『メバリング』ステップアップ解説:「パイロットワーム」の考え方
2021年02月25日 11:30
抜粋
釣り場でそこに魚がいるかどうか、探るためのリグ。パイロットリグまたはパイロットワーム。わりあい簡単に反応するメバルでも、パイロットワームはひとつ決めておきたい。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター 井上海生)
「パイロットリグ」の考え方
海に到着してメバルを探るパイロットリグ、すなわちジグヘッドとワームは、まずジグヘッドを「製品」から決める。重量の基本は、メバルのつく表層に長くレンジキープできる重さを、自分の感覚で摑む。おそらく0.8gか、リトリーブなら1g程度が目安となるはずだ。
そして、ワームだ。私は1.6inchのワームをカラーまで固定している。自分が何度か釣行を重ねて、ここにはこれがハマるな、というワームを一番手にすればいいだろう。
筆者の視点で言うと、エリア性もあるので一概には言えないが、ソリッド系は危険のような気がする。メバルは目が利くので、ソリッド系は少しレンジが入ったメバルや沖のメバルに見つけてほしいときに単発で使うのはいいが、あまりキワで多投するとスレさせてしまう。
初場所でもパイロットワームは固定
ジグヘッドはメーカー製品だけ決めて、重量を0.2g刻みで0.2~1.2g程度まで持っておけばほとんどどんなシチュエーションにも対応できるだろう。水深と状況に合わせて、ヘッドは変える。しかし、パイロットワームは固定する。
パイロットワームの固定、これは守った方がいい。ジグヘッドの重量は状況に合わせてちゃんと変えなければならないが、そのワームで釣り、また釣り、そして次も釣り、という経験が重なることで、ワームへの信頼度が高まっていく。
反応するうちは基本的にワームはチェンジしなくていい。これも試そう、あれも試そう、よりは、足場の良い場所で釣れる範囲も広いなら、そのワームでランガンした方がいいだろう。何もかもばーっとこちらの手の内を見せてしまうと、早いうちに見切られて、後から釣れるものも釣れなくなる。
ただ、例外的にチェンジした方がいいタイミングもある。それは、20cm級や25cm級がちょこちょこ食ってくるときだ。大型メバルは2inch級のワーム、中でも私的にブラックバス用のワームに反応がいいように感じる。良型が狙えそうな雰囲気があるなら2inchにチェンジで、それも再現性があるなら、大型狙いの一番手としてパイロットリグ化したい。
タックルとパイロットリグ
パイロットリグを考える上で、タックルバランスを無視することはできない。たとえば、あまり無神経な強い設定のロッドとリール(ライン)で、0.2gのジグヘッドを扱えるかといえば、それは難しい。
専用ロッドに限って言うと、ソリッドティップ、2000番リールにPEライン0.2号台というメバリングの主流では、多くのロッドがルアーウェイト0.5g程度からで、この細さのラインならなら10m程度はキャスティングもできるはずだ。これくらいを目安にパイロッドリグをつくろう。ちなみに、0.2g級の軽量ヘッドでも、比重の高いソルト入りワームなどでバランスを取れば、リグ重量0.5g程度にして、キャスト&レンジキープできる。
専用ロッドで、チューブラーティップ、2000番リールにPE0.3号と安定バランス重視のメバリングならば、ルアーウェイトはメーカーにもよるが多くが1g程度からとなる。しかしメバリングのジグ単で1gは少し重い。0.8gジグヘッドとワームの重さで1g程度にし、レンジキープ、リトリーブもこれでいいだろう。
アジングロッドは非常にメバリングへの流用適正が高いロッドで、6.4ft程度でUL調子のロッドならば、海面との距離が近い漁港周りでは使いやすい。そしてアジングロッドの中には0g~2g程度と超フィネスなルアーウェイト設定のものもあり、軽量リグをテクニカルに用いて、メバルに口を使わせやすい。0.2g~0.4g程度の軽いパイロットリグをつくり、スレた漁港周りを攻略するのに適する。
データ分析して「一番手」作ろう
メバリングの楽しさのひとつに「再現性」がある。こういう打ち方をすると、こういう反応があるんだな、という答え合わせができることが、この釣りの良さだ。
データを分析してどんなリグに反応があったか、それを突き詰めてジグヘッド+ワームの「一番手」を作ることで、限られた場所、限られた時間にしか打てないときに即座に最優先の選択ができる。
<井上海生/TSURINEWS・WEBライター>
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