【2021】パンコイ釣り初心者入門 究極の「安・近・短」ビッグゲーム
2021年04月10日 11:30
抜粋
春の陽気に誘われて、コイが動き出す季節が到来した。今回は究極の安近短ビッグゲーム、パンコイを紹介しよう。近所の川でも楽しめるので、ぜひ挑戦してみてほしい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)


身近な大物「コイ」
マグロ、ヒラマサ、ブリ、GT……。大物志向の釣り人ならどれもが一度は対峙したいと思っているターゲットだ。だがそのほとんどが南方や九州への遠征、もしくは近場でも船に乗らなければ狙えない魚だ。
身近な大物とファイト(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)だが非常に身近な釣り場でも、これらの魚に引けを取らない大物が潜んでいる。それはコイ。最大は1m10kgを超える個体もおり、普段通勤通学で通るような身近すぎる川に生息している。
コイの生態
コイほど身近に感じる魚はいないのではないだろうか。近所を散歩していて川をのぞき込むと、大抵悠々と泳ぐコイの姿を見ることができる。あまりに身近なため、日本古来の在来種と思われているが、厳密にいえば中国からの外来種だ。
さらにいえば原産は中央アジアだったが、移植で世界中の温帯、亜熱帯に広く分布するようになった。日本のコイは大昔に中国から移されたと考えられており、太古の地層からも化石が見つかっている。
雑食性で、ミミズや小魚などの動物性のものから、パンや米、イモ、うどんなど植物性のものまで何でも口にする。釣りの歴史は長く、琵琶湖や大阪の大川などでは吸い込み釣りと言われる複数のハリを練りエサに仕込んだブッコミ(吸い込み)釣りが有名だ。
今回紹介するのは、もっと手軽で簡単なパンコイといわれる釣り方だ。コイは雑食性で流れてくるものほとんどを口にする。今回紹介するパンコイという釣り方では、コイの群れの上流からちぎったパンをまきエサとして流し、その中にさしエサを同調させて食わせるわけだ。日本海などで行われている完全フカセと共通する部分も多い。
「パンコイ」釣りタックル
まずこの釣りは、ライトタックルで大型魚と対峙するゲーム性重視の釣りである。そのため、タックルはできるだけライトなものを使いたい。といっても相手が相手だけに、アジングやメバリングのタックルでは歯が立たない。推奨したいのはエギングタックル、あるいはシーバスタックルだ。長さは8~9ftのものが使いやすい。
タックル図(作図:週刊つりニュース中部版 編集部)これにドラグ性能に優れたスピニングリール2500~3000番を合わせる。ラインは水に浮くPEラインがお勧め。太さは1~1.5号が基準だが、あまりに太いと流れの抵抗を受けすぎて、さしエサよりラインが先行して流れてしまうこともある。
釣行する河川の流れに応じて使い分けたいが、あまり細すぎるものはNGだ。ゲーム性を重視するあまり細いラインを使いがちになるが、コイのファーストダッシュは予想以上に速くて重い。瞬間的な力に耐えられるだけの太さのラインを使うようにしよう。
リーダーは擦れに強いフロロカーボンライン。太さは3~4号で、長さは2mも結べばいいだろう。結束は摩擦系のノットで、しっかりとメインラインと結ぶようにしたい。
「パンコイ」釣りの仕掛け
仕掛けはいたってシンプル。基本はリーダーの先にハリを結ぶだけの完全フカセだ。ハリは伸びない伊勢尼の10~12号。このハリにパンを刺して流すだけの、いたってシンプルな釣りなのだ。
また基本リリースの釣りなので、ハリのカエシはつぶしてバーブレスにしておくと、人間にも魚にも優しいし何より魚からハリを外すのが楽だ。バーブレスはバレやすいというイメージがあるかもしれないが、しっかり刺さっていればよほどテンションを緩めない限りバレることは少ない。
またまきエサとさしエサを同調させにくい場合、ハリ上40~50cmの位置にシモリ玉を付けることもある。その際は中通しのシモリ玉をつまようじなどで固定するか、上下にウキゴムを付けて固定する方法もある。
「パンコイ」釣りのエサ
パンコイというぐらいなので、エサはもちろんパンを使う。パンにもいろいろあるが、食パンかフランスパンが使いやすいと思う。どちらも自宅で2~3cm角の角切りにしておく。食パンならさしエサにするのは、耳のある硬い部分。真ん中の軟らかい部分はまきエサに使用する。
2~3cmの角切りに(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)いくら硬い耳の部分でも、水に濡れればふやけるので、普段使うイソメやオキアミに比べれば、はるかにエサ持ちは悪い。1投で1個は消費すると考えておこう。
耳の硬い部分にハリを刺す(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)2~3時間の釣りであれば食パン1斤、半日なら2斤ほど用意しておく。角切りにしたパンは意外にかさばるので、コンビニ袋に入れて持ち歩けるようにしておく。
「パンコイ」釣行の装備
この釣りでの必須アイテムだが、まず偏光グラス。川にコイがいるかどうかを確認するためにも必要だし、基本はコイのバイトを見てアワせるサイトフィッシングなので、さしエサがどこを流れているか確認するためにも必要なのだ。
あとはタモ。ともすれば相手は10kgに迫る巨体の魚。取り込みにランディングネットが必ず必要になる。またフィッシュグリップも必須。できれば魚に素手で触りたくないので、撮影などでは必ずフィッシュグリップを使うようにしたい。
その他にこれから暖かくなれば蚊やハエ、アブなどの虫が増えてくる。虫よけスプレーも持参しよう。また日中暑さを感じるほどになっても、なるべく長袖のものを着用するようにしたい。
靴は長靴がベスト。やぶこぎすることもあるので、長袖のシャツに長靴というスタイルがお勧めだ。
まずは川見から
ここから実釣。まず川に着いたらタックルを下ろすより先に、川見から始めよう。その川にコイがいれば、偏光グラスで姿を確認できるはず。また姿が確認できなくても、所々で不自然な波紋やモジリが出ていれば、その正体はほぼコイだ。そして川に沈んでいる障害物の位置も、しっかり頭に入れておこう。
コイがいることが分かれば、釣り座を決める。間違いなく自分の位置よりも下流でコイが掛かるので、どこに魚を誘導して取り込むか、頭の中でシュミレーションしておくこと。
まきエサを食わせる
釣り座が決まったらまきエサだ。池で飼われているニシキゴイにエサをやったことがある人も多いのではないだろうか。基本はそのエサやりと同じだ。1度にまく量は、3~4個が目安。一気に大量にまく必要はない。
分厚い唇でエサを吸い込む(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)最初はコイもまきエサに全く興味を示さないことが多い。だが少しずつまきエサを流していくうちに、1匹がまきエサを口にするとつられて他のコイもまきエサを食べ始める。
偏光グラスで水面を流れるまきエサをよく観察しよう。下流へ流れたパンを、コイが吸い込む様子が確認できたら、もう釣れたも同然だ。まきエサは少量ずつ絶やさずまき、その中にさしエサを紛れ込ませる。
さしエサの流し方
その際、自分のさしエサがどれかしっかり見ておくこと。まきエサが多すぎると、どれが自分のさしエサか分からなくなるので要注意だ。逆光などで水面が見にくい場合は、前述のシモリ玉を付けると視認しやすい。
さしエサを流す際に、最も注意したいことが1つ。それは決してさしエサよりもラインが先に流れないようにすること。ラインを先にコイに見せてしまうと、途端に警戒してエサを食わなくなる。
シモリ玉が付いているときも同じ。決してシモリ玉が先行して流れないようする。当然ラインを引いてコントロールするのだが、この力加減が難しい。
引きすぎるとさしエサが不自然に動いて食わなくなるし、弱いとラインが先行してしまう。スプールをサミングする程度の力で、うまくコントロールするのがベストだ。
豪快なファイトを楽しもう
首尾よくコイがさしエサを吸い込んだら、アワセを入れるのだが、ヒット地点の距離が遠いほど大きくアワセを入れること。あとはリールのドラグサウンドを楽しみながら、豪快なファイトを楽しもう。ロッドの反発力で寄せてくるが、立てすぎると折れてしまうので注意したい。
トルクフルなパワーを体感しよう(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)これから産卵期を迎えるコイはポットベリーな体形になっており、その馬力とスピードは青物に引けを取らない。だが、さほど長くは走らないので、慌てずしっかりためて止まればテンションを緩めないように巻いて寄せてくる。
取り込みをシミュレーションしておこう(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)取り込みは必ずネットで。コイはコンクリートの上ではなく、草むらの上に置くようにして魚体を傷つけないように。ハリを外して記念撮影を素早く済ませたら、優しく川に戻してやろう。
手軽だからこそマナー厳守
この釣りの舞台は、都市部近郊の都市型河川がメインとなる。それゆえその近隣の住民に迷惑をかけないよう注意してほしい。迷惑駐車、騒音、ゴミの放置など絶対しないようにしよう。
また前述の通り、この釣りはリリース前提。リリースする際は、なるべく魚体に触らないようにして、水面に近い高さで魚を離してやろう。間違っても土手や高い位置から放り投げるようなことはしないでほしい。
リリースは水面から近い位置で(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)安近短のビッグゲームは、これから最盛期を迎える。マナーを守って豪快なファイトを楽しんでほしい。
<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>
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