明石海峡で青物ジギング秋シーズン開幕 肝となるタチウオパターンとは?
2021年09月04日 11:30
抜粋
いよいよ兵庫明石海峡の青物が盛期に突入する季節。そこで今回はいわゆる「タチウオパターン」の準備として、タックルや攻略法を紹介したいと思います。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター田中耕二)
タチウオパターン青物ジギング
お盆休みにこれを書いています。2回目のワクチン接種の副反応かタチウオパターン寄稿のプレッシャーか分かりませんが発熱状態なので、違うと思っても「うなされているなコイツ」と思って読んで下さいませ。
関西のジギングといえば、身近なエリアで大物が狙える明石が思いつきます。お手軽なイメージもありますが、実績は抜群!10kg超のブリやメーター超のサワラはもちろん、時としてカンパチやヒラマサも上がります。
夏季シーズンのベイトはイワシがメインでアジや雑魚、甲イカなのが、秋の深まりとともにチウオとなります。タチウオに魚が付くとそれ以外のベイトに反応が薄くなるため、タチウオを模したシルバーロングのジグで狙う、これがタチウオパターンです。
タチウオパターンのタックル
私がこの時期に船に持ち込むのは、2oz~4ozのロッド3本。リールは、2ozに低ギアを、3、4ozには高ギアをセット。タチウオパターンでは、主に2ozを使ってジグをフワフワゆっくり動かします。3、4ozは、イワシパターンでキビキビと早く動かしたり、タチウオパターンでもジグを飛ばす必要のある時に使います。
先ず1セット揃えるのであれば3ozロッドと高ギアリールをお勧めします。低ギアでは攻めきれないエリアや状況があることと、ロッドの反発はティップを下に向けるとある程度は殺せるからです。リールには、PEライン1.5~2号にリーダー6~8号を摩擦系ノットで結束します。
使用ジグとアクション
ジグは、シルバーのセミロング~ロングを中心にイワシパターン用にショートも用意。重さは、120~300gまで必要です。ジグが着底したらすぐにボトムを切り、ワンピッチジャークで誘うのが基本です。
タチウオパターンでは、ゆっくりとしたワンピッチで1回1回フォールが入るように十分な間を取るようにします。ワンピッチ5回にロングジャークを入れるとフォールバイトが増えるので効果的です。
2ozロッドに200g以上のジグをセットするとロッドが負けてジャークしてもティップが戻らないことがありますが、大丈夫。敢えてそのような状況を作り出し、ジグを飛ばさずに狙うのがタチウオパターンの基本です。これでバイトが出なければ、3ozや4ozにしてジグを飛ばす(スライドさせる)ように狙うと、その日のパターンが分かります。
過去に朝の時合いでメジロ7匹を釣ったことがありますが、その時は2ozから始めて3連発した後にバイトが止まったので、3ozでジグを飛ばすようにしたところ、更に4連発できました。同じジグでもロッドの番手が異なれば動きが異なり、バイトが誘発できることを実感。
その後、満足したので実験的にシルバーロングから赤金やブルピンのジグに替えてアプローチしたのですが、かすりもせずに驚いたことがあります。周りはメジロ祭りでしたから、タチウオパターンではシルバーロングが圧倒的に有利ということですね。
使用するフック
フックは、アングラーと魚をつなぐ唯一の接点です。ここにこだわるアングラーも多いです。フックは、ストレート系とネムリ系があります。ハリ先の話です。ストレート系は、ハリ先が外を向いているので、掛かり重視。ショートバイトが多いときやサワラのようにジグにアタックしてくる魚に有効です。
デメリットとしては、フッキングする際に貫通する方向と力が加わる方向がズレているので、フッキングにパワーが必要。それと根掛かりの可能性が高くなります。
ネムリ系(ムツバリのような極端なネムリバリはジギングには向かない)は、ハリ先が内に向いているので根掛かりしにくい。フッキングする力が素直に伝わるので、フォールバイトの最にジグの重さや魚の首振りでフッキングするので便利です。
デメリットとしては、軸が短いので歯物がヒットした際はアシスト切れのリスクがあります。両者の特徴を持つのが、伊勢尼系(最も基本的なハリの形)となります。
私の使い方としては、小磯は根掛かり防止のためにネムリ系をフロントのみシングルで使用し、他のエリアは伊勢尼の長軸タイプを使用します。サワラが多い時は、ストレート系の出番です。いずれもフッキングした後にしっかりとラインを巻いて追加のアワセをするようにしてください。特に2ozロッドを使用している時は、巻きアワセが必須です。
アプローチイメージ
バイトは、ボトムから2m以内で出ることがほとんどですが、だからといって2m以内だけジャークすればいいという訳ではありません。水深にもよりますが、10mは探りましょう。サワラが交じるポイントでは更に中層まで探るといいでしょう。
私も最初は、ボトムだけを探っていましたが、バイトは意外と少なくてなぜか根掛かりするのです。最初、理由が分かりませんでしたが、考えてみれば明石のポイントは急流であることがほとんどです。時には5kt以上で流れます。その中でカケアガリのポイントを攻める時に2mしかジャークしないと、ジグがボトムに着きます。分からずに再びフォールさせるとジグは落ちずにボトムに着いたまま、船が流れる分だけラインがスルスルと出ていきます。
特に小磯のように60~30mまで一気に駆け上がるような瀬を攻める場合、ボトムを切ってジャークしている最中に根掛かりすることがあります。根掛かりしなくとも根に当たることがあり、これでは釣れません。前段でタチウオパターンは2ozに低ギアリールと書きましたが、このような理由で小磯だけは高ギアリールでアプローチしてください。カケアガリに負けないスピードでワンピッチジャークする必要があります。
以上、色々と紹介してきましたが、アレコレ考えずにチャレンジしてください。釣れた時はもちろん、釣れなかった時も理由を考えて、またチャレンジするのが楽しいと思います。ジギングはシンキングゲームです。
では、タチウオパターンで賑わう明石でお会いしましょう。
<田中耕二/TSURINEWSライター>
The post 明石海峡で青物ジギング秋シーズン開幕 肝となるタチウオパターンとは? first appeared on TSURINEWS.