東北エリア「マダイジギング」のススメ SLJで狙う際のヒットパターン3選
2021年09月30日 16:30
抜粋
東北エリアで盛り上がりを見せているマダイジギング。今回は、SLJ(スーパーライトジギング)で狙う際のアクションパターンを紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター堀籠賢志)
マダイジギングの戦略
マダイジギングでの戦略はジグを落として巻くだけではありません。確かにストレートな巻きの釣りはマダイジギングの王道ですが、それは単にマダイが捕食しやすいジグアクションを演出するための一つのパターンに過ぎません。
潮が効かない場面では、巻きスピードに反して、思ったようなジグアクションが出ないこともありますし、ストレートリトリーブでマダイが興味を引かないアクションではそもそもジグを追わせることも難しくなります。
今回は、マダイのヒットパターンからどんなジグアクションが効果的なのか?考えてみたいと思います。
マダイジギングのヒットパターン
マダイジギングの戦略は、ジグを落としてボトムを取ってからストレートなただ巻きの繰り返しが基本です。釣りとしてはとても単純で簡単な釣りですが、実際は簡単には釣れないことも多くあります。そこがマダイ釣りの難しさ、面白さになっているのですが、釣れる時のパターンは三つに絞られます。
1.巻きパターン
ジグの着底からボトムを切って一定スピードでリトリーブすると、バイトしてくるパターンです。バイトのタイミングは、ジグのピックアップ開始直後であったり、リトリーブ開始すぐであったり、あるいは長くリトリーブしてきてバイトしてくることもあります。
2.フォールパターン
ジグの着底でバイトしてくる場面も多いです。
ジグをボトムから大きく跳ねさせてからのフォールでバイトしてきたり、一定の距離をストレートリトリーブしてきて、再度ジグを落とし込む際のフォールでバイトしてきたりすることも多いです。マダイはよくジグを見ていて、バイトに至らずについてきたマダイがフォールに反応することも多いのだと思います。
青物などの鳥山の下にマダイが付くこともよくあります。そんな場面でも、フォールでのヒットが多くなります。
3.ボトムのズル引きパターン
マダイは雑食性が強い魚です。生きるためのカロリーを得るには手当たり次第、何でも食べます。その場所で簡単に獲れるものに集中し偏食することも多いです。
例えば、仙台湾のマダイではゴカイなどの虫系、ホッキ貝などのパターンも存在します。私も青森、陸奥湾のマダイで同様の経験をしたことがあり、この時は着底したジグをズルズルとボトムを引いてからピックアップしてただ巻きするとマダイが連発しました。
マダイがボトムの底性生物、メロウドなどのボトムに魚影が固まる魚などに注目しているときは、ボトムに砂煙などをあげる効果のあるジグのズル引きがマダイを惹きつけることがあります。同じ理由で、底引きなどの漁の後に魚が集まることもあります。
ただ巻きか?ジャークか?
マダイは食欲旺盛で食性は雑食です。丈夫な顎を持っていて、硬い貝殻、ウニの殻などバリバリと噛み砕いて食べてしまいます。もちろん、小魚も大好きで、よく追いかけ回します。扁平な魚体で左右の視野が交わり距離感がつかみやすい位置は、青物などの生粋のフィッシュイーターと比較すれば狭いのではないかと思います。そのために、ベイトを追うのは後方から忍び寄るパターンが多いのかもしれません。
マダイジギングでの王道パターン、ストレートリトリーブが食わせに有効なのは、マダイの身体的な構造や捕食行動によるものだと推察します。魚の王様と言えども、マダイはトッププレデターではありません。
小さいベイトでも、自分に向かって向かって来る者には、とっさに身を翻して避けます。マダイジギングでジグがバックスライドすると、サッとジグから距離を取りますので、斜めにジグを引いているときは無闇にフォールを入れるとマダイは警戒します。そんな理由でストレートリトリーブのただ巻きがマダイにジグを追わせるには好都合なのです。
ジャークも有効
それではいつでも、ただ巻きがマダイジギングには効果的で、ジャークなどでジグをヒラ付かせるのは逆効果なのか、といえば、そんなことはありません。
マダイから見て、ジグがマダイ側にスライドしない、ジグが逃げる方向に移動すれば、マダイには捕食対象になります。ジグがバックスライドしないようにラインを送るようなジャークはせずに、上に上にあげるようにジャークすれば、マダイに効果あります。
ただし、ジグを食わせるのは、やはり巻きがいいので、スピードコントロールして食わせの間を作ることが大切です。ジグのアクションは潮が効いていれば、リトリーブしなくてもよくアクションしますので、移動距離を少なくジグを動かすことも可能となります。
潮が効く、効かないでマダイの食いがかわるのは、そんな理由もあるのかもしれません。
<堀籠賢志/TSURINEWSライター>
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