【九州2021】冬の大型『寒チヌ』攻略法 70cm級も夢じゃない?

2021年02月10日 16:30

[TSURINEWS]

抜粋

透明感の増す海中から海面へと浮上するチヌの舞いは、大型であればあるほど、ゆっくり首の一振りにも重みがあり、迫力感が増す。さあ、出かけよう。寒さを耐え抜いた先にある感動を求めて。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版 APC・南健一)

【九州2021】冬の大型『寒チヌ』攻略法 70cm級も夢じゃない?

冬の大型「寒チヌ」に挑む

1月、2月と寒さも本格的な厳寒期に入り、釣り人にとって寒さに耐え抜く試練の釣りが余儀なくされる。北西風が吹き荒れ、風裏を求めて右往左往するだろう。風裏の釣りとはいえ、山から吹き降ろす風は、尾根づたいに右から左、前、後ろから回り込んで瞬時に襲って来る。かじかむ手でサオを操り、耐え抜いた先に見えるのが感動のシーンであろう。

チヌはどこにでもいる。釣り人の対象魚として親しまれてきた。遠く昔から海のタンパク源が少なかった時代、人里近くにすむチヌは人間たちの貴重なタンパク源となりながらも繁殖力が強いから今まで生き残ってきたのであろう。

【九州2021】冬の大型『寒チヌ』攻略法 70cm級も夢じゃない?48.5cm頭に良型を披露(提供:週刊つりニュース西部版 APC・南健一)

姿かたちはいかにも精悍さがあり、メイタでさえ釣り上げた時の背ビレをピーンと張った、いかにも魚らしい姿勢は華麗で釣り人を魅了する。銀鱗の輝きに取りつかれて今のチヌ釣りの面白さがある。

だいたい50cmくらいでいったん成長が止まり(あくまでも私見だが)、その中で縄張り意識を持ち、ボスみたいな図太く、賢く生き抜いたものが60cm、70cmと成長していき、釣り人が追い求める巨チヌへと成長を遂げていくのであろう。

習性を知ることが突破口に

チヌ釣りの極限である巨チヌ。男の夢であり、浪漫だ。その巨チヌとの対面を成し遂げた時の感動はひとしおであろう。釣り人の最初は同行してくれる先輩たちからアドバイスをもらい、体験しながら徐々に成長していく。チャンスがあれば自分のものとして、大型を狙う場合はこの仕掛けでいくと決めて釣り場を1か所に貫き通して頑固一徹で達成したならば喜びへと変わるだろう。

釣りはまず潮の動きだ。ひたひたと入ってくる潮。その場所によって潮の動きは違う。やはりどちらかに動いたときにアタリがでる。水深12mの場所で上潮が動いても底潮の動きが違う二枚潮の時。水深が12mもあれば底潮が動いていると考えなければならない。

まきエサを打っても水深が深ければまきエサが上と下でどう動き流れているか分からないと思う。寒チヌのタナ取り、底這わせが命だ。そう動いてくれないチヌ。つけエサは口の周辺に届けるくらいの底這わせで、まきエサが底周辺に効き始めるまで時間がある程度必要となろう。

水温上昇が狙い目

最も海水温が低い厳寒期に入るとチヌの動きが鈍り、冬眠状態に入る。水深のある大きな岩礁のくぼみや、チヌが耐えられる一定温度の変化しにくい場所に集団ですみ着き、上げ潮や下げ潮時の海水温が違って緩む時間帯に生活拠点から少し動いて就餌活動をする。

日中の太陽の光が差し込み、海水温度が少し緩んだときに浅瀬に動く気配を見せ、夕マヅメのナギ、ウキがいかにも入りそうな雰囲気。いくつもの条件がかみ合った時、チヌが腹を空かせて活発に活動をする動きを見せた時、就餌活動を行う。その時が釣り人の絶好のチャンス。

釣り始めのころ、私の師匠から各地へ連れていってもらった。最初は長崎・平戸上部の大バエ、一のハエから五のハエ、鯨島、生月、長瀬一帯。チヌは磯しかいないと思っていた。そんな考えから経験を積んで10年くらい過ぎると仲間が増えてあらゆる場所でチヌ釣りができることが分かってきた。

【九州2021】冬の大型『寒チヌ』攻略法 70cm級も夢じゃない?アタれば良型が楽しみな時期(提供:週刊つりニュース西部版 APC・南健一)

初心にかえり、チヌの習性、すむ環境、仕掛け、狙いめを紐解いていった。今からの時期、チヌは動きが鈍く、口をなかなか使わない。潮の緩やかな場所を選ぶ。リアス式の奥深く入り込んだ深場の水温が安定した波止の内側。外海からウネリが入りにくい波穏やかで水深があり、チヌの越冬場所として最適だ。チヌがとどまりやすく、そこを拠点に日中の水温が緩む時間帯に動きをみせる。

タナはベタ底が基本

水温の上昇で活発に動きを見せる夏から秋にかけては波気があった方が仕掛けが動き、反応の良い場合もあるが、冬期から春期にかけては動くエサには反応しにくく、落ち着いて食べられるものに反応が良くなるため、仕掛けを這わせるのも効果的。アタリは小さく、チョンアタリで掛け損なう可能性があるので、食い込みの良い繊細なアタリが取れる棒ウキや感度のよい円錐ウキがよい。

主食は釣り場によって違うが冬から春先にかけて硬いものは好まないのでオキアミを加工したもの、むきエビなどいろいろな準備をすることで安心して釣りができる。

まきエサもアミ2角主体に集魚材、ムギを手でこねて練り込む。粘りと重さがあるまきエサで深場に一気に煙幕を広げながら沈ませる。ムギは多く入れすぎると海面から落ちていく視認性は良く、チヌへのアピールには良いが、チヌが海底に落ちたムギを拾う反応を示し始めるとつけエサに反応しなくなる。あくまでもまきエサはチヌを寄せるだけのもので、つけエサを確実に食わせなくてはならない。

「キンク」は大型の兆し?

海底の障害物、沈瀬周りのくぼみ、カケアガリがある河口や海水と淡水が混じる汽水域。ウキに反応がないが、ハリのチモトにできたキンク(ヨレ、曲がり)はチヌ特有の食い方で起きるラインがヨレる現象で、冬から春先にかけて食いが落ちた時、口先だけで食って吐くを繰り返すことでこのヨレができる。

特に仕掛けを這わせている時に起こりやすく、そのキンクが長いほど口が大きいということが予測されるから、大型のチヌが口を使ったという可能性も否定できない。まきエサはチヌを寄せるためだけの手段で食わせるのはつけエサ。この基本はどの釣りでも共通する大切なこと。

タックルも大チヌ用に調整

サオは狙うチヌの大きさによって使い分ける。例えば私の使うサオを例に挙げると、40~50cmならがま磯マスターモデルⅡチヌL5.3m、50~55cmなら同M5.3m、55~60cm超えが出る場所、長崎・対馬・浅茅(あそう)湾、五島・玉ノ浦湾、鹿児島・上甑島・浦内湾などなら同MH5.3mだ。

【九州2021】冬の大型『寒チヌ』攻略法 70cm級も夢じゃない?タックル図(作図:週刊つりニュース西部版 APC・南健一)

チヌに限ってではなくクロやイシダイにしても、その魚の習性を徹底的に知ること、すなわち調べつくして情報を得ることから始めて、自分なりの解明を得ることができれば、おのずと釣り方、攻め方、エサ、仕掛けや、そのポイントに合った沈瀬周りの状況、水深などを把握できるようになり、チヌを手にすることはそう難しいことではない。

エサは多種類を用意

時として警戒心とは裏腹に好奇心旺盛な一面を見せるチヌ。そんな面を逆手にとって、まきエサで寄せてつけエサを食わせる。釣り師のウデの見せどころだ。再び書くが、エサひとつとってもオキアミだけでなく、ダンゴや半ボイルなどいくつもの食わせを用意したい。

まきエサを打って周辺のチヌを寄せれば、その中に大型のチヌも寄ってくる。つまりまきエサのにおいで興奮させ、つけエサを食わせる。好奇心は旺盛だが用心深いチヌ。就餌時も水温が低いとあまり動かないので「絶対浮かない」海底付近でエサを拾う。そこにつけエサがあれば、ひと口吸った時にでるアタリ、ウキを少し押さえる程度でアワせなければならない。冬のチヌ釣りは繊細でチョンアタリが特徴だ。

バラシは未然に防ごう

ミチイト、ハリスの号数も攻めていく上で最も大切なことだが、要は負荷のかかるハリの結び目、サルカンや直結の結び目、ガン玉の押さえ方の程度によってハリスにキズが入り、そこからハリス切れする。

意外と多いトラブルは自分が犯したミス、バラシの原因である。起こりうるトラブルを未然に防ぐ。釣り師の心得である。掛けて興奮して焦って早くタモ入れしたくなるのは釣り人全員が思うこと。そこを、焦らず自分を落ち着かせること。それから走りに対して的確に対処する。取り込む位置を決め、イメージ通りに取り込む。

70cm級の大チヌも潜む

チヌも産卵場所があるように海水温が一定温度に保たれる越冬場所がある。それを見極めるのが釣り師の知恵なのだ。大分県南・大入(おおにゅう)島で福山智樹さんが69.2cm(拓寸)5.3kgの大チヌを釣った。

【九州2021】冬の大型『寒チヌ』攻略法 70cm級も夢じゃない?巨チヌの引きはたまらない(提供:週刊つりニュース西部版 APC・南健一)

話を聞くと「半遊動仕掛けですので、特にチヌの食いが悪い時は底だと思うのでタナが命ですかね」とのこと。寒さを打開し、熱き血潮をたぎらせるチヌ釣り師たち。透き通るほどの海中からキラリ浮上する黒チヌ。最後の抵抗を見せる尾をひと振り、海面に波紋が広がる。観念したかのように空気を吸わせて横たえる雄姿、精悍な面構え。銀鱗を輝かせてチヌはタモの上で跳ねる……釣り人を魅了してやまない……60cm超えを手にしなければならない。

大入島に2回行って赤金和久さんが49.5cm、45cm、森さんが45cm、西村裕一くんが48.5cmを釣った。私は45cmと、すごいアタリがあったが守後浦の中波止で波止の付け根にもっていかれて3号のハリスがずたずたになってバラしてしまった。波止底は海水が通り、(すみかとなっているであろう)支柱に着くカキなどに触れてしまった。

釣り仲間と実釣へ

人間として釣り師として生きていくゆえで喜怒哀楽を共にしてくれる、分かち合える仲間が必要だろう。良き時代の若い釣り師、情報交換をしあい、SNSや動画などを見ると、磯に行った気分になり、楽しくもあり、うらやましくもある。

さて、本題に入ろう。田中信さんとの釣行だ。「明日、どこに行く?」連絡を入れると、「2番川」「了解」。このごろ田中さんとの釣行が多い。若い時はライバルとして競い合う釣りもしていたが、お互い余暇の時間ができて気が合う。

【九州2021】冬の大型『寒チヌ』攻略法 70cm級も夢じゃない?釣り場周辺図(作図:週刊つりニュース西部版 APC・南健一)

彼とは4つ違いの先輩だが、年を取ればそんなの関係ない?すごい経歴の持ち主で若い時など足元にも及ばなかったが昔から馬が合い、仲が良かった。それでもしばらく連絡が途切れていたが何かのはずみで再開。私はクラブ員を32人ほど抱えていたので忙しかったこともある。

みんなでサオが出せて充実した釣りをして、自然との勝負。釣りは遊びである。頭を使う勉強であり、良い仕掛け、知識を学び取ることもできる。田中さんはよくしゃべる男であり、チヌ釣りの理論があり、理にかなっている。

洞海湾で最大55cmチヌ

朝、タナを測り、オキアミのブロックから取るつけエサは赤味を帯びたオキアミより白っぽいものを選ぶ。朝の水温、昼の水温、夕方の水温も測る。タナをよく変える。まきエサの打ち方もウキとは反対の所に打ったりもする。尋ねると次の仕掛けの投入する位置に備えて潮の流れを把握して打ったと言う。体に染みついた理論だ。私が初心者だと思ってアドバイスをくれる。

【九州2021】冬の大型『寒チヌ』攻略法 70cm級も夢じゃない?タックル図(作図:週刊つりニュース西部版 APC・南健一)

さて、北九州・若松・洞海湾の2番川は、2人でポイントを探して、たどりついた場所。佐々野さんの協力もあって3番川とともにサオが出せる釣り場になった。それからは私のグループと田中さんのグループで攻め、1か月半で80尾のチヌが釣れた。

ここは東向きのポイントなので冬の北西風には風裏となる。タナは満潮で2ヒロと浅いので、掛ければ浅い分よく走る。下は砂地で今の季節はまったりとしてベタナギ。沈瀬や障害物などもなく、半端なく勝負ができる。大きなのは田中さんが釣った55cm。数は私、貝島さん、西村さん、中村さんが釣った計13尾で最大は48cmだった。

ベタ底で拾い食い

越冬場所とは考えにくく、すべてがその周辺にいる移動チヌだと思われる。冬のチヌ釣りはタナとまきエサの打ち方だ。底から20cm切ったベタ底。大潮回りの上げ潮で、潮が動いてまきエサがたまる場所。潮止まりの時はまきエサを一点に打ち込む。

【九州2021】冬の大型『寒チヌ』攻略法 70cm級も夢じゃない?強烈なやり取り(提供:週刊つりニュース西部版 APC・南健一)

ころころ変わる洞海湾の複雑な潮の動き、外海へと払い出されていく沖の流れ、底にたまったまきエサが潮に押されて動く。沖に向かって流れるウキがある程度流れ、止まる場所がある。そこがターニングポイントで、ウキがもぞもぞと押さえ込まれて消えていく。アタリはこの潮の流れ、このポイントで集中する。

田中さんの話では「持ち帰った人がチヌの腹の中を見るとムギだらけだった」とか。すなわち底に落ちた比重の大きいムギやコーンなどを底で拾い食いしているのだ。つけエサもそのまきエサの一部として食わせる。タナはベタ底、寒チヌの基本だろう。「南さん、最初にまきエサを打ったところが今日のポイントだからね」基本的な言葉だ……あくまでも私を初心者だと思っている。

大分・大入島でも大型の気配

大分・大入島へ2回ほど行った。仕掛けはミチイト4号、ハリス3号、チヌバリ5号で田中さんが勧めた。この仕掛けで49.5cm、48cm、45cm2尾。ガンガン食ってきた。田中さんいわく「太いハリスでも食って来るやろう。細仕掛けもよかろうけど、大きいチヌは取れない。まず磯などではどこに沈瀬があるか分からない」。

【九州2021】冬の大型『寒チヌ』攻略法 70cm級も夢じゃない?最大49.5cm手中(提供:週刊つりニュース西部版 APC・南健一)

実感したのは3号ハリスが波止付け根の空洞に入り込み、バラした。田中さんいわく「南さん、あの引き、60cmは超えていたよ」。記録モノを取りたいのなら太仕掛けでも掛ける技術を習得して、確実に、大型を取り込みたい。洞海湾にも60cm超えは確実にいるはずだ。

【九州2021】冬の大型『寒チヌ』攻略法 70cm級も夢じゃない?大入島・守後浦の中波止(提供:週刊つりニュース西部版 APC・南健一)

60cm超えを求めて腕磨く

すばらしい環境の対馬・浅茅湾。美津島の小さな港から芋先灯台の手前を右にかじを取り、水道の両側に大岩のノコギリ岩を過ぎると浅茅湾独特の静かな小じんまりとした湾が広がる。浅茅湾屈指の巨チヌの宝庫で、過去には実寸68cmが釣れている。だれ一人いない、原始的な風景が手つかずのまま残っている。奥地に入り込めば60cm超えが釣れることで有名である。

【九州2021】冬の大型『寒チヌ』攻略法 70cm級も夢じゃない?46cmほか良型ズラリ(提供:週刊つりニュース西部版 APC・南健一)

対する洞海湾の方だが、私と田中さんで40cm超えが4尾。3日前には私が46.5cm含め5尾。そんな折、田中マンボウさんから連絡が入った。大まかな説明をして入ってもらった。田中信さんと見学に行くと52cmを頭に3尾、前田さんが46.8cmで計4尾。寒波が到来した日によく頑張ってくれた。最後に貴重な釣り場なのでゴミは必ず持ち帰ること。

<週刊つりニュース西部版 APC・南健一/TSURINEWS編>

▼この釣り場について
洞海湾
この記事は『週刊つりニュース版』2021年月日号に掲載された記事を再編集したものになります。

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