今さら聞けないメバリングのキホン:メバルの「有無」の見極め方
2021年04月27日 11:30
抜粋
メバリングはライトゲームの中でもビギナー向けで、もちろん奥深い世界も持っている。では、そのメバルが海にいるかいないか、どのように確かめればいいだろう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
メバルは基本的にいる
まずショアで狙えるメバルのシーズンを確認したい。メバルは初秋から春の釣り物で、11月~4月くらいがシーズンとなる。適水温は14℃前後で、多少下回っても食うが、厳冬期は反応が鈍る。1月、2月は、粘っても1尾ということも覚悟して臨まなければならない。
とはいえメバルは好奇心旺盛な魚で、そこにいれば簡単に食う。実はシーズン外もよくある魚で、夏に豆アジングなどをしていて時ならぬメバル、しかも連発、ということもありえなくはない。遊泳力の弱い魚なので、基本的に海の中でつく位置が大きくかわらないのだ。
メバルは北海道と沖縄を除いてほとんどの海の沿岸に冬場に現れる。いるかいないか、考えこむことはない。メバルは「基本的にいる」、それが反応するかしないか、だけだ。
しかし最近は釣り人の乱獲による個体数減も一説にある。リリースメインを心がけたい。
0.6gを基準にサーチする
すべてのショアの釣り場には必ずメバルがいる。足元のキワを探ってみよう。レンジは表層から5カウント前後までに絞り込む。それで反応するかしないか、単純な話だ。
ヘッドウェイトは0.6~0.8gが基準となる。ワーミングメインなら、このウェイトは必ずソリッドティップのサオで操作しよう。軽量リグの操作感が、チューブラーとは天と地ほども違う(個人的なことをいえば、私はメバルロッドなら俄然チューブラー派なのだが)。
釣り方は表層のスローリトリーブ、または0.6g程度で表層を「止め」で釣る。この二つの釣り方は、レンジをかえて試した方がいい。その日のメバルの気分で、巻きパターンか止めパターンかは、露骨に違ってくる。
またワームカラーもクリアかソリッドか、その二つも見たい。
とはいえ、釣り方との組み合わせでワンポイント4投前後。ワームのローテはその釣り場を往復してきたときに確認すればいいので、2投で見切れる。
食う場所をランガンする
メバルはいれば必ず食う、それが言いすぎならアタリはするので、いるのに食わないという考えは最初に捨てて、同じポイントに執着しないようにしよう。実際にいるのに食わないこともあるが、それは潮の上げ下げや人的プレッシャーのせいだろう。そんなところをネチネチと打つとスレてしまい、本来なら食いが立ってくる時間帯になっても食わなくなってしまう。
考え方をかえよう。食わないなら、ランガンだ。メバルは賢い魚で、同じワームを二度は突かないという習性があるので、筆者は1投で見切る。足で数を稼いでなんぼの魚である。
ただ、時合いに岩礁帯などに現れる回遊性の高い個体は別で、これはとにかくその時間帯で多投しなければならない。クリア系とソリッド系のワームをあらかじめリグっておき、それで拾えないくらい遊泳力が高い群れは、マイクロメタルジグの速巻きでキャッチしたい。
場所の特性の把握も大事
メバルは根本的に釣れやすいターゲットではあるが、おそろしく気難しい日もある。特に活性が低いときのヘッドウェイト、ワームカラーの好き嫌い、そしてメタルに食うか、というのは、地域性も絡んでくる部分で、これがわかっていないと、ボウズもありえる。
こういう各所のメバルの機嫌の出方は、「絶好の条件」を二回打ってみておこう。定番の常夜灯下ポイントの他、新月回りの大潮、満月回りの大潮に活性が高くなる魚なので、この二つの条件で反応を見る。必ずどちらか渋い月回りがあるはずだ。そして、低活性なときに何で反応するか、をベースに考えると、「ならば高活性ならこうだ」という釣りのイメージが持てる。
筆者の印象として、マイクロメタルに反応するメバルがいる海は、大きめのワームやソリッドカラーに反応がいいように思う。
メバルがいない海の原因
水温も潮回りも何もかも申し分ない条件が揃っているときに、メバルがどこをどのように打っても反応しない夜がある。こればかりは本当にわからない。反応しないのだと思うしかない。だが、ひとつ、逆説的にある魚の可能性が浮かぶ。おそらくそういう夜、メバルは巣穴か釣り人が立つ足元の、マイナス方向に隠れているのだ。それはなぜか、たぶんアジがいるからだ。
メバルとアジの力関係は明確で、アジの方が強い。食物連鎖の上下関係にはほぼないはずだが、アジの群れの密度が濃いと、エサを優先的に食われてしまうので、メバルとしては面白くなく、すねて穴ぐらにこもるのだろう。しかもアジはフィッシュイーターを寄せてしまうので、メバルとしては迷惑な思いをする。メバルが反応しない日は、アジがいないか、前に投げて様子を見るのも手だ。
<井上海生/TSURINEWSライター>
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