厳寒期の野釣りで38cm頭ヘラブナ3尾 「泡づけ」が前触れ【瓜田ダム】

2020年02月19日 06:00

[TSURINEWS]

抜粋

数日前にアタリも触りも一切ない完全試合を達成した瓜田ダムへ再び訪れた筆者。1日1回あるか無いかの喰いアタリを逃さない緊張感と浪漫を楽しむための釣行ということだが、果たして結果は?

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(アイキャッチ画像提供:WEBライター・楢﨑 人生)

厳寒期の野釣りで38cm頭ヘラブナ3尾 「泡づけ」が前触れ【瓜田ダム】

釣り前に直感が

釣り支度をしながら『明日は25尺を振りたいな』と思った。特に理由は無く、完全に直観的な希望だ。

ヘラブナ釣りにおける長竿の基準は21尺、24尺、27尺、30尺と21尺から3尺刻みで、状況に合わせてハリスを調整し、ハリス調整でまかないきれない場合は竿を短くしたり長くしたりする。

私のメインは24尺なので、それより1尺深く探りたい欲求が生まれた。この時はまさか、この直観的な欲求が伏線になるとは思いもよらなかった。

瓜田ダムでヘラブナ釣り

2020年2月2日。宮崎県宮崎市の瓜田ダムへ向かう。家から近い事もあるが、このダムには通常のダム湖とは異なる事象、大学の研究機関に調査を依頼する価値のある生態系の謎が数多くある。それをヘラブナ釣りを通して調査する目的もある。そうでなければ厳寒期に魚影の薄いダム湖へ足を運ぶ理由も無い。

厳寒期の野釣りで38cm頭ヘラブナ3尾 「泡づけ」が前触れ【瓜田ダム】瓜田ダムの様子(提供:WEBライター・楢﨑 人生)

別の考え方をすれば1日1回あるか無いかの喰いアタリを逃さない緊張感と浪漫もある。ちなみにこの日の数日前はアタリも触りも無い完全試合を達成した。漁師とは違うので、魚を獲ることだけが水辺に赴く理由ではない。それでいいのだ。それがいいのだ。

24尺チョウチンで挑戦

私がヘラブナ釣りに行こうとすると天候が荒れる。1週間前に1時間120mmという記録的な豪雨と最大瞬間風速30m/sを記録した宮崎県。

瓜田ダムは灌漑用のダムなので水位が落ち着くのも早く、ダム湖ながら、水位に一喜一憂する事は少ない。まずは冬の定番ポイントである瓜田川をチェックする。

厳寒期の野釣りで38cm頭ヘラブナ3尾 「泡づけ」が前触れ【瓜田ダム】東西に流れる瓜田川(提供:WEBライター・楢﨑 人生)

水深は2本程度で水温が上がりやすく、日によっては冬でもヘラが多く入ってくる。しかし降り続いた雨で足場がぬかるみ、何より濁りが強い。

当日は西からの季節風が吹き付ける予報なので、東西に伸びている瓜田川は苦戦が強いられると予想し、結局はいつもの場所での24尺チョウチンに決めた。

エサのブレンド

24尺チョウチンウドンセット。今回はエサのブレンドを変更した。縦バラケを若干強めのブレンドに変更し、それに合わせてハリスの段差を長めに調整している。

厳寒期の野釣りで38cm頭ヘラブナ3尾 「泡づけ」が前触れ【瓜田ダム】当日使用したエサ(提供:WEBライター・楢﨑 人生)

エサの詳細は以下の通り。

・凄麩:600cc
・バラケマッハ:200cc
・天々:200cc
・サナギパワー:200cc
・粘力:付属のスプーンですりきり1杯

これらをよく混ぜ合わせ、水250ccを加え熊手でかき混ぜた後、エサが馴染むまで数分待つ。天々は水を加えた後のシメに用いても良い。下針はノーマルの力玉にした。

九州は厳寒期でも両ダンゴ

支度をしていると対岸にヘラ釣りのおじいさんが現れた。今年初めて遭遇する自分以外のヘラ師である。聞けば17尺チョウチン両ダンゴだと言う。

九州に移住した当時、インターネットで冬の九州のヘラ釣り事情を探ってみると『両ダンゴ』というワードが溢れていた。SNSで九州のヘラ師達に確認しても全員が両ダンゴで釣れると返答してくる。

厳寒期に両ダンゴ。関東ではありえない事である。対岸の17尺氏はヘラブナ一筋で齢80の大ベテラン。釣れない釣りをするような方ではない。この記事を読んでいる皆様。厳寒期でも両ダンゴでヘラブナを釣りたいのであれば是非九州へ。

厳寒期の野釣りで38cm頭ヘラブナ3尾 「泡づけ」が前触れ【瓜田ダム】タックル図(作図:TSURINEWS編集部)

余談になるが17尺氏曰く。通年50上が狙える事で有名な宮崎県一ツ瀬ダム。東京から飛行機に乗って空港からタクシーで一ツ瀬ダムまで行くヘラ師もいると耳にするが、綾南ダムの方が枚数も型も期待値が大きいそうだ。

尺上ヘラブナ手中

数日前に完全試合をくらっているのであまり期待せずに竿を出したが、どうした事か、この日は生命反応がぽつぽつとウキに出る。群れではなく通りすがりの様な反応だが魚は動いているようだ。

そのうち強めの触りが出始め、ウキのトップが馴染み込む直前に理想的な喰いアタリ。1枚目は尺上。下バリが上あごのど真ん中に刺さっている。喰いアタリのタイミングとハリ掛かりの位置から、タナ、バラケ、ハリスの段差、喰わせエサがばっちり合っている可能性が高い。

厳寒期の野釣りで38cm頭ヘラブナ3尾 「泡づけ」が前触れ【瓜田ダム】尺上をゲット(提供:WEBライター・楢﨑 人生)

特にバラケのブレンドを変更して最初の釣行でハリスの段差が正解である事を証明出来たのは大きい。1枚から出来るだけ多くの情報を収集する。野釣りでは必須のスキルだ。

夕マヅメに「泡づけ」出現で期待度アップ

気付けば夕マヅメ。17尺氏は完全試合を達成して納竿。当日は深場が正解だったようだ。私は相変わらず時々出る通りすがりの触りに心躍らせていた。魚が7mライン付近に居ることは間違いない。

そのうち泡づけが出始めた。それも数多く。待ちに待ったゴールデンタイムのクライマックスを迎える準備が出来た。しかし泡づけばかりでウキに変化がない。こういう場合の可能性は1つ。タナ違いだ。もしヘラが上ずっている状態なら水流でウキに変化が出る。つまり上ずりではない。上バリと下バリの段差に問題が無い事も1枚目で確認している。

厳寒期の野釣りで38cm頭ヘラブナ3尾 「泡づけ」が前触れ【瓜田ダム】濁りが残っていた(提供:WEBライター・楢﨑 人生)

思うにヘラは水流でウキを動かせない深さでバラケを喰っているのだろう。おそらく30cm以上深めに。ここで昨夜の『25尺を振りたい』という直観が偶然にも現実的な問題となった。朝から25尺を振っていれば1枚目は獲れなかったかもしれないが、ゴールデンタイムであたふたする事も無かったのだ。伏線回収である。

竿を変更している時間は無い。苦肉の策でハリスを上下ともに15cm伸ばす。すると泡づけだけでなくウキに触りが出てきた。やはりヘラは下にいたのだ。

タナ変更的中で37cmと38cmを追加

ヘラのタナは探り当てた。後は喰わせるだけだが、やはりもう少し深い場所にいるのだろう。アタリが不明瞭でアワせて良いか迷う動きが続く。1枚目の様な教科書通りのアタリではなかったが、カラツン上等で喰いアタリらしきウキの動きをアワせて37cmと38cmを追加。

厳寒期の野釣りで38cm頭ヘラブナ3尾 「泡づけ」が前触れ【瓜田ダム】37cm手中(提供:WEBライター・楢﨑 人生)

タナとエサをヘラに合わせて音が聞こえるような心地良い喰いアタリを出すのがヘラ師の腕の見せ所なのだが、それでも両目が開けば大漁といわれる厳寒期の瓜田ダムで3枚も叩き出せたのは合格点だろう。これから始まるメインイベントの為にここで納竿となった。

厳寒期の野釣りで38cm頭ヘラブナ3尾 「泡づけ」が前触れ【瓜田ダム】38cm浮上(提供:WEBライター・楢﨑 人生)

釣行の総括と課題

新しいブレンドのバラケでハリスの長さが水圧まで考慮して適切だった事は合格点だろう。今までの釣りの蓄積が活きた。

厳寒期の野釣りで38cm頭ヘラブナ3尾 「泡づけ」が前触れ【瓜田ダム】フェンスの向こうは水深8m(提供:WEBライター・楢﨑 人生)

だが課題も残った。釣り場と季節に鑑みれば、当日の釣果は数も型も十分だが、夕マヅメの2枚は小手先で無理矢理に獲った魚であることは否めない。あの状況が次回の釣行で再び発生しないとも限らない。その時にどうするのか。群れが去る可能性を承知で竿を変えるのか。それとも無理矢理にハリスを30~40cm伸ばすのか。最善策を臨機応変に導き出さねばならない。なかなかに難しい課題を残した釣行となった。

釣れたからヨシ!ではなく、課題を残さない、状況に適応した釣りを常に心掛けなければならない。でもまあ釣れたからヨシ!

<楢崎人生/TSURINEWS・WEBライター>

▼この釣り場について
瓜田ダム(瓜田川と本湖の合流点が釣り場)

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