大原沖で深場釣り満喫 31kgのアブラボウズ浮上【大原・鈴栄丸】

2021年02月26日 06:00

[TSURINEWS]

抜粋

2月6日、メヌケ狙いの深場釣りに出かけてきました。本命は不発に終わったものの、なんと31kgのアブラボウズをキャッチ。詳しい釣り方を含めた釣行をレポートします。

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(アイキャッチ画像提供:WEBライター・尾崎大祐)

大原沖で深場釣り満喫 31kgのアブラボウズ浮上【大原・鈴栄丸】

鈴栄丸で片貝海溝へ

外房の深場ポイントといえば片貝海溝、と言われるぐらい有名なポイント。水深350~500mのこのポイント、海図を広げて眺めてみると底は起伏に富んでいて、素人目にもメヌケの気配がプンプン感じられます。

しかしながら、ここを主戦場としている深場船は6か所経験しましたが、どの船も行程2時間以上とポイントがとても遠い所が難点。また、陸岸から25マイル沖に位置しているだけあって気象の影響も受けやすく、黒潮による速潮の影響も受けてしまいがち。しかし、これらの条件をクリアしてポイントにたどり着き、仕掛けが海底をとらえることができれば、きっと大きな釣果が期待できることでしょう。

深場釣りのタックル

サオはオモリ負荷300~500号の深場専用のもの。底がしっかりとれるよう硬めのものがよく、キンメ用の軟らかめは(できなくはないが)お勧めはできません。因みに使用するオモリは500号。

リールはミヤマエコマンド9番、15番やダイワマリンパワーにPE12号が基本。コマンド4~6番クラスにPE8号なら、ハリ数5~6本で可能とのことです。

仕掛けはヘビータックルでも10本バリ以下限定で、ハリはムツ20~25号、ハリス14~20号、幹25~30号が目安。大型のアブラボウズも高確率で掛かるので、掛かった際確実に浮上させたいなら目安の中でも大きめ(特にハリス)に振っておいた方がいいでしょう。

大原沖で深場釣り満喫 31kgのアブラボウズ浮上【大原・鈴栄丸】大型電動リールがズラリ(提供:WEBライター・尾崎大祐)

深場釣りの仕掛け

そして仕掛けについて最も重要な点は、掛け枠への巻き方。鈴栄丸では全員右舷に並び、前進しながら大トモから投入していくので、投入の際は左手に掛け枠、右手にオモリを持った状態になること。要するに、左手で掛け枠を持った時にハリ先がこちらを向いているように巻いておく、といった具合です。

大原沖で深場釣り満喫 31kgのアブラボウズ浮上【大原・鈴栄丸】掛け枠を持った際、ハリ先がこちらを向くように(提供:WEBライター・尾崎大祐)

下の写真は伊豆のキンメ釣りで使用した時の仕掛け。今はあまり深場をやっていないようですが、同じく片貝の勇幸丸でも鈴栄丸とは逆の巻き方(右手で掛け枠、左手でオモリ)でした。ご参考まで。

大原沖で深場釣り満喫 31kgのアブラボウズ浮上【大原・鈴栄丸】伊豆のキンメ釣りで使用した時の仕掛け(提供:WEBライター・尾崎大祐)

エサについては船宿での支給はなく、全て持ち込みとなります。基本は15×1cm程度のイカの短冊ですが、サバの短冊や鮭皮、カツオなど、ハリはたくさんついているので色々持ち込んでみるといいです。また、タコベイトはメヌケやアブラボウズに有効。ただし、本命より先にサメなどが食ってしまうことも多いので、状況見ながら判断してみましょう。

深場釣行グッズ

大型電動リールがずらりと並ぶ深場船、電源が不安定になるケースが多々ありますが、今回船の電源使用し問題はありませんでした。しかし、万が一に備えて持っていれば持ち込むことをおすすめします。500m手巻きとか、考えただけでも恐ろしいですし。

そしてクーラーボックス。最低でも40Lといったところでしょうか。しかし、近々の釣果で大型アブラボウズが釣れている場合はこの限りではないかもしれません。

大原沖で深場釣り満喫 31kgのアブラボウズ浮上【大原・鈴栄丸】クーラーボックスコレクション(提供:WEBライター・尾崎大祐)

メヌケだけなら黄色の43Lでいいのですが、近々の釣果情報でアブラボウズが釣れているようであれば一番大きい80Lも検討すべき?

大原沖深場の釣り方

まず投入についてですが、先にも書かせていただいた通り、鈴栄丸では全員右舷に釣り座を構えることになります。ポイントに着くと船はゆっくり前進し、船長の合図にて大トモから順番に投入。全6回の投入で、投入時に準備が間に合わなかったり、失敗してしまったらその流しは1回お休みとなってしまうので注意。念には念を入れ、仕掛けは投入回数分の6組を持ち込んだ方がいいでしょう。

ちなみに鈴栄丸では1投目は掛け枠投入で、2回目以降は掛け枠投入でも、持参した磁石板に針を並べ、オモリを投げ入れる方式でもどちらでもOKとのことです。というワケで、ハリ数に見合った長さの磁石板は持ち込んだ方がいいです。

大原沖で深場釣り満喫 31kgのアブラボウズ浮上【大原・鈴栄丸】10本針なら1m程度の磁石板が必要(提供:WEBライター・尾崎大祐)

オモリが着底したらイトふけを取り、「オモリが底をたたく」状態をキープ。時折船の移動にあわせて10~30m巻き、底を取り直していきつつアタリを待つようにします。あまりチマチマ底を取っていると、イトふけばかり出てしまい、新しいポイントに仕掛けがなかなか入って行かないので時折このような大胆なイトの出し入れも必要です。

アタリはなかか言葉では表現しづらいのですが、メヌケの場合は「クンクン」と、硬いサオでも意外と明確にアタリが出ます。イトを送ってもOKか、根掛りするポイントかは事前に船長がアナウンスしてくれると思うので、それに従うようにしましょう。

ちなみに鈴栄丸では巻き上げは自由。型を見たければ直ぐに巻き上げてもいいですし、メヌケ釣りの醍醐味・提灯行列を夢見てギリギリまで待つのももちろんいいです。

また、大型のアブラボウズも掛かる可能性大。30kgを超えるようなアブラボウズが食ってくると、サオ先が水面に突き刺さるような重量感のあるアタリが出るので、すぐに巻き上げるようにします。10kgくらいの小型なら待ってもいいかもしれませんが、大型アブラボウズ多点掛けなんてやってしまったら…ハイパワーの大型電動リールでも止まってしまうことがあるので、その際の判断はお早めに。

前半戦は潮速く苦戦

大原港を3時半に出船し、ポイントの片貝海溝着は5時半。行程は2時間かかりました。

仕掛けは迷いましたが、1投目はタコベイトなど何もつけないシンプルなもの。メヌケはタコベイトなどの装飾品は有効なので、はじめはいろいろ付けてみてサメなどにやられる場合は外していく、というパターンが一般的かもしれませんが、私は今回あえて逆のパターンを選択。朝一は装飾品嫌うゲスト(キンメ、クロムツ、メダイなど)が釣れる可能性が高いと踏んでこの仕様にしてみました。これについては、正解はないと思うので自分の勘を信じてやってみてください。

ポイントに到着すると船はスローダウン。船長から「それではやります、350mからだんだん深くなっていきます」とのアナウンス。大トモから順に投入していき、ミヨシの私も無事に投入を終えました。しかし、潮は思ったよりも速く底取りに苦戦。かけ下がりという条件も重なり……苦戦、というより底が全くわかりません。やがて船中アタリないまま巻き上げ。

2投目は磁石板にハリを並べてオモリを投げ入れる方式にて投入。そしてこの流しもかけ下がり。底取れず、またも船中アタリなし。3投目はかけ上がりだったのですが、数人根掛りしてしまい、すぐに巻き上げの合図。ここまでちょっと嫌な流れです。

後半戦は潮緩む

船長は、このポイントに見切りをつけ30分程船を走らせる。そして船長の目論見通り、今度のポイントは比較的潮は緩そう。投入が済み無事着底。しかし、せっかく底をとらえるも今度は私のオモリが痛恨の根掛り。そして周りではメヌケらしきアタリ多発。ついていません。

船長「型見たい人は上げちゃって、待ちたい人は待って」とアナウンス。大半の方が「巻き上げ」を選択し、私のお隣さん一人のみ「待ち」を選択。やがて船長からお隣さんに「巻いちゃって」の指示。早めに電動リールのスイッチONにした人たちは1~2点掛けに対し、最後まで待ったお隣さんは、お見事!

大原沖で深場釣り満喫 31kgのアブラボウズ浮上【大原・鈴栄丸】お隣の提灯行列(提供:WEBライター・尾崎大祐)

仕掛けの選択と同様、どちらが正解とは言い切れませんが、個人的にとてもいい勉強になった流しでした。もし私のオモリが根掛りしなかったら…間違いなく早めの巻き上げを選択していたと思います。まだまだ修行が足りません。

重量級ヒット!

残すはあと2投。しかし、前回の流しで提灯行列を目の当たりにしていることもあり、私の中ではもう期待しかありません。周りで釣れた仕掛けを偵察すると、メヌケはオレンジやピンクのタコベイトを食っていたので私もそれに習って準備。丁寧に仕掛けを掛け枠に巻き、船長の合図とともに慎重にオモリを落とし、無事投入を終えました。

やがて着底し、底立ちを取っていると…水深500mにもかかわらずサオ先が水面に持っていかれる、何とも分かりやすいアタリ発生!主はほぼ間違いなくアブラボウズ。しかもデカそう。

落ち着いてドラグを調整し、巻き上げ開始。船長からも「それ、アブラだねぇ」って、お墨付きを頂くほどわかりやすかったです。

31kgアブラボウズ浮上!

大原沖で深場釣り満喫 31kgのアブラボウズ浮上【大原・鈴栄丸】アブラボウズ31kg(提供:WEBライター・尾崎大祐)

31kg。食紅で染めたイカタンとピンクのタコベイトの組み合わせでヒットしました。

43Lのクーラーボックスに入り切りません。そしてこういう日に限って解体用の包丁も忘れてきてしまいました。大いに反省。

もちろんクーラーは閉まりません。

大原沖で深場釣り満喫 31kgのアブラボウズ浮上【大原・鈴栄丸】43Lのクーラーボックスに入り切りません(提供:WEBライター・尾崎大祐)

この流し、メヌケはぼちぼち、アブラボウズも私以外では一人が1匹上げていました。しっかり着底すれば、メヌケやアブラボウズがコンスタントに釣れる片貝海溝、そのポテンシャルの高さを改めて痛感させられます。

そして最後の流しとなる6投目、私は納得のリタイヤで終えることに。持参したクーラーボックスのキャパ、それと我が家の冷凍庫のキャパを考慮の上での判断です。メヌケは残念でしたが、これは次回のお楽しみに取っておこうと思います。

アブラボウズは全身大トロ!

今回で通算7匹のアブラボウズを釣って食したのですが、30 kgオーバーは2度目。10kg、20 kgのそれも全身大トロなのですが、30 kgオーバーとなると、それらよりも更に脂のノリはすごいです。

大原沖で深場釣り満喫 31kgのアブラボウズ浮上【大原・鈴栄丸】マグロで言ったら赤身だと思われる部位(提供:WEBライター・尾崎大祐)

上の写真は背中の、マグロで言ったら赤身だと思われる部位。脂のノリは大トロ以上ですね~。

大原沖で深場釣り満喫 31kgのアブラボウズ浮上【大原・鈴栄丸】お刺し身は食べすぎ注意(提供:WEBライター・尾崎大祐)

お刺し身は妻と2人でこれだけ。トロトロでした。しかし食べすぎは禁物なのだそうです。

大原沖で深場釣り満喫 31kgのアブラボウズ浮上【大原・鈴栄丸】煮付けは皮まで絶品(提供:WEBライター・尾崎大祐)

尾の近くをぶつ切りにして作った煮つけ。身ももちろんおいしいのですが、皮もプルンプルンしていて絶品でした。

大原沖で深場釣り満喫 31kgのアブラボウズ浮上【大原・鈴栄丸】大量に仕込んだ味噌漬け(提供:WEBライター・尾崎大祐)

味噌漬けも大量に仕込みました。一晩漬けこんだら味噌を落としてラップに包み、冷凍庫に。半年以上保存しても脂はほとんど落ちません。

大原沖で深場釣り満喫 31kgのアブラボウズ浮上【大原・鈴栄丸】味噌漬け(提供:WEBライター・尾崎大祐)

少し焦がすくらいが美味しいです。

大原沖で深場釣り満喫 31kgのアブラボウズ浮上【大原・鈴栄丸】胃袋は炒め物に(提供:WEBライター・尾崎大祐)

実は胃袋も絶品。焼き肉のホルモンのような食感で、こういった炒め物によくあいます。

<尾崎大祐/TSURINEWS・WEBライター>

▼この釣り船について
鈴栄丸
出船場所:大原港

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