シーズン初「潮干狩り」でアサリ・アカニシ・ホンビノス【江戸川放水路】
2021年04月23日 11:30
抜粋
4月上旬大潮の週末、今シーズン初の潮干狩りに江戸川放水路へ行ってきました。時期的に水温低いながらもまずまずのお土産を確保できた一日をレポートします。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)
江戸川放水路で潮干狩り
夏から秋にかけてハゼ釣りのメッカとして知られる江戸川放水路は、実は潮干狩りのメッカでもあります。特に近年急速に有名になりつつある外来種のホンビノス貝がよく採れるようになってからは更に賑わうようになってきました。
採れる貝はホンビノス貝以外にも定番のアサリやマテガイ、赤貝によく似たサルボウ貝の他、食味はやや劣るオキシジミ、美味しいけど砂をなかなか出してくれないシオフキもポツポツ。またごく稀ではありますが、お寿司屋さんでアオヤギと呼ばれているバカガイ、高級な二枚貝のハマグリも混じります。二枚貝以外にも、アサリの当たり年にはそれを追ってアカニシ貝やツメタ貝もいるので潮干狩りに行く際はそれぞれの特徴を覚えておくと楽しさ倍増です。
潮干狩りのポイントは河口から行徳橋までと広範囲。特に河口付近は種類、個体数ともに多く、好ポイントとなっています。
写真は以前、子供達の教育用?にパソコンで自作した貝の一覧表。今では我が子供達、江戸川河口や三番瀬で採れる貝は一瞬で目利きできるレベルになりました。
アクセスに注意
「河口付近が好ポイント」と書かせていただきましたが、この河口付近、実はとても交通の便が悪いことが難点。特に西側(東京側)は大潮の干潮時には広大な干潟が出現する湾奥屈指の好ポイントなのですが、一番近くのコインパーキングからでも約1.5km離れていますし、最寄り駅(妙典駅)からも約2.5km近くあるので、電車を利用するにしても大変不便。
また、東側(千葉側)は徒歩圏内にコインパーキングはほとんどなく更に不便。そのかわりにJR二俣新町駅から歩いて2km弱(大人の足で約20分)と距離はあるものの、ポイントから約5分の所にコンビニがあるため、電車利用の場合では西側より便利。出現する干潟は狭いですが、女性や子供を連れて行く場合にはおすすめです。
今回は東側のポイントへ
リュックサックに必要な道具を詰め込み、二俣新町駅からてくてく。途中、コンビニで飲み物を購入しトイレも済ませ、江戸川放水路の河口(東側)にやってきました。この日の干潮時刻は11時。潮干狩りのセオリー通り、干潮時刻の2時間前に到着です。
潮干狩りは基本、干潮が日中になる夏場の大潮の日、更にその日の干潮時刻前後2時間(計4時間)が潮干狩り可能な時間なので、これを念頭に行動します。予め潮見表で計画を練っておきましょう。
潮干狩りの装備
潮干狩りに必要な道具は、採った貝を持ち帰るための入れ物はもちろん、アクアシューズ、ラバー軍手、熊手、ネット、タオル等(もちろんスマホと財布も)。
貝用の入れ物は今回、リュックサックにすっぽり収まるように、やや縦長の「500mlのペットボトルが6個入る」タイプの8Lの物を持ち込みました。その他、飲み物、おやつ、着替え等。
到着時刻は干潮時刻の2時間前です。実は時間によって潮の引き具合を知るために、潮干狩りには防水タイプの時計も必需品。ポイントによっては潮が引いてしまうと戻れなくなってしまうアイランドタイプの干潟もあるので、是非とも持っていくようにしましょう。
当日の戦略
水温がまだ低く、本来ならウェーダーがあった方が良い時期なのですが、今回は電車を利用するということで持ってきませんでした。というワケでアクアシューズ、短パン(海パン)でいざ参戦。
この日「本命」としていたホンビノス貝は膝まで水に浸かるような所に比較的多くいるので、体が冷えることでの体力の消耗を極力抑えるため、まずは干潟でも多く取れるアサリを狙うことにしました。
カキ殻エリアでアサリ
アサリは砂地よりもカキ殻があってちょっとドブ臭いような所にいる可能性が高いので、まずはそういったポイントを狙って掘っていきます。
狙いを定めたポイントを掘ると、予想通りアサリがでてきました。
アカニシ貝も発見
更にアサリを追ってきたアカニシ貝も高確率で確保。
このアカニシ貝、食味はサザエに似ていてとても美味。いつの間にかアサリよりアカニシ貝を中心に探すようになっていきます。
本命ホンビノス貝へ
アカニシ貝を探しつつ、いつのまにか「ついで」扱いになってしまったアサリ採りに夢中になっていると、いつの間にか時刻は干潮時刻30分前。だいぶ潮が引いてきた頃合いを見計らって、今度はホンビノス貝狙いで水に入ります。
しかし、いくら探してもホンビノス貝は見つかりません。「もっと広範囲を探れば」と思いつつ、寒さに耐えかねて一旦中断することにしました。
上流側でホンビノス貝発見
予想外に体が冷えてしまったため「このままやめようかな」なんて思ったりもしたのですが、15分位日なたで休んだら体力はだいぶ回復したのでちょっと上流方向に歩き、再度探ってみることに。
しかし、相変わらずホンビノス貝は見つからず、寒さで体力だけが削られていきます。「4月のホンビノス貝採りは過酷だなぁ」なんて思っていると、ようやく足の裏にそれっぽい手ごたえ、ならぬ足ごたえ!
ようやく本命1個!しかも私の拳ほどある大きなホンビノス貝を見つけることに成功しました。1個見つけると近くにかたまっていることが多いこの貝、期待を込めて周辺を探るも、その後は見つからず。寒さも限界に近付いてきたこともあって、この日は干潮時刻から1時間過ぎた12時に終了としました。
最終結果と今後の展望
本命と目論んでいたホンビノス貝こそ1個という結果に終わってしまいましたが、準本命のアサリ48個、アカニシ貝14個、シオフキ多数(リリース)と、まずますの結果で今シーズン初の潮干狩りを終えることができました。今回電車を利用ということで持ち込んだ8Lクーラーボックスには丁度良い量のお土産。寒かったですがそれ以上に楽しかったです。
実は江戸川放水路、一昨年の秋に千葉を襲った台風19号の影響で水門を長期間開けたことにより、泥が多く堆積してしまい去年のシーズンは過去最低の状況。今年は回復しているかな、という期待を持っているのですが、ホンビノス貝は今の所低調のようです。しかし、かわりにアサリは復活の兆しが見えました。
また今回私はやりませんでしたが、近くで親子がマテガイを採っていて時折歓声をあげていたことから、こちらも今後暖かくなるにつれて面白そうだと思いました。水温が上がり、潮が引く時間が長くなる今後に期待です。
江戸川から二俣新町駅に帰る途中、野草(山菜)のイタドリを発見。電車利用したことで思わぬお土産追加です。
貝料理を堪能
今回シオフキは持ち帰りませんでしたが、アサリは酒蒸し、アカニシ貝はつぼ焼きと酢味噌和え、特大ホンビノス貝はお味噌汁にして頂きました。おまけで採れたイタドリも天ぷらに。どれも、とても美味しかったです。
<尾崎大祐/TSURINEWSライター>
江戸川放水路
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