厳寒期の東京湾でイシモチ活況 船中34cm頭に86尾【鴨下丸】
2020年02月16日 06:00
抜粋
厳寒期真っ只中だが、八景沖のイシモチは元気いっぱい。1月25日(土)東京湾金沢八景(漁港内)出船の鴨下丸からイシモチを狙って釣行、派手な引きを存分に楽しんだ。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 大村隆)
鴨下丸でイシモチ釣り
釣行当日に集まった釣り人は私を含めて7人。タチウオ狙いの別船を見送り、7時30分に鴨下芳徳船長の舵で出船。天候は晴れ、朝のうちは北東の風で海面がややザワついていたが次第に収まり、後半は快適。
航程20分で「この辺りから探ってみましょう。準備してください」と船長からアナウンス。
配られたエサの青イソメをタオルの上に置いて水気を取り、頭の硬い部分からハリ先に抜いてチョン掛け。長いイソメは尾を切って10cmほどにそろえておく。細身のものは3匹付けで対応する。準備の間にポイントが定まり「いいですよ。水深25m」の合図。
片手に竿、もう一方にオモリを持ち、竿の弾力を活かして前方に軽く振り込む。ミチイトは真っすぐ海底へ伸びていくので潮はほとんど流れていない。
ゆっくり誘いで30cm級イシモチ
「潮が動かないときは、船をスローに前進させて広範囲を探るようにするが、竿先は30cmほどゆっくりと上下させる誘いが効果的。アタリがあってもびっくりアワセは厳禁。魚からの反応が消えないうちにソフトに聞き上げて、ハリ掛かりしたところで軽くアワせる。確実に掛かったらスムーズに巻き上げる」と以前船長から教わったことを頭の中で反すうし、イトフケを取って船が波下に入ったときにオモリが底を打つポジションをキープ。
時折、竿先を30cmほどゆっくりと上下させて誘うと、派手なアタリが到来。スーッと聞き上げると、またしてもアタリ。わずかにイトを送ってから聞き上げると確かな手応え。竿先を軽くあおってアワせ完全にハリ掛かり。
重厚な引きを楽しみ巻き上げてくると30cm級本命が海面を割る。竿の弾力を活かして船内に抜き上げハリを外す。
イシモチの血抜き方法
ハサミでアゴ下の三角になっている部分を切ってめくると、赤い玉が見える。これがイシモチの心臓。
これをハサミで少し切って、海水を入れたオケに移して血抜きをする。血が抜けたら、氷と海水を入れたクーラーに移す。イシモチは、これを行うことで臭みが抜けより美味しく食べられる。
イシモチ&アジの一荷も
船が魚の寄り場に差しかかるとひん繁にアタリがでて船中あちこちで銀鱗が舞う。左隣に座った金井さんは、船長のレクチャーのおかげで次第にコツをつかんで良型を連発。
また、幅広なアジが交じる。イシモチとアジの一荷があった。「妻からイシモチの天ぷらが食べたいというリクエストがあったのですが、アジのタタキのおまけつきなので、もう言うことなしです」と喜色満面。
左舷ミヨシには、斉藤さんは短めのひとつテンヤ用の竿を駆使し、ハイペースで数を伸ばす。
「若いころは渓流に夢中だったけど、沢を登るのがしんどくなったのと、何度もクマとも遭遇しているので、沖釣りに変更しました。シロギスからキハダまで、何でもやりますが、イシモチは独特な面白さがあるね。」とコメント。
後半も船中で連発
アタリが途切れると、船長は、すぐに竿上げの合図。また新しいポイントを流すので、また派手なアタリが戻ってくる。
右舷ミヨシで、大きく曲がった竿を抱えて巻き上げの真っ只中の佐滝さんは「いい型のようだ」とリールを巻き、30cm超えを抜き上げると「このサイズなら刺し身でいけるね」と嬉しそう。
右舷胴の間の両角さんは「メリハリのあるアタリがたまらない」とこの釣りを存分に楽しむ。
トモの吉田さんは「朝イチは調子がでなかったが、海が落ち着いてきてペースが上がってきた」と快調。
当日の最終釣果
どのクーラーも多くの魚で埋まり、誰もが笑顔で13時に沖上がり。釣果は20~34cmが50~86尾。ゲストにアジ。竿頭は斉藤さんだった。
アタリが明確なこの釣りは沖釣り入門に最適。同船宿ではレンタルタックルがあり、ビギナーには丁寧なレクチャーを行っているので防寒対策を万全にしてチャレンジしてほしい。
<週刊つりニュース関東版 APC・大村 隆/TSURINEWS編>