【2021九州】鮎トモ釣り初心者入門 基本の釣りと「オモリ釣法」を解説
2021年05月26日 11:00
抜粋
オトリアユを沈める手段として使うオモリ。しかし、それがオモリの使い方の全てではない。今回は「オモリ釣法」のアレコレを中心としたアユのトモ釣りを紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版APC・藤本繁樹)


トモ釣りの魅力
トモ釣りは活きたアユをオトリに使って野アユ(川にいるアユ)の縄張りに進入させ、野アユがそれを追い払うという習性を利用して掛けバリに掛ける釣り。釣ったばかりのアユをすぐにオトリアユとして使うので「循環の釣り」ともいわれている。
オトリアユを自由に泳がせておいても勝手にアユの居場所に向かうので放っておいても掛かることも多くあるが、オトリアユが元気なうちに次が釣れないとオトリアユが弱ってしまい釣りにならなくなる。
また、効率良く釣るには自分の思い通りにオトリアユを操作し狙った場所に送り込んだり誘ったり、それだけに奥が深く、多くのアユ釣りファンを魅了している。
トモ釣りのタックル&装備
トモ釣りに使用する道具について紹介しよう。
タックル図(作図:週刊つりニュース西部版APC・藤本繁樹)サオ
アユザオ。9mが標準であるがトレンドは8.5mに移行しつつある。さまざまな長さ・調子(先調子・胴調子)・価格帯がある。感度・軽さはサオの価格に比例する。
近年では支流などの小規模河川で釣りをする機会が多くなる傾向があるので7~8.5mを選択するのもよい。短い分、軽さ・感度も向上、価格もリーズナブルになる。
調子は、重心が手元にあれば先調子、先に近ければ胴調子と考えればよい。胴調子は細イトが扱いやすく掛かった時に胴がしっかりと受け止めてくれ、抜きも緩やか。先調子は軽快でオトリアユの操作がダイレクトだ。
初めてなら取りまわしが良く持ち重り感の少ない先調子を選択するとあらゆる釣りに対応できるのでお勧め。オモリを多用する場合はソリッド穂先ではなくチューブラー穂先が扱いやすい。
衣類ほか
履物はアユタイツ+アユタビが機動性に富んでいるのでお勧め。シーズン初期や深場に立ち込まないならスリムウェーダーやドライタイツもよい。
仕掛け・小物類を収納するためのアユベスト、オトリアユ交換や釣ったアユを受けるためのタモ、釣ったアユを入れておく友舟、友舟やタモを装備するためのアユベルトや移動時にアユを活かして運搬するためのオトリカンまでは必要。
オトリカンの代わりにエアーポンプを取り付けたトランクサイズのクーラーボックスにあらかじめ井戸水などを入れておいて移動時には友舟をそのまま浸け、再び入川の時に必要分のみのオトリアユを友舟に入れる。
筆者のオトリアユ運搬方法(提供:週刊つりニュース西部版APC・藤本繁樹)炎天下の車内においても水温上昇やアユの弱りも防げるので私はこの方法を取っている。
オモリを多用する私の場合は、アユベルトにオモリポーチ、アユベストにはピンオンリールにナイロンの太イトで作ったオモリキーパーをセットし、いろいろなサイズ(後述)を付けている。
オトリアユ(種アユ)
オトリ屋で購入。オトリには養殖と釣り人が釣った天然があり、通常は予備を含めて2尾購入しよう。サイズはその川で釣れている平均サイズより小型が扱いやすい。
トモ釣りの仕掛け
天上イト・水中イト・鼻カン周り(鼻カン~逆さバリ)・掛けバリ・水中イトの接続部(つけイト上部・下部)に分類される。各メーカーより天上イトから鼻カン周りまでの「完全仕掛け」が発売されており、掛けバリを付ければ即釣りが可能なので積極的に利用したい。
水中イトは種類が豊富で迷うがナイロンから始めればよいだろう。解禁初期では泳がせ・引き釣りに使える0.175~0.2号をメインに、アユの大きさや水深、流れの強さなどに合わせて太さを替える。私は、踝(くるぶし)~ひざ上程度の水深では0.125~0.2号のナイロンイト、それ以上の水深では複合メタルやメタルラインを使用。また引き釣り中心となるシチュエーションではナイロン0.25号+1号のオモリ(流れの強さや水深に合わせて)、またはメタルか複合メタルを選択している。
掛けバリには3本イカリ、4本イカリ、チラシ、ヤナギがある。通常は使いやすいイカリバリを選択するとよい。シワリタイプの3~4本イカリ、サイズは6号、ハリス0.8号ぐらいから始め、釣りに慣れたらサイズや本数を替えてみよう。
仕掛けの長さはサオ手尻0~+50cmとなるよう天上イトの移動部分で調節する。私は手尻を0cmにしている。目印の位置はポイント水深の約1.5倍に。間隔を15cmにするとオトリアユが泳ぐスピードがつかみやすくなる。掛けバリは逆さバリの自動ハリス止めにセット。ハリスの長さは指幅3本が基本形。
オモリキーパーに装着(提供:週刊つりニュース西部版APC・藤本繁樹)オモリは0.5号から発売されている。私の場合は1号を中心に、トロ場では0.5号、早瀬では大きくても3号程度を多用しているので、最小サイズ~3号あたりまでのバリエーションがあれば十分だろう。
トモ釣りのポイント
トモ釣りは「循環の釣り」なのでアユがいるポイントで釣りをしなければ釣りが成立しない。
コケの有無が見える(提供:週刊つりニュース西部版APC・藤本繁樹)釣り場選択のポイントは、漁協やオトリ屋などで得た情報をベースに、橋や道路の上から川全体を眺め、(1)川底の石が泥を被っていないか、きれいに見えるか、(2)石にコケが付いているか、(3)アユが見えるかを確認しよう。またシラサギやアオサギの姿があるような場所は魚がいる証拠。
サギある所にアユあり(提供:週刊つりニュース西部版APC・藤本繁樹)天然遡上アユは縄張りが広範囲で足首程度の浅場や岸寄り(ヘチ)に、放流アユは石裏など「成長する過程で過ごした水槽に近い流れを好む」など、種類によってアユの着き場が異なることも意識しよう。
オトリの準備
場所が決まったらオトリアユの入ったオトリカンを川に浸けて水になじませ、オトリアユが落ち着いたら友舟に移す。オトリアユ・オモリの付け方は、(1)手を水に浸して水温近くに冷やし、オトリアユを優しく握る、(2)鼻カンの先を鼻にあて、一気にまっすぐ通す、(3)逆さバリを尻ビレの後ろに皮をすくうように刺す、(4)掛けバリの位置を確認する、(5)オモリを取り付ける場合にはこのタイミングでつけイト部に取り付ける。オモリ位置の目安はオトリアユのサイズ分~1/2分の間に付けると扱いやすい。
水中でのイメージ(提供:週刊つりニュース西部版APC・藤本繁樹)また大きめの石を群れ食(は)みしている場合には鼻先に付けてオモリを石の上に乗せたままにしておくとよく掛かるときもある。私はオトリアユサイズの1/2~2/3分ぐらいに付けることが多い。
トモ釣りの釣り方
今回はオモリ釣法を中心に解説。オモリは「底に沈める」との印象が強いが、それは使い方のひとつ。「小さなオモリを鼻先に付けオトリアユが泳ぎ過ぎないようにコントロールできる状態を作る」、「オトリアユが弱って泳ぎが悪く浮きやすくなってきた」、「強い流れのポイントにオトリアユを安定させて入れ込む」、「瀕死のオトリアユをルアーのように瀬の中にねじ込み、追い気満々の野アユを掛ける賭けにでる」、「浅いチャラ瀬でオトリアユが広範囲に行かないよう泳ぐ領域を制限する」など、いろいろな使い方がある。
送り出し
オトリアユを付けた後にオモリを付ける。野アユが掛かった場合のオトリ交換時にはオモリがタモの外に出るようにした方が、イトが張って絡みにくいので手返しが早くなる。準備ができたらオトリアユを誘導したい方向へ放す。
サオを立て、オトリを自分の正面やや下流側に放しオモリの重さをサオ先で感じながらオモリを意識して沖に誘導する。送り出し方にはオモリ有無はあまり関係ないこともあるが、オモリを使う場合はオモリが水面直下やオトリアユの前方上にし、オモリが流れを受けていることを感じることが大切。
早瀬など流速があるポイントの場合は下流方向に流されないようサオを上流側に寝かせてコントロールする。この時、オトリアユがオモリに引っ張られているように感じる場合、それはオモリが重過ぎるのでワンサイズ小さくする。
引き釣りや泳がせ釣りを基本とし、自分の沖~やや下流にオトリが来るように送り出す。当然のことながら、この時に「ドカーン」と野アユが掛かることが多いので常に気を緩めないこと!
オトリアユが狙ったポイント付近に来たらオモリの重さをサオ先に感じる状態のままサオを上流側に寝かせオトリを落ち着かせる。オモリが重過ぎる(サオ先の直下に来る)ようならサオを立て気味にして調節するか、いったん上げてオモリを軽いものに交換する。
オモリが流れを受けていることをイメージすることが重要。オモリが底に着いてしまうとほぼ確実に根掛かりする。
オモリ釣法
引き釣りや泳がせ釣りと基本は同じ。オモリが水中イトの受ける水流を打ち消してくれるので、水中イトが細くなり水流を受けにくくなったとも考えることができる。また、「オトリを操作する」というよりも「オモリを操作する」と考える。そして野アユがいそうなポイントへ次々と誘導していく。
オモリなしで釣った筋をオモリありで再びオトリアユを通すと釣れることがよくあるので、最初はノーマル仕掛けで釣り、続けてオモリを装着して同じ筋を通すような釣り方を組み立てしても面白く釣果が伸びる。
オトリアユが突然大きく動き始めたら群れアユに同調しようとしているケースで、オトリアユがオモリを引っ張っていかないようにコントロールしないとすぐに弱ってしまうので気を付けること。逆に、群れが広範囲に移動しない場合はオモリを付けたままでオトリアユの行動範囲を固定してやると縦横無尽に動き回る野アユが勝手にハリ掛かりしてくれることも多い。
「ここぞ」と思ったポイントではゼロオバセにし、オモリ~オトリアユ間のイトフケ(オバセ/フクロ)を作って管理泳がせ釣りへ移行したりする。途中、ゆっくりとオモリを数cm単位に上下に動かすアクションを加えて誘ってみる。魚は上流を向き常に上方に対して神経質なので特にトロ場では雑なサオ操作があると野アユは散ってしまうことがよくあるので、動かす際はゆるやかに操作するように気をつけよう。
ヒット~取り込み
アユが掛かると目印が一気に飛んだり、水中に引き込まれたりし、その衝撃が手元に伝わる。基本は「向こうアワセ」で、サオをしっかりと曲げておいて掛けバリを食い込ませる(タメる)。そしてサオを立ててラインが緩まないようサオをキープしているとサオのパワーで徐々にオトリアユ、そして掛かりアユが水面に姿を現す。
次にサオの弾力を利用して掛かりアユを水から切る(浮かせる)とオトリアユ・掛かりアユが自分の方にゆっくりと飛んで来るのでタモで優しくキャッチしよう。この時オモリに目線が行きがちでオモリをキャッチしてしまうと掛かりアユはタモの外に…となるので気を付けよう。オトリ交換の際はオモリ部をタモの外に出した状態で行うと手返しが良くなる。
いまだにコロナ渦に置かれているのでアユ釣り河川流域の方々も神経質になっている。地元の方々にとっての迷惑とならないよう解禁前の宴会などは控え、アユ釣り師からのクラスター感染が発生せぬよう十分に注意しアユ釣りを愉しんでほしい。
<週刊つりニュース西部版APC・藤本繁樹/TSURINEWS編>
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