【中部2021冬】3種のイカ狙える「メタルスッテゲーム」初心者入門解説
2021年02月13日 11:30
抜粋
今回はメタルスッテの基本について紹介。この冬こそ、食べてもおいしいケンサキイカ、ヤリイカ、スルメイカを狙ってチャレンジしてみてほしい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版・橋本広基)


メタルスッテゲームとは
熊野灘の冬の風物詩ともいえるメタルスッテゲームは、イカ釣り漁でも使用される「鉛スッテ」という伝統的な漁具を使用する。これを釣り人でも楽しめる形で始まったのが、近年のメタルスッテゲームだ。
その魅力は食べてもおいしいケンサキイカ、ヤリイカ、スルメイカが狙えることに加え、「誘って食わせる」、「感じて掛ける」などルアーゲームの醍醐味がめいっぱい詰まっている点だ。
左からケンサキイカ・ヤリイカ・スルメイカ(提供:週刊つりニュース中部版 橋本広基)私がよくお世話になる尾鷲湾周辺の遊漁船でも、夜釣りをメインとしLEDライトを煌々(こうこう)と照らし、古くから伝わるイカ釣り漁のエッセンスと高いゲーム性を堪能できる。
狙えるイカの種類&シーズン
私がメタルスッテゲームを楽しむ尾鷲湾周辺は、冬の北風がブロックできる好漁場だ。シーズンは水温が徐々に下がり始める12月後半から開幕し、ハイシーズンは1月中旬~3月中旬。狙う水深は40m前後が基本となり、狙えるイカはイカ御三家とも呼ばれるヤリイカ、ケンサキイカ、スルメイカとなる。
パワフルなファイトを楽しもう(提供:週刊つりニュース中部版 橋本広基)特に冬の高級イカの代表格であるヤリイカは、水温の低下がキーワードとなり、パラソルサイズと呼ばれる大型の個体が産卵のため沿岸部へと接岸する。個人的には、身が柔らかくうま味の強いケンサキイカもうれしい。ルアーへの反応も良く群れが大きいため、連続ヒットが期待できる。
またスルメイカは、重量感のあるアタリから強烈なジェット噴射が堪能でき、パワフルなファイトを楽しませてくれる。
メタルスッテのタックル
次にメタルスッテタックルを紹介しよう。
ロッド
ロッドは感度や操作性の良い専用ロッドも多くリリースされており、穂先の軟らかいソリッドティップがオススメ。繊細なアタリが穂先の変化として現れ、イカがスッテを抱いた際の違和感も軽減してくれる。また初めて挑戦する人は、タイラバロッドやティップランロッドでも代用可能だ。
タックル図(作図:週刊つりニュース中部版 橋本広基)リール
リールはフォール時のアタリが取りやすく、ヒットレンジの再現性を高めるため、ベイトリールタイプでカウンター付きが扱いやすい。
メインライン
メインラインは、伸びの少ないPEラインを使用。私はアタリをよりダイレクトに感じるため、潮流に流されるなどの影響を軽減するため、なるべく細号数を選択する。またイカとの安心したファイトを前提に、0.5号前後を使用する。必要以上の太号数は、仕掛けも沈みにくくさせるので注意したい。
リーダー
リーダーはフロロカーボンラインの2段仕掛けが主流のスタイル。下段には鉛スッテをセットし、そこから80cm前後上段には浮きスッテや小型の1.5号前後のエギをセットする。最近では専用のメタルスッテ仕掛けが各種販売されている。
鉛スッテの選び方
鉛スッテは鉛に布を巻いた、シンプルな疑似エである。
ウェイトの選択
ウェイトは水深40m前後であれば12号をメインに、10~15号を準備する。また潮流の強さに応じ、8号や20号が重宝するので、少々持っておくといいだろう。ちなみに1号は3.75g換算である。
スッテは8〜20号を用意(提供:週刊つりニュース中部版 橋本広基)形状もバリエーション豊富
形状も小刻みな動きを得意とするベーシックな細身の樽(たる)状タイプに加え、跳ね上げや沈めるといった縦の動きを得意とする、魚をモチーフにした形状のものまで、シルエットやアクションにも特徴がある。カラーについては多くのバリエーションが存在するが、赤、白、黄色系を中心に、夜光カラーのありなしでもそろえておくといいだろう。
また上段にはフワフワとイカを誘引し、潮の速いシーンでは水流の中でも動きが安定するエギタイプ。緩めばナチュラルな動きを得意とする浮きスッテといった形で、鉛スッテも含め、カラー、形状、アクションの特性を考慮し、使い分けでその日の反応を探ってみよう。
メタルスッテの釣り方
次に、メタルスッテゲームの詳しい釣り方について見ていこう。
まずは底を取る
この釣りの醍醐味は「アタリを感じて掛けにいく」というアングラー主導のゲーム性だ。アプローチの基本はいったん底を取ってから、スタートする。着底後はやや底から巻き上げ、徐々にレンジを上げていきイカの反応を確認する。明るい時間帯は底付近が中心となり、集魚灯が効いてきてからは水深の半分程度まで探ってみよう。
スッテ・エギのアクション
基本的にイカはスッテやエギが沈んでいる最中や動きが止まった瞬間、ユラユラと潮にナジんで止まっているタイミングでアタリが出ることが多い。
そのためアクションは、仕掛けを跳ね上げてから沈めるフォールアクション。ジャカジャカジャカッと穂先を小刻みに動かし、イカに興味やルアーを抱かせない焦らしのタイミングを与え、その直後にピタッと動きを止めるツンデレアクション。またヒュイッと跳ね上げてから、スッと仕掛けを沈めるなどの速いアクションは、反射的な捕食行動を誘うリアクション狙いといえる。
このようなアクションを組み合わせることで、誘いのバリエーションは無数に増え、アタリを誘発するレパートリーが増える。
穂先の動きに集中しよう(提供:週刊つりニュース中部版 橋本広基)アタリ~ヒット
また、アタリはコンッと明確に伝わる場面もあるが、張っていたラインテンションが抜ける、沈めている最中に仕掛けが止まる、モゾモゾとした違和感もアタリであることが多い。怪しいと思ったら、迷わずアワセを入れてみよう。
アワセを入れてイカがヒットしなかった場合は、再度アクションを入れることでいったん離れたイカが再度ヒットしてくることが多い。焦らずアクションを変えるなどして、アタリが出た水深を丁寧に探ろう。
イカがヒットした際は、ラインのテンションが抜けないよう一定速度で巻き上げる。イカが激しく引いた場合は巻き上げをいったん止め、イカの動きが落ち着いてから巻き上げるとバラシや身切れを軽減できる。
イカの泳層と特徴
ヤリイカ、ケンサキイカ、スルメイカは遊泳する水深に特徴があり、ある程度の釣り分けが可能である。
特にヤリイカは底付近から浮いてくることが少なく、着底後は底付近を繰り返し丹念に探ってみよう。
スルメイカは一番魚食性が強いどう猛なターゲット。果敢にベイトを追い回し、船べりでのヒットも珍しくない。魚探で小魚の反応を確認しつつ、海面付近まで探るレンジを上げてみよう。
スルメイカは魚食性が強い(提供:週刊つりニュース中部版 橋本広基)ケンサキイカは群れていることが多く、アタリがあった際は丁寧に同じ水深を探ってみよう。
釣果を伸ばすコツ
次に、釣果を伸ばすためのコツを紹介しよう。
チームで「レンジ」を探す
この釣りは刻々と変わるヒットレンジを効率よく探り、その日のイカが反応するアクションをいち早く探ることが重要だ。船上では乗船者とワンチームになり、ヒットパターンの情報交換などを密に取り、ベイトのいる水深は船長の指示をしっかり聞いておきたい。
またレンジを探るときは、イカをヒットへと持ち込む、その日のヒットパターンを探るなどにも重点を置き、レンジを探る=ヒットチャンスといった認識で行いたい。
「誘い上げ」と「誘い下げ」
着底後から行う誘い上げという方法は、ロッドを振り上げてラインテンションを張った形でゆっくり沈めた後、リールを数回巻いて再度同じ動きで徐々にレンジを上げていく。また手返しを重視し、リールハンドル1回転でロッドを1回軽くあおる1ピッチ1ジャークでは、3mぐらいをひと区切りとする。連続的に誘い上げ、止めた際にアタリの有無を確認し、再度アクションを再開してリアクション的な速いアクションへの反応を探っていく。
ヒット後はテンションを緩めないこと(提供:週刊つりニュース中部版 橋本広基)逆に水深の中層から行うのが誘い下げだ。ベイトリールの場合、クラッチを切った状態でラインを軽く押さえ、ロッドを大きく振り上げてラインを出し、その後ロッドをゆっくりと下げていく。こうすることで探る水深を下げていき、これを繰り返していく。
仕掛けの底取りテクニック
仕掛けの底取りを行う際にもテクニックがある。ベイトリールの場合はブレーキのダイヤルを調整し、スッテやエギが沈んでいく速度を速める、もしくは極力スローにすることで、フォールアクションへの反応や速度を幅広い水深で探る。これでスッテのウエートやアクションの参考にしていく。
このようにメタルスッテゲームにおいては、アクションを行うタイミングだけが誘いではなく、スッテやエギが海中に入っている全てのタイミングが釣果に直結し、ヒットへ持ち込むヒントが隠されているという認識が大切だ。
嬉しいゲストフィッシュも
夜の海にはライトの明かりに寄せられた小さな小魚を狙い、多くのゲストたちも現れる。その代表格がアジだ。40cmを超すギガサイズに加え、アジが大爆釣といったケースも多い。
アジは定番ゲスト(提供:週刊つりニュース中部版 橋本広基)またこれはまれなケースだが、青物やマダイといった大型魚の回遊に遭遇することもある。2inch前後のワームやメタルジグでうれしいお土産を狙ってみるのも面白い。ただしイカ以外を狙う際は、船長への確認は必ずすること。
青物が登場することも(提供:週刊つりニュース中部版 橋本広基)2月のメタルスッテの展望
2月初旬には水温もしっかり下がり、パラソルサイズの大型ヤリイカも接岸し、メタルスッテゲームは最盛期を迎えているだろう。また、このような時期なのでコロナ対策は万全でお願いし、安全、安心で寒さを吹き飛ばす熱い夜を楽しんでいただきたいと思う。
<週刊つりニュース中部版 橋本広基/TSURINEWS編>
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