ボートからの「落とし込み釣り」で67cm頭にブリ族続々 魚礁狙いが的中
2021年09月28日 11:30
抜粋
各地で大人気の「落とし込み釣り」ですが、播磨灘でもいよいよ好機が到来したようです。家島諸島にて67cmメジロ頭にブリ族連発のボート釣行をお届け。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター丸山明)
播磨灘の落とし込み釣り
落とし込み釣りは、イワシの群れに仕掛けを落としてエサとしてハリに掛け、狙いの魚の遊泳層で待ち受ける釣り方で、これは面白くくせになります。各地でこの釣りは大物狙いに実績があり、特に玄界灘でのヒラマサは有名で、青物系から大型根魚までがターゲットです。
私のフィールドの播磨灘でも8月くらいから11月くらいまでイワシの群れがあれば楽しめ、ブリ系の若魚ツバスからメジロサイズがターゲットになります。今回もボートでの落とし込み釣りでメジロサイズを狙います。
※40cm未満=ツバス、40cm超~60cm未満=ハマチ、60cm超~80cm未満=メジロ、80cm超=ブリ、としています
イワシの群れ探しから
家島諸島上島から鞍掛島の南にある小さい磯や魚礁帯のイワシは、回遊してエサ場に集まり、それを食う大型魚が周囲に集まります。今回は、その魚礁帯(家島坊勢漁協の年券取得済み)につくイワシで青物を釣ります。
イワシは、回遊してきても消えてしまうことがあったり、魚礁帯へ漁の網が入り万事休すだったりもありますが、漁のための魚礁なので致し方ありません。その時は無念です。多くは毎年同じポイントにイワシは集まるものの、昨年は釣れたのに今年は全くいないなどというポイントもあります。
ともあれ、見つけられれば、まず魚に一歩近づきました。イワシの群れがいて、ハリに掛かってくれば、狙いものの釣れる確率はかなり高くなります。あとは、青物の群れのサイズが気になりますが、こればかりはなかなか選びづらいものです。
メジロサイズから登場
9月初旬の大潮の後の中潮といい潮の9月10日、魚礁帯の水深30~35mにはプランクトンを食うイワシの群れがいくつもいます。6時30分に釣り開始ですが、朝の北風が強く安定しにくいため、後進を適時入れながら船位を保ち、潮に乗せていきます。
ボートを流す筋を決めて流していくと、イワシの群れが魚探に現れました。すかさず仕掛け投入すると、落ちていく仕掛けにイワシが食ってきます。穂先が震え、手元にプルプルと伝わり準備万端です。
何回か繰り返しながら探っていくと、7時に1匹目の強引が出ました。結構パワフルな引きで、軟調のフルソリッドロッドを絞り込んでくれます。タモに入った60cmを超えるメジロサイズが、本日のスタートを切りました。嬉しくホッとする1匹目が、このサイズだと楽しい1日になりそうです。
当日最長寸67cm登場
2匹目は、30分後の7時30分に本日最長寸のメジロ67cmが食ってきました。引き味を楽しみながらの釣り上げるのは、青物釣りの真骨頂です。徐々に風も弱まり釣りやすくなって、8時に3匹目。これは、58cmのハマチ君ですが、よく太ったメタボなお腹でパワフルです。
3匹釣ると心に随分余裕が出て、軽食でも食べようかという気分になります。ボートを潮上に移動させたり、釣った魚をすぐに締めたりしていると、30分に1匹は順調なペースの釣りで、時合い集中型より楽しい釣行になります。今回は私一人ですが、複数で釣っていれば、誰かしらがサオを曲げていて、大きいだの小さいだのとワイガヤの雰囲気の釣りが続いていたでしょう。
魚礁巡ってブリ族追加
ここで群れが動いたようで、空白の時間が出たので周囲の魚礁を探っていくと、先ほどより北に移動した周辺で反応が出てきました。青物というよりマダイらしき反応もあり、思わずタイラバを持っていればと思いましたが、マダイもイワシを追いかけますので、落とし込みに食ってくる可能性もあります。
イワシをハリにつけ、タナを下げて、イワシの暴れ方が大きくなってきた時に誘いを入れると、食い込みのグーンという引きが出ました。4匹目のメジロで、その強引は快感です。続いて食ったのはサイズダウンの引きになり46cmのハマチでした。小さく見えるものの、これでもいわゆる尺半ですから、釣りとしては立派なものです。
本日目標の5匹、メジロとハマチを釣り満足な内容で、冷蔵庫のストックを確保しました。コンスタンスペースが気持ちよく、ひとり気ままは10時半に沖上がりで、帰港の途につきました。
落とし込み釣りの要点
プルプルとイワシが食いつき、青物が近づくとバタバタと暴れ、まさに食われそうにバタンバタンと大暴れ、そしてグイーンという食い込み。これが落とし込み釣りの図式ですが、私の考えるところの注意点をいくつか。
・仕掛けが落ちる時にイワシは食う確率は高いので、イワシのタナは少しゆっくり落とす。
・イワシは常に新鮮で活きのいい状態を保ち、逃げていないか注意して、付け直すことも必要。
・誘いは効果あり。食ってみようかと考える青物に反射的な行動を促す。
・食い込みは抵抗感少なく、早アワセは不要、場合によっては送り込む。
・サオは軟調が食い込みをよくする。強竿は避ける。
・ハリスは8~10号なので心配不要だが、ハリは小さく外れる可能性があるので、その意識は必要。
イワシの群れがいる限り続けられ、合理的で手軽さもある釣り方です。11月いっぱいは狙えるでしょう。乗合船もあり、是非一度狙ってみてください。
<丸山明/TSURINEWSライター>
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