嫌われがちの『ニゴイ』は実は美味 過去にはヒラメの代替魚だった?

2021年04月03日 11:00

[TSURINEWS]

抜粋

コイという名前がついているけれど、コイでは無いサカナ「ニゴイ」。いったいどのような生態をしているのでしょうか。

(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)

嫌われがちの『ニゴイ』は実は美味 過去にはヒラメの代替魚だった?

ニゴイってどんなサカナ?

バス釣りや河川での釣りをする人なら一度は出会ったことがあるであろうサカナ「ニゴイ」。コイではないと言われているけれど、いったいどんなサカナの仲間なのか……。

非常に謎の多いサカナの代表格かもしれませんね。

まず、ニゴイは【コイ目コイ科カマツカ亜科ニゴイ属】に分類されるサカナです。※ちなみにコイは【コイ目コイ科コイ亜科コイ属】に分類されています。

コイ科は淡水魚の分類上のグループとしては最大で、約3000種が分類されています。

ニゴイは「鯉に似る」と書き、名前の由来でもありますが、分類上はコイよりもむしろカマツカ、モロコの仲間、ヒガイの仲間などのほうが近い存在です。

嫌われがちの『ニゴイ』は実は美味 過去にはヒラメの代替魚だった?こちらはコイ(出典:PhotoAC)

ニゴイの見た目

ニゴイの成長は比較的長く数もすると、体長50~60cmほどにもなります。大型のものは70㎝を超えることもあり、日本原産の淡水魚のなかでも、かなり大きくなる種類でしょう。

コイに似てはいますが、体は比較的に細長く、色も銀色です。口は下向きについており、その口元からはヒゲが2本出ており、尾ビレはV字になっているのが大きな特徴でしょう。

ニゴイは日本の固有種

二ゴイは国内では本州と四国の瀬戸内側、九州北部などに分布しています。湖や池のほか河川の中流から下流域、そして汽水域まで広く生息しています。そして水の汚れにも強く、流れの緩やかな砂底を好むようです。

国内に存在するニゴイ類は、これまでズナガニゴイとニゴイの2種類が存在しましたが、現在では従来のニゴイを「ニゴイ」と「コウライニゴイ」の2種により細かく分類しています。

このうちニゴイは『日本固有種』で、以前までは中部地方より北の本州と九州北部にしか生息していないとされていましたが、近年では近畿地方や四国の瀬戸内側などでも確認されており、正確な自然分布域がかなり曖昧になってきていているようです。

コウライニゴイとの見分け方

ニゴイはコウライニゴイと大変よく似ていて、一見して見分けることはほとんど出来ません。

判別のポイントとしては、コウライニゴイは口まわりの皮弁がニゴイよりもよく発達している点が知られています。

しかし、基準値があるわけではないので、実際にニゴイの口元と見比べなければならず、ぱっと見では判断は難しいでしょう。

しかしどうしても判断したい場合はエラにある鰓耙(さいは)を確認すると、鰓耙数(さいはすう)12~18がニゴイ、鰓耙数19~25がコウライニゴイとなっているので一発で見分けることが出来るでしょう。(ここまでする人はいないとは思いますが)

もう一種のズナガニゴイは、全長20cm程度で体も小さく、体側には小さな黒点の列があるのでニゴイとコウライニゴイに比べれば容易に判断できるでしょう。

食性について

食性は雑食性で、付着藻類のほか、突き出た口で水底の砂を掘ってユスリカの幼虫やカゲロウ・トビケラ類などの小動物や水生昆虫、また小魚なども食べます。

一方で、ニゴイは大型になればなるほど雑食性から魚食性が顕著に表れるようになります。

そのためルアー釣りで釣れてくるニゴイは決まって大きく、大きなブラックバスだと勘違いしてがっかりされることも多いサカナなのです。

ニゴイは実は美味しい

淡水魚ということもあり、なかなか食べる印象の無いサカナかもしれませんが、実はニゴイはとっても美味しいサカナです。

一部の地域ではヒラメの代替魚にもなったことがあるほど味は良いのですが、小骨が多く、食べにくいということから現在では雑魚として扱われています。

美味しく食べるには?

ニゴイを美味しく食べる方法としては唐揚げかフライが一般的なようです。

小骨が気にならないくらい火を通すことで、ふっくらとしつつも弾力のある身を堪能することが出来るでしょう。

日本の固有種なのに……

大型に育ち、膨大な数に繁殖してしまうニゴイは、商品価値の高いシラスウナギやモクズガニなども捕食することから、一部の地域では漁協によっては駆除目的の漁獲が実施されています。

この原因として考えられるのは、人間の手による捕獲と放流でしょう。生息域の拡大は、元からあった生態系を壊しかねません。日本の固有種なのに駆除しなければならないのは非常に悲しいことです。

ニゴイの商品価値を高める研究が求められてるかもしれません。

<近藤 俊/サカナ研究所>

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