船カワハギ釣りの季節到来 タックル・仕掛け・キホンの釣り方

2021年09月30日 17:00

[TSURINEWS]

抜粋

秋の沖釣りの好ターゲット、カワハギ。群がるエサ取りをかわしてハリに掛けるゲーム性、フグにも劣らぬ食味など、その魅力を紹介しよう。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

船カワハギ釣りの季節到来 タックル・仕掛け・キホンの釣り方

船カワハギ釣りタックル

まずは基本的なタックルについて紹介しよう。

船カワハギ釣りの季節到来 タックル・仕掛け・キホンの釣り方タックル図(作図:週刊つりニュース中部版 編集部)

サオ

狡猾(こうかつ)でエサをかすめ取ることがうまいカワハギを攻略するには、ハリと並んでサオが重要になってくる。その調子は独特で、極端な先調子であることが特徴だ。繊細なアタリを捉えることができる軟らかい穂先のすぐ下部には、強靭なバットが備わっている。

船カワハギ釣りの季節到来 タックル・仕掛け・キホンの釣り方サオとリールは持ち重りしないものを(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

その強いバットの役割は、カワハギの固い口にハリを掛けるだけではなく、細かい誘いを意のままにかけることを可能にしている。

長さは1.8~2.1mが標準。サオ掛けにかけて待つ釣りではなく、常に手持ちで攻めていく釣りなので、持ち重りのしないものがお勧めだ。

リール

リールは小型のベイトリール。100~200番が目安だが、できれば巻き上げ速度が速いハイギア仕様がお勧めだ。素早い仕掛けの回遊は手返しアップにつながる。

船カワハギ釣りの季節到来 タックル・仕掛け・キホンの釣り方水面に浮いた瞬間に喜びと安堵が交錯する(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

ライン

リールに巻くミチイトはPEライン。太さは1号前後がいいだろう。150mほど巻いておこう。そんな深場を攻める釣りではないので、予期せぬ高切れを起こした場合でも、釣りに支障をきたすことはないはずだ。

船カワハギ釣りの季節到来 タックル・仕掛け・キホンの釣り方エサ取り名人と究極の駆け引きを楽しもう(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

ミチイトの先には、フロロカーボンライン3~4号の先イトを1~2mほど接続しておく。コシのないPEラインは、穂先に絡みやすい。穂先絡みに気づかずリールを巻くと、破損につながることもある。絡みを防ぐためにも先イトは必ず結ぶようにしたい。

船カワハギ釣りの仕掛け

これで基本的なタックルはOK。続けて仕掛けについてだが、ここもこだわる人が非常に多いポイントだ。カワハギ仕掛けは胴つき2~3本バリが基本だが、その特徴は1m前後の短い仕掛けであること。メバルやアジの仕掛けに比べて、ハリスが非常に短めにしてあること。

ハリ

そして最大のキモはハリだ。主にカワハギを狙うためのハリはハゲバリ系とキツネバリ系に大別される。

船カワハギ釣りの季節到来 タックル・仕掛け・キホンの釣り方ハゲバリ(左)とキツネバリ(右)(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

カワハギはエサを捕食する際、吸い込んで吐き出す、ということ繰り返す。ハゲバリはフトコロが広くポイント(ハリ先)が極端に内側を向いているため、このエサを吐き出すときに口の中にハリが残りやすく、フッキングしやすい構造になっている。

キツネバリはハゲバリより細軸軽量になっており、全体的に小さくなっている。カワハギがエサを吸い込んだときに、オートマチックにフッキングできるような設計だ。

どちらを選ぶかは釣りのスタイルや好みにもよるが、初めて挑戦するならキツネバリをお勧めしたい。

また後述するが、カワハギ釣りほどハリを消耗する釣りは他にないといっていいほど、ハリを頻繁に交換する。ハリスを結んだハリの予備は十分に用意しておこう。

オモリ

オモリは30号を基本に50号まで。根掛かりするポイントもあるので、メインの30号は少し多めに準備しておきたい。

船カワハギ釣りの季節到来 タックル・仕掛け・キホンの釣り方小型でも鋭い引きを見せる(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

集寄板

集寄板についてだが、確かに集魚効果は高く食いが渋いときには有効な場合も多いようだ。だが、仕掛けとミチイトの間に付けると、それが抵抗になり確実にサオや手元に伝わる感度は落ちる。

そこで最初は集寄板は付けずに始めることをおすすめしたい。状況に応じて、集寄板を付けている人に釣果が偏るようであれば、付けてみるのもいいだろう。

エサ

カワハギ釣りの定番エサはアサリのむき身。メーカーから冷凍パックが発売されており、まずはこれを準備したい。刺し方はベロと呼ばれる外側からハリ先を入れ、ワタと呼ばれる黒い部分にハリ先を入れる。

船カワハギ釣りの季節到来 タックル・仕掛け・キホンの釣り方アサリのむき身が定番(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

カワハギは主にこのワタが大好物のようで、ワタがなくなったアサリでは極端に食いが悪くなる。ワタがなくなったエサはすぐに交換しよう。

釣り船の方で用意してくれることもあるが、伊勢湾だと冷凍のウタセエビであることが多いようだ。またアオイソメやイワムシ、オキアミなども予備のエサとして持参してもいい。

その他準備するもの

カワハギ釣りに限らず、船に乗る場合はライフジャケットは必須。なければ船で貸してくれる。クーラーボックスは魚を入れるためだけではなく、食料や飲み物を入れる大事なアイテム。氷は多めに入れておこう。

船カワハギ釣りの季節到来 タックル・仕掛け・キホンの釣り方駆け引きに勝利した瞬間がたまらない(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

また頭を保護する帽子や偏光グラス、また船べりにセットできる便利なエサ入れもあるので、予算に余裕があれば購入するといいだろう。他に手拭きタオル、ハリを外すプライヤー、そして大きめのゴミ袋など。

いざ実釣

さて、いよいよ実釣だ。ポイントに着いたら、落ち着いてハリにエサを刺し、船長から開始の合図が出たら仕掛けを投入する。底を取ったら、積極的に誘いをかけていこう。

ちまたでは、タタキ釣りやたるませ釣りなどさまざまな釣法が知られているが、まずは仕掛けを小刻みに上下したり、大きく持ち上げて落としたりしよう。こんな誘いはNG!ということはないので、どんどんサオを動かして誘っていく。

船カワハギ釣りの季節到来 タックル・仕掛け・キホンの釣り方積極的に誘おう(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

当然ベラやキタマクラなど、エサ取りの猛攻に遭うことも多いだろう。まずはいろいろな魚を釣ってその魚のアタリの出方、引きを体で覚えること。そしてその中で、本命をキャッチできたら、どんな誘いで食ってきたか、どんな引きだったのか、しっかり頭の中にインプットしておこう。

もちろんYouTubeや釣りの総合サイトなどでの下調べや誘い方などを予習していくことも大事だが、大事なのはそれを実践して得た経験だ。予習したメソッドを駆使して釣った1匹がゲストでも、「なんだフグか」と何も考えずにリリースするのと、「今のがフグのアタリと引きか……」と経験をインプットするのでは、その後の上達速度に雲泥の差が出るのだ。

船カワハギ釣りの季節到来 タックル・仕掛け・キホンの釣り方ゲストも貴重な実戦経験に(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

最初は貧果で終わるかもしれないが、釣果以上の収穫は経験。どんな釣りでもそうだが、経験に勝る上達方法はない。

カワハギ釣りは特に奥が深い。経験豊富なベテランほど、道に迷うことが多いとも聞く。だが、始めるためのハードルは非常に低い。また総じてアタリが多い釣りなので、退屈することがほとんどない。

ハリ交換は頻繁に

前述したが、カワハギ釣りは非常にハリを消耗する。カワハギの口は非常に硬く、ハリが刺さりにくい。また岩礁帯を釣ることが多く、ハリ先が鈍ることも多い。そのため1投ごとにハリ先は必ずチェックし、少しでもなまっていたら必ず交換しよう。

またカワハギはもちろん、ゲストでも1匹釣ったら目に見えないハリ先の損耗が発生する。どんな魚でも1匹釣ったら、ハリを交換すること。そのため仕掛けは、ハリス止めを用いたものの方が交換しやすい。

船カワハギ釣りの季節到来 タックル・仕掛け・キホンの釣り方経験こそ釣果への一歩(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

またこの釣りは、底付近をメインに攻める釣りだが、意外に上層を攻めるといい結果が出ることがある。カワハギはベラやフグ、カサゴのように底付近にだけいるわけではなく、意外に上まで浮く。

例えば水深20mのポイントであれば、底から5mぐらいまで上げてアタリを待つのも手だ。上でヒットした場合はカワハギである確率が高い。あまりにゲストばかりでうんざりしたら、一度試してみても面白いだろう。

カワハギの「キモあえ」は絶品

カワハギはフグにも引けと取らないほどのおいしい魚。その淡泊な白身はもちろんだが、なんといっても魅力はキモだ。こってりとしたコクの深い味わいは、一度食べるとやみつきになる。

キモを軽くボイルして裏ごしし、しょう油を混ぜたものを刺し身とあえれば、キモあえの完成。これが食べたいがために、カワハギ釣りをしている人も少なくない。

船カワハギ釣りの季節到来 タックル・仕掛け・キホンの釣り方冬はキモが肥大する(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

他にも煮付け、フライ、酒蒸し、鍋など、何にしてもおいしい。これからキモが大きくなってくる季節。釣りの後はぜひこの至高ともいうべき味を堪能してほしい。

<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース中部版』2021年9月24日号に掲載された記事を再編集したものになります。

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