『アジング』ステップアップ解説:「金色」ジグヘッドフックは有効?
2021年02月09日 11:30
抜粋
アジングのジグヘッドでは金色のハリをよく見る。アジは色盲だと言うが、果たしてなぜ金色が用いられるのだろうか?その理由を考えてみた。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・井上海生)
金色はアジに有効?
とあるプロダクターが、自社のアジングのジグヘッドを指して、「金色のハリで魚に対してアピールをする」と語っていた。しかし、アジは色盲というのは有名な話。アジは色の濃淡くらいしか見分けることができないらしい(諸説あるようですが)。
そういう意味では、確かに人間の目に目立つ金色というカラーだが、アジにはまったくアピールしないというふうにも取れそうだ。その言葉だけ聞くと、「?」と思う理論である。
シビアな状況に効くことも
だが、釣っていて金色のハリがきっかけになることは、実際にある。それまでまったく普通のジグヘッドで反応しなかったのが、金色のハリのヘッドにかえた途端にバタバタと食いだしたりする。ジグヘッドはどんなものでも変り種(魚の目がついたヘッド、メタルジグと一緒になったヘッドなど)を投入してみるのがシビアコンディション打開の有効な手で、そういう意味で、金バリが釣りのアクセントとなることはあるようだ。
アジが色盲だとする説が真実なら、おそらく単に金色という目立つ色を見て食ってくるのではなく、メタルジグのフラッシング効果に近いものではないだろうか?日光や月明かりや常夜灯の光に、金色のハリが反射する。光る。それがバイトのきっかけになるのだろう。
錆びやすさが欠点
金バリのヘッドの弱点は、錆びやすいところだ。これが私にはちょっと寂しい。実は最近革新的にお気に入りのTGヘッドが出てきたのだが、このジグヘッド、アジング仕様のオープンゲイブハリは、金色なのである。
金色はフラッシング効果に似たアピールにもなるのだろうが、アジングのジグ単でファーストとすべき選択肢ではない。やはり普通のナマリ色のハリの方が、夜闇にステルスし、ワームを目立たせる効果が高いように思う。
金バリは非常に錆びやすい。これは塗料によるものなのか、メッキ加工によるものなのかわからないが、とにかく金色のハリというのは錆びやすい。筆者のジグヘッドケースも、金色のハリを挿している箇所は、赤錆が浮いてしまっている。そして錆びるとハリ先はなまるし、耐久性も落ちる。アジのバイトでは折れないだろうが、チヌやシーバスがくると怖い。
普通のジグヘッドもそうだが、金バリのヘッドもまた、使用後には入念に水洗いしよう。また、ジグヘッドケースが雨を浴びてしまった場合、そういうときも金のハリだけは洗った方がいい。そして洗った後、ウエスで拭ってやるくらいの手間はかけたい。そこまでやると錆びないはずだ。ジグヘッドの単価はばかにならない。ひとつダメにすると、約80円分の損失となる。
ハリは併用しよう
アジング用のジグヘッドを、金バリだけで揃えることはおすすめしない。できれば金バリはアクセントカラー的にちょろっと持っておくくらいで、基本は普通のナマリ色を推奨する。
ただ、変り種ヘッドとして有効活用できることも事実なので、ひとつは持っておきたい。
ちなみに、メバルもよく金バリに反応する。もしかすると、目が利くメバルは、実際に金色という色を見て食ってきているのかもしれない。私個人の印象では、特にシビアコンディションで、キワに非常にタイトに、ド表層でしかアタらないときに、0.15gの金バリに1inch級の小さなワームをつけて、ただただレンジキープ……まったくのノーアクションでメバルを出せるパターンが、年に数度はある。
<井上海生/TSURINEWS・WEBライター>
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