【東海2020冬】脂が乗ったハタ類を狙う 活きイワシ泳がせ釣りのキホン
2020年02月05日 11:00
抜粋
泳がせ釣り。関西ではノマセ釣りとも呼ばれるこの釣りは、生態系の上位に位置する大型魚を狙う最も有効な釣法といえる。それゆえ、アタればデカイ。今回はそんな泳がせ釣りで狙う人気の根魚釣りを紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 峯卓)


高水温の影響受けにくい底生魚
降ったら降ったで、あぁ寒い寒いと嘆くくせに、一向に雪の降らないこの冬。水温は高めのまま推移して、本来ならこの時期にいるはずの場所に魚の姿が少なく、いまだに夏秋のポイントが生きている現状は、釣りというミクロな視点から見ても海が少し変わってきていることを感じる。とはいえ、今のところ影響が出ているのは回遊魚の話であって、いわゆる底物と呼ばれる底生魚は大きな季節回遊をしないので、これまでと同じシーズンに同じポイントで狙うことができる。
マハタの最初の一撃は強烈(提供:週刊つりニュース中部版 峯卓)イワシの泳がせで狙うハタ
今回はイワシ泳がせの根魚釣りを詳しく紹介していこう。根魚自体は周年狙うことができるが、何より寒の時期の根魚はうまい。冬をやり過ごすためにまとった脂は、鍋でも刺し身でも存分に堪能することができる。
10kgを超えるような大物は別の釣りと考えて、伊勢湾口から志摩、尾鷲にかけてのポイントで現実的なサイズは、5kgまでの中小型である。
狙える魚種はマハタを筆頭にキジハタ、ホウキハタにイヤゴハタ、オオモンハタにアカハタなどいずれ劣らぬ高級魚ぞろい。中小型とはいえ5kgを超えるハタは70cmに迫るド迫力で、掛けた直後のダッシュ力たるや魚とは思えないほどだ。
下衆(げす)なコトではあるが、このサイズを買うとなると価格に目を丸くするばかりで、なかなかおいそれとは手が出せない。釣り方はやはり活きイワシの泳がせがベストである。
タックル&仕掛け
準備するタックルや釣り方を説明しよう。
参考タックル図(作図:週刊つりニュース中部版 峯卓)ロッド
使用するタックルだが、ロッドはオモリ負荷50~80号程度で、2~2.5mの専用ロッドがベストだが、ない場合はタテ釣り用や強めのヒラメザオでも十分に流用できる。
リールとライン
リールはPEラインの2~3号が最低200mは巻ける中型の電動リールを合わせる。もちろん体力に自信のある人は手巻きでも構わないが、手返しの面を考えれば電動リールの優位性は動かない。
根ズレは不可避の釣りであるから、擦れに弱いPEラインの先には必ずフロロカーボンラインの10号前後を、最低でも5mは摩擦系のノットで接続しておこう。PEラインは金属との接続も相性が良くないので、強度を発揮できずにすっぽ抜けたりする。無精してサルカンに直結などは、絶対に避けていただきたい。
オモリ
最後に仕掛けだが、オモリ50~80号前後を使用した胴つきの1本バリ仕掛けである。使用するイワシのサイズにもよるが、ヒラメ釣り用を流用というわけにはいかない。掛けてからの最初のダッシュ力は青物にも引けを取らないので、ハリスはフロロカーボンの8~10号を1m前後取っておく。ハリはヒラマサバリの12~14号を用意しておけば、イワシのサイズが分からなくても対応できるはずだ。
キングオブハタともいえるマハタ(提供:週刊つりニュース中部版 峯卓)一般的にハタ類の捕食はエサをひとのみにするので、孫バリは不要。シンプルな仕掛けで挑もう。ただし、エサのイワシがなく、15cmほどの小アジや、イワシがあっても20cm以上の大羽サイズしかない場合に限り、孫バリを付けることもある。
東海エリアのフィールド
この泳がせ釣りで根魚を狙う釣りだが、主なフィールドは三重県南部に多い。鳥羽方面は同じ泳がせでも、ヒラメをメインに狙っている船が多く、根魚はあくまでゲスト扱いされることが多い。少し南に下って、南鳥羽~志摩、南伊勢方面ではエサが入手できる限り、泳がせの根魚で出船していることが多い。
何が釣れるか分からないのも魅力(提供:週刊つりニュース中部版 峯卓)エサについて
またエサだが、事前に船で用意しておいてくれる場合と、根魚ポイントに向かう途中、小アジ用サビキでカタクチイワシやマイワシ、サッパなどを釣ってエサを確保してから泳がせ釣りを始める場合がある。後者であれば、堤防用のサビキ仕掛けが必須になるので、船を予約するときに必ず船長に確認しておこう。
エサのイワシは活きの良さが命(提供:週刊つりニュース中部版 峯卓)エサの付け方
15cmまでのカタクチイワシやマイワシがエサの場合、イワシの下アゴから上アゴを素早く抜く。あるいは2つの鼻の穴にハリを通す。このときハリの軸にソフトビーズを通しておくと、イワシが上にずれすぎることを防げる。この作業をできるだけ素早く行う。魚偏に弱いと書くほど弱いイワシ、モタモタしているとあっという間に死んでしまうので、できるだけ早くエサ付けを済ませよう。
エサ付けは弱らせないように素早く行おう(提供:週刊つりニュース中部版 峯卓)ハタ狙い泳がせ釣り方
さていよいよ釣り方だが、船長から開始の合図があれば鼻掛けか口掛けにしたイワシを落とし込んでいく。ハタ類に限らず根魚たちはフォールにも強く反応するので、着底まで10mを切ったぐらいから強めにサミングして、ゆっくりと落とし込んでやると着底即ヒットも狙える。
投入&誘い解説(作図:週刊つりニュース中部版 峯卓)流すポイントは、天然礁や人工漁礁周りなどさまざまだが、いずれにせよ平たんな場所は通さないので、着底すればすぐに仕掛けを1~2mほど上げて待つ。ハタ類は根魚と呼ばれていても、大型ほど想像以上にエサを追って泳ぎ回る。カサゴや小型のハタを避けて、大型だけにターゲットを絞った常連さんなどは、びっくりするほどタナを上げて待っている。アタリは減るが、アタれば大型というわけだ。
良型ほど潮に忠実で、ポツポツと食い続ける日などまずあり得ない。潮の動きだしや止まる直前などに突如として口を使ってくるので、油断せずにチャンスを待とう。アタリが少ないとどうしても仕掛けを底に近づけがちだが、そうなるとカサゴばかりが食ってくることになる。せっかくの泳がせ釣り、できれば一発大物を狙いたいものだ。
底を釣りすぎるとカサゴばかりに(提供:週刊つりニュース中部版 峯卓)アタリとやり取り
アタリは明確だ。唐突にロッドがドーンと突き刺さる。この時点ではフッキングしていないので必ず大きくアワせてから巻き上げていく。
たとえ2kg、3kgの中小型であろうと根に入られるとまず獲れない。最初の10mが勝負になる。キモはとにかく底を切ること。切られるなら根に巻かれて切れるのも、魚と勝負して切れるのも同じこと。タックルとラインを信じて強引に浮かせにかかろう。
マトウダイもよく交じる(提供:週刊つりニュース中部版 峯卓)底さえ切ってしまえば勝負はついたに等しい。引きに合わせてゆっくりとやり取りを楽しんで上げてくればいい。ハタ類に限らず根魚は、ある程度の深さまで上げてしまえば水圧変化で浮き袋が膨張し、一気に抵抗が弱まる。あとは焦らず一定のスピードで巻き上げてくればOKだ。
取り込みは基本的にハリスを持って抜き上げるが、1kgを超えるとタモを使う。青物のように水面で暴れることはまずないので非常に容易に行える。船長が忙しかったりすれば、隣同士で協力してランディングしよう。
魚からハリを外すときは、フィッシュグリップでしっかり持ってから外すこと。ハタ類は意外に鋭い歯を持っており、うっかりバス持ちなどすれば指が血まみれになってしまう。ブリやカンパチにも匹敵するダッシュ力、そして勝るとも劣らない食味の良さ。日帰りで楽しめる小さなビッグゲームにこの冬チャレンジしてみてはいかが。
レアターゲットのホウキハタは大本命の1つ(提供:週刊つりニュース中部版 峯卓)<週刊つりニュース中部版 峯卓/TSURINEWS編>















