『オフショアジギング』釣果アップ術:対象魚毎のアシストフック自作術
2021年08月26日 11:30
抜粋
狙うターゲットによってアシストフックの選択も変わってきます。ここではターゲットごとのアシストフック自作術を紹介します。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター堀籠賢志)
魚のバイトは様々
釣りをしていて魚からの気配、ジグへの寄り付きを感じたり、バイトの感触から、その魚のジグへの距離感や食い付き方をリアルに感じられることがあります。
ジグに寄り付いてから、バイトが出るまでの時間も魚によって長短あったり、気配があってもバイトに至らないこともよくありますし、その魚特有のジグへの食いつき方や食い方の上手い下手もあったりします。
魚の捕食パターン
魚によっては、青物のように動体視力が良くて、小回りも効く魚とマグロのようにスピードは速くても小回りが効かない魚、障害物の周りにポジションをとり、ベイトを待ち構えて捕食する魚など、さまざまなパターンがあります。
魚ごとに自分の得意なパターンや特性を活かした捕食行動をとっているために、魚種ごとに特徴的な行動となります。この魚ごとの捕食行動を理解したうえで、ジグの動きを考え、アシストフックのセッティングを合わせることが釣りの成功につながります。
実際の捕食行動、ジグへの食いつき方を観察できれば良いのですが、あくまでも想像や感触からのイメージですが、これがあるのと無いのでは、釣果に雲泥の差がでます。
マダイのアシストフック
例えば、マダイは良くジグを追いますが、捕食行動は青物には遠く及びません。春先のイワシの群れに付く魚の群れの中では上層に青物が付くと、マダイはその下に群れを形成して青物が取りこぼしたベイトを待ち構えることもあります。このように魚同士でも、得意、不得意で棲み分けやレンジ分けをしたり、行動が違ってきます。
マダイは顎の構造が強靭で、夏場は身が入ったウニやフジツボなどをガツガツと噛み砕いて捕食しますが、春はウニに身が入ってないのか?ベイトはイワシなどの小魚を追うことが多いです。雑食で、より生息環境に順応する魚ですが、小魚の捕食は苦手。ジグで釣る時も、スローただ巻きが1番効果的なのは、こうしたマダイの生態が理由だと思います。
そのくせ貪欲な魚ですので、ジグを何度も噛み直します。
顎周りの骨も硬いので、私はアシストフックは小型のハリで前後シングルフックで釣ることが多いです。ライトラインでも、小型のフックなら良く貫通して、カンヌキに掛かりバラシを軽減、ダブルフックだと、フッキングパワーが分散して浅掛かりとなってバレが多くなるのを避けるためです。このように、ターゲットの特性、捕食行動のクセからジグ操作を考えれば、自ずとアシストフックもどんなものが必要か?見えてくることが多いと思います。
魚ごとのアシストフック作成
最初は手探りのアシストフック自作でも、自分の感じた、その魚の印象で工夫を重ねたり、不具合をなくしていく工程を重ねると完成度が高まります。
ハリ絡みなどのトラブルがなく、魚が良く掛かり、掛かった魚がバレない、といった基本性能が高いアシストフックを目指して作製するには、魚の生態、特性を学び、理解して、釣り方を合わせていくことにアシストフックも合わせていくのが一番です。
部材選択
魚によっては、鋭い歯があるものもいます。サワラ、タチウオ、クロムツ、バラムツなどはアシストラインの材質にも気を使わなければなりません。
ワイヤー素材、ザイロンなど、鋭い歯でも使えるラインを選択してください。
強度の確保
さまざまなアシストフックの作製ポイントをクリアーしても、肝心のアシストフックの強度がなくてはどうにもなりません。
メインライン、リーダー、接続金具、アシストフックは、魚とアングラーを繋ぐシステムとしての強度の中で、少なくてもメインラインの強度よりは高く、なおかつ、魚との接触で直線的なパワー以外にも変則的な方向にパワーが掛かることもありますので、充分に余裕を持った強度が必要になります。
必要なら、自作した完成品のアシストフックをハカリに掛けて破断するまでパワーをかけてみることも大切だと思います。
<堀籠賢志/TSURINEWSライター>
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