陸っぱりライトゲームのサカナ図鑑:タケノコメバル 引き強く味は美味
2021年09月29日 11:30
抜粋
タケノコメバルは、メバルという名前がついていても、習性も釣れ方も、魚が着く場所もメバルとは違うように思います。斑点模様が特徴の、このかわいいゲストについて今回は紹介します。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
タケノコメバル
タケノコメバルは、正式名称。「タケノコ」と愛称されるような根魚の一種で、大体は茶色っぽい体色と、斑点模様に特徴があります。外見上、体色以外のところで、いわゆる普通のメバルとの何よりの違いは目の大きさでしょう。タケノコメバルは目が小さめです。
着く場所は、ほとんどがボトム(海底)です。中層をトレースしていても食ってくることがあるので、まあ底ベタでもないのでしょう。そしてこの魚は、オープンウォーターにも着きやすいです。アジングをしていてボトムで何か掛けたときには、タケノコメバルであることが多いように思います。
筆者の通う大阪南港では、汽水域にもかなりの数がいます。私はリバーアジングがメインなので、エステル0.2号でボトムでタケノコに居食いされると、大きさ次第ではそれで終戦という気持ちです。引きも強いし、一度根に潜るとまあ出てきてくれることはありません。
逆に言うと、キワの底でカサゴしか来ないなら、オープンウォーターを打ってみたらタケノコになるかもしれません。ライトロックで海の前面で根魚を掛けたときは結構獲りきるのが難しいので、あえて挑戦してみる価値もありそうです。
基本的に季節は春先に多い
タケノコメバルという名前がついているだけあって、タケノコの時期、春によく釣れる魚です。春先から夏のターゲットというところでしょうか。ライトロックゲームでは頻々と釣れる魚で、あえてカサゴやソイなどと区別しないアングラーも多いでしょう。
通年釣れるターゲットでもあります。春から冬にかけては大型化します。25cm以上もバンバン来ますし、おそらくあまり外敵がいないからでしょう、筆者は自身最大36cm、43cmのタケノコメバルを釣った人を見たこともあります。
強い引きに注意
タケノコメバルは引きが強いのが特徴。カサゴの大型と同じく、ラインテンションをかけると頭を振るような本能があるようです。そのへんの小型根魚となめてかかるとラインブレイクすることもあります。ただ、水面に上げてしまえばおとなしくなるのですが。
厄介なのは、タケノコがバイトするレンジです。中層でもバイトするので、気を抜いていると回収時のバイトがあって護岸のスリットなどに一瞬で持っていきます。巻きパターンでもレンジキープでも出る魚で、慣れてくるとバイト一発で「タケノコかも」という予想が立つのですが、とにかく強い引き味がしたら早めに勝負をした方がいいでしょう。
食べてもおいしい魚
タケノコメバルはカサゴほどではありませんが、おいしい魚です。やはり頭でっかちな根魚ではあるので、身がとれる部分が体長のわりに少ないですが、冬の肥えた個体などは煮付けにすると抜群です。しょうがでくさみを消して、砂糖と醤油で味付けして煮付けると、とてもおいしくいただけます。
ちなみにカサゴやタケノコメバルといった根魚の刺身は、寿司屋さんでは珍しい部類に入ります。あまり底引き網に入る魚ではなく、また前述のように身がとれる部位が少ないからでしょう。そこを「あえて」の視点で、珍しい根魚やその他の魚の刺身を提供するお寿司屋さんもあるそうなので、私も今度ちょっと、プロの手にかかった彼らの味をテイスティングしにいこうと思っています。
意外に多いタケノコメバル
ライトロックゲームでは、タケノコメバルの数の方が、カサゴより多い場所もあります。大阪湾近郊でいえば、泉南の漁港ではタケノコメバル、そしてソイが多い印象。小型はやはり連発しやすいので、秋の夜長の釣りにも楽しいターゲットです。
<井上海生/TSURINEWSライター>
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