「レア度MAX」のシロアマダイ釣り入門 タイラバor吹き流しで狙おう
2021年04月25日 11:30
抜粋
釣りの世界でめったに見ることがない魚が釣れた場合、「幻」という言葉を使う。それがおいしい魚であれば、なおさらそのレア度はアップする。そんな「幻」にスポットを当ててみようというのが今回の企画。最初のターゲットはシロアマダイだ。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)
レア度MAX「シロアマダイ」
アマダイといえば、京都の若狭ぐじに代表される、いわずと知れた高級魚。中深海の好ターゲットとして知られており、砂泥底に身を潜めて通りかかるエサを捕食する。水分が多い身だが、その味は上品でどんな料理にしても抜群にうまい。
そんなアマダイだが、釣りで狙えるのは3種類。アカアマダイ、シロアマダイ、キアマダイだ。最もポピュラーで、釣り人に多く釣り上げられているのがアカアマダイだ。若狭湾では若狭ぐじのブランド名が付けられ、ポピュラーと言いつつ、アカアマダイでもレア度は十分に高い。
だが今回スポットを当てるのは、そのアカアマダイではなくシロアマダイ。パッと見はそっくりだが、アカアマダイに比べて体表が白っぽく、顔と目が小さい。分布は本州中部以南で、熊野灘に面する紀東エリアや遠州灘で釣果が聞かれることが多い。
高級料亭に直行
平均して30~40cmまでの個体が多いようだが、数としてはアカアマダイよりも圧倒的に少ない。アカアマダイでも2ケタも釣れば大爆釣の部類に入るレアターゲットだが、シロアマダイは船中で1匹でも上がれば万々歳。アカアマダイの上をいく、レア度最高ランクの幻ともいえる魚なのだ。
その味は脂肪分が多く、アカアマダイをはるかにしのぐうまさだとか。市場に出回ることごくはまれで、水揚げされたごく少数のほとんどが、高級料亭に直行することが多いようだ。
シロアマダイのポイント
現在シロアマダイの釣果が見られるのは、三重県の鳥羽エリア、熊野灘に面している南伊勢~尾鷲エリア。釣れているのはタイラバでのヒットが多いようだが、シロアマダイを専門に狙っている人は皆無で、マダイやアカアマダイなどを狙っていて、たまたま釣れてしまった……ということがほとんどのようだ。
アカとシロ、よく似た魚だが、決定的に違うのが生息する水深だ。アカアマダイは水深100mを超えるような中深海に多いのに対し、シロアマダイは40~60mの比較的浅場で釣れることが多い。今まで聞いたなかで、釣れた最も浅い水深が三重県・五ケ所湾内の水深19m。ちなみスーパーライトジギングでのヒットだったようだ。
だが混在していないかといえばそうではなく、水深50~70mラインであればアカに交じってシロがポツンと上がることもあるようだ。狙う場合、水深はひとつの目安にはなるが、浅場にこだわりすぎるのも考えもののようだ。
タイラバかエサ釣りで狙う
そんなシロアマダイ、狙って釣るのは至難の業だが、可能性が高いのがタイラバとテンビン吹き流しだろう。どちらもそう難しい釣りではない。
タイラバであればディープ仕様は必要なく、シンカーの重さは120gまで。ネクタイも何が効くか分からないので、さまざま用意した方がいいだろう。またハリにワームなどのトレーラーを刺すと、ヒット率が上がるという人もいる。フックがリーダーを拾うテーリングを避ける効果もあるので、ワームを用意してもいいと思う。
テンビン吹き流しであれば、45cmほどの半月型テンビンにオモリ50~100号、ハリス3~4号の吹き流し2~3本バリが標準。ハリは伊勢尼の9~11号かチヌバリ3~4号。仕掛け全体の長さは1ヒロまでのものが使いやすいと思う。
エサはオキアミが一般的だが、釣り場によってはレンコダイ(キダイ)やイトヨリなど、他魚が先に食ってくることが多いので、押さえとしてイカの切り身やサバの切り身なども用意しておくといい。
シロアマダイの釣り方
釣り方自体はシロもアカも、あまり差はないように思う。ひたすらボトム狙いに徹する。タイラバなら流しながら、底から3mまでをネチネチ攻め続ける。時々10m以上巻き上げて、大きく着地点をずらしてやることも大事だ。
テンビンフカセであればオモリが底を引きずるぐらいのイメージで、エサが底ベタを流れるようにする。アマダイだけでなく、砂泥底を生息域とする魚たちは、濁りに大きく引き寄せられる傾向がある。重めのオモリで底を引きずり、泥煙を上げることで集魚効果も上げることを心がけたい。
以上ざっと釣り方を述べてみたが、シロを専門に狙うとなると、メソッドやタックルについてはあまりにデータが少ないため、不確定要素も多いのが現状。レアだからこそ、狙う価値があるのがシロアマダイなのだ。
<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>
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