmだけ仕掛けを上げてみる。クロアナゴが食いついていれば、ゆっくりと竿を締め込むので大きくアワせよう。あまり送り込むと基礎石に潜り込まれるので注意。
掛かれば一気に抜き上げたいが、重すぎてラインブレイクや竿の破損が心配な場合は、タモですくうのが無難だ。
食味の違い
マアナゴはご存じの通り、ウナギよりもややあっさりした、あまりしつこくない脂が乗り、身の甘さも身上だ。そして、波止で釣れる中型のアナゴなら背骨さえ取ってしまえば、ほかの小骨はあまり気にならない。
対して、クロアナゴはさらにあっさりとした、きれいな白身である。皮が比較的厚いのだが、この皮にゼラチン質が含まれていて食感が良いので一緒に食べることをオススメする。
マアナゴ(下)とクロアナゴ(上)(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)釣り場も同じでタックルもエサも同じながら、釣り方をかえて狙える2種類のアナゴには、それぞれの持ち味があって、両方を釣って帰ると、違った食味を楽しむことができる。
<松村計吾/TSURINEWS関西編集部>















