ヘラブナが滅びゆく『瓜田ダム』で価値ある2枚 アタリは日に1度有るか無いか

2020年02月05日 06:00

[TSURINEWS]

抜粋

2020年1月10日、ヘラブナが滅びゆく湖『瓜田ダム』で野釣りを堪能した。放流も無く魚影の薄い冬のダム湖で日に1度有るか無いかの一瞬に賭ける浪漫を追う釣りだが、価値ある2枚を手中に出来た。

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(アイキャッチ画像提供:WEBライター・楢崎裕史)

ヘラブナが滅びゆく『瓜田ダム』で価値ある2枚 アタリは日に1度有るか無いか

瓜田ダムの概要

ヘラブナが滅びゆく『瓜田ダム』で価値ある2枚 アタリは日に1度有るか無いか瓜田ダムで竿を出す(提供:WEBライター・楢崎裕史)

瓜田ダムは、1998年に作られた治水用小規模ダムだ。マブナ、ヘラブナ、コイ、ブラックバス、オイカワをはじめ、サワガニやモクズガニ、タニシ等の貝類、その他多くの水生生物が生息している。またダム湖周辺には、昆虫、タヌキ、イタチ、イノシシなども多い野生の王国だ。注意すべきはマダニ、マムシの被害が多い場所なので、肌の露出は最小限に抑える事をオススメする。ヘラブナはダム完成後に移流された。かつては束釣りも可能であったそうだが、20年を経た現在その面影は欠片も無い。

タックルとエサの配合

ヘラブナが滅びゆく『瓜田ダム』で価値ある2枚 アタリは日に1度有るか無いかタックル図(作図:WEBライター・楢崎裕史)

釣行日前に最大瞬間風速26m/sという台風並みの暴風に見舞われ、当初釣り座を構えようとしていた本流筋の瓜田川は場荒れしており、風の影響が少なかったであろう深場をチョウチンウドンセットで狙うことに。長竿の基準は21尺、24尺、27尺。今回は24尺で1日通した。

ヘラブナが滅びゆく『瓜田ダム』で価値ある2枚 アタリは日に1度有るか無いか当日使用のエサ(提供:WEBライター・楢崎裕史)

【エサの配合】

 ・凄麩 600cc
 ・天々 200cc
 ・バラケマッハ 200cc
 ・粘力 付属のスプーンですりきり1杯

以上をよく攪拌(かくはん)し、水200ccを加える。熊手で混ぜた後、エサが馴染むまで数分待つ。クワセは力玉シリーズを状況に応じて使う

ここで重要な点は、バラケはダンゴを作るつもりで作る事。水深7mまで持たせタナで開かせるエサに仕上げる。また水深が深いほど水圧がかかり、エサの開きに影響を及ぼすので、ウキの馴染みでエサの状況を把握しつつ、手水と練りでその日のベストとなるバランスを見付けよう。

冬の野釣りは一魚一会

ヘラブナは水温の低下とともに摂餌行動も回遊も減ってくる。盛期と比べればその差は歴然だ。だからこそ貴重な1枚を逃さぬように丁寧なエサ打ちを繰り返し、泡づけやわずかなウキの変化も見逃さない集中力が必要だ。と自分に言い聞かせながら気付けば夕マヅメ。いよいよ湖のゴールデンタイムが迫ってきた。

ヘラブナが滅びゆく『瓜田ダム』で価値ある2枚 アタリは日に1度有るか無いか夕マヅメのゴールデンタイムへ(提供:WEBライター・楢崎裕史)

泡づけと触りはあるも喰いアタリ来ず

時は来た。ジャミとは異なる大きなストロークの触り。ウキの周辺に湧く泡づけ。ヘラの群れが回遊してきた。この触りと泡づけなら数も型も期待が持てる。後は喰いアタリを待つばかりだ。

チャンスは1度でいい。逸る心を抑えつつ丹念に打ち返し、ハリスを調整し、下針のエサを数種類試し、明確な喰いアタリが出るように探る。

ところがである。触りと泡づけは絶えないものの、肝心の喰いアタリが出ない。まず思い付くのはタナ違い。それも上ずりだろうと予想。当日使用したエサの中には、粉砕した麩以外に大きめで浮力の高い粒が含まれており、その粒の上昇と共にヘラブナのタナも浅くなる事がある。

徐々にウキ下を浅くしていくがそれが裏目に出た。ウキへの反応が無くなってしまったのだ。ウキの位置とハリスの長さを全て基準値に戻すと再び反応はあるがやはり喰いアタリは出ない。迫る日没。残りのエサは3投分。勝負の時だ。

タナ深くして待望の35cmヘラブナ

上ずりでないなら下しかない。ウキを5cm深くセットし祈るような気持ちで振り込むと、ウキが完全に馴染み込む前に明確な喰いアタリ。あれほど欲していた喰いアタリが基準値のタナから5cm深くしただけで簡単に出た。上がってきたのは35cm。ヘラはエサが5cm落ちてくるのを待っていたのだ。

ヘラブナが滅びゆく『瓜田ダム』で価値ある2枚 アタリは日に1度有るか無いか35cmが姿を見せる(提供:WEBライター・楢崎裕史)

2投連続アタリでサイズアップの37cm

エサも残り少ないし上がりベラにしても良かったのだろうが、群れの大きさからあわよくばもう1枚は獲れるのではないかと残りのダンゴも使い切る事に。すると信じられない事に、前の1投と全く同じ馴染みの位置でカツンと音が聞こえてきそうな最高の喰いアタリ。

玉網に収めるとずっしりと重い37cm。この2枚目が今日の釣りの正解にたどり着いたと確信を与えてくれた。

放流も無く魚影の薄い冬のダム湖で明確な喰いアタリを出す事は容易ではない。早朝から夕刻まで粘ってもウキがピクリとも動かない日も少なくはない。1日に1度有るか無いかの一瞬に賭ける浪漫を追う釣りだ。だからこそ今回の2枚のヘラブナは自分にとって大変価値のあるものとなった。納得のいく釣りはそうそう出来るものではない。それを冬に出来たことが、私に枚数やサイズ以上の満足感を与えてくれた。

ヘラブナが滅びゆく瓜田ダム

瓜田ダムは宮崎県でヘラブナが釣れる数少ない湖だが、ヘラブナに関して言えばここ4~5年程は産卵から孵化・成長のサイクルが完全に崩壊している。若いヘラブナは1枚も釣れず、管理釣り場で何度も釣られたような個体が目立つ。ヘラブナの病気・寄生虫、水質の変化、他魚種の増減、考えられる可能性を総動員しても理由は皆目見当がつかない。

ヘラブナが滅びゆく『瓜田ダム』で価値ある2枚 アタリは日に1度有るか無いかヘラブナの数は減る一方(提供:WEBライター・楢崎裕史)

役に立つとは思えないが釣れる度に1枚1枚のデータを取っている。若いヘラブナが全く育たないという事は、現在生息しているヘラブナが老いや病気で死滅すれば湖からヘラブナの姿は消滅する事になる。こればかりは釣り場の美化活動などで解決出来る問題ではない。初夏には蛍が舞う美しい水辺。その湖中で起こっている生態系の崩壊。この湖でいつまでウキを眺めていられるだろうか。いささかの寂寥(せきりょう)を覚えながら家路についた。

ヘラブナが滅びゆく『瓜田ダム』で価値ある2枚 アタリは日に1度有るか無いか初夏には蛍の姿も(提供:WEBライター・楢崎裕史)

<楢崎裕史/TSURINEWS・WEBライター>

▼この釣り場について
瓜田ダム(瓜田川と本湖の合流点が釣り場)

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