東京湾イシモチ釣りで良型20匹 イソメにまさかのタチウオがヒット?
2021年10月17日 17:00
抜粋
東京湾での「イシモチ釣り」が開幕しました。早上がりのショート便にて良型20匹を確保。定番ゲスト・アジの他、なんとタチウオも手中に収めた釣行をレポートします。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)
東京湾イシモチ釣り
シーズンは例年10月ごろに開幕し、翌年の3月末ごろ、長くてもGWごろまで。特に水温が下がり、群れがかたまりだす12月以降はベストシーズンとなり、ビギナーでも数釣りが可能。
一般的にイシモチ釣りといえば「サーフからの投げ釣り」というイメージが強いかもしれませんが、東京湾では船釣りが基本。横浜周辺から専門で狙う釣り船が数軒あり、シーズン中は賑わいをみせています。
また、仕掛けはコマセを使わない「胴つき仕掛け」を使うのも大きな特徴。お手軽で引きも強く、また食べてもおいしいことから、初心者からベテランまで幅広く楽しめる釣り物です。
イシモチ釣りのタックル
タックルについてはオモリ30号を背負えるサオ、リールはPEライン1~2号を100m程度巻いたもの。それだけ。
実はイシモチ船に乗り、周りを見渡すとよくわかるのですが、カワハギ用などの硬めのサオを持ち込んで丁寧に誘いを入れている方、軟らかいサオを持ち込んでのんびり置きザオ中心の方、スピニングタックルにてちょい投げをしている方等々、使用タックルはとてもバラエティーに富んでいます。自分のスタイルで楽しめる道具を持ち込んでみてください。とはいえ、慣れないうちは万能な「LTアジ用」を持ち込めば無難かと思います(もちろん各船宿でレンタルタックルもあります)。
イシモチ釣りの仕掛け
仕掛けは胴つき2~3本バリが基本ですが、初心者はまず船宿で2本バリを購入してみるといいでしょう。特に今回私が利用した黒川丸のメインのポイント・本牧沖は水深20m前後と浅いので、少ないハリ数で十分。
ただし、猿島周りの50~70mのポイントに行く場合は3本バリで広範囲を攻める方が有利。リールも小型電動が重宝します。
クーラーボックス
持ち込むクーラーボックスは20~30L程度がオススメ。シロギスよりもワンランクサイズの大きいもを持ち込みましょう。
イシモチの釣り方
エサはアオイソメ1匹掛けが基本で、頭の硬い部分にチョン掛けします。そしてボロボロになってきたら継ぎ足して2~3匹掛けに。継ぎ足しは1匹、多くても2匹(全3匹)まで。あまりたくさん付けてしまうと逆に食いが悪くなってしまうので注意が必要。
食いがいい時は誘う必要はないのですが、基本誘いは有効。オモリトントンのゼロテンションをキープしつつ、サオを目線位まで上げてゆっくりおろし、エサをゆらゆらさせるイメージでアピールしましょう。
アタリは明確で「ガツガツ」といった手応えがくるのですが、あまり捕食が得意ではない魚らしく、早アワセは厳禁。少し待って、しっかりサオ先が突っ込んでから軽くアワセを入れてやります。場合によっては「ガツガツ」が長く続き、アワせてもなかなかハリ掛りしないこともあり、こういう時は置きザオによる「向こうアワセ」が有効の場合も。一応、頭の片隅に仕舞っておいてください。
そして釣りとセットにしてほしい工程はズバリ血抜き。これをやるかやらないかで驚くほど食味がかわってきます。イシモチの血抜きは釣ってから10分が命。はやる気持ちを抑えて、確実に実行してください。
イソメにタチウオの珍事
船宿で話をうかがうと、前日の土曜日は今季最低のトップ11匹とのこと。本命ポイントの本牧沖は全くダメのようでした。かなり不安な船出となったのですが、いざ本牧沖に到着し釣りをはじめると、周りのサオでアタりだしてホッと一息。「今日は期待が持てそう」と思い、頑張って誘いを入れます。するとサオに異変。ミチイトが前方にのびだしました。
「なんだなんだ!?」
慌てて巻くと、とりあえず生体反応が。やがて銀色の長い魚影が見え正体判明!
船長もビックリ!まさかアオイソメでタチウオが釣れるなんて思いもしませんでした。因みにこの日のタチウオ専門船はトップ3匹とのこと。台風通過後の海の中で一体何が起こっているのでしょう?
誘い入れると本命顔見せ
その後は、アタリは少ないもののしっかり誘いを入れてやればそれに答えが返ってくる、といった感じ。スピニングタックルでやられている常連さんは、ちょい投げでダブルも複数回達成している様子でした。水深が20mと浅い本牧沖では特に有効な釣り方だと改めて実感です。
アカタンでアジも手中
翌日仕事の日曜日釣行。良型含む15匹に加え、タチウオまで確保していることから、アタリが遠のいてきた後半戦はのんびりと置きザオ中心にシフト。そして「アジも欲しいな」とばかりに欲張りな3本バリ仕掛けに変更し、一番上のハリには持ち込んだアカタンを付けてみる。タックルも自由ならば、釣り方も自由です。
濁り気味の潮であったので、あまり期待はしていなかったのですが、終了間際に思惑通りアジ1匹確保。本命の数こそトップ(32匹)からはだいぶ離されてしまいましたが、お土産は十分。満足の釣行となりました。
最終結果
後半戦はのんびりしすぎてしまい、数こそ伸び悩んでしまいましたが、それでも最大29cm、平均25cm前後のイシモチ20匹とアジ1匹、タチウオ1匹。繰り返しになりますが、まさかアオイソメでタチウオが釣れるとは。改めて「釣りって面白いな」って思いました。
そして道具を片付け、帰りのクルージングでは工場群を眺めながら遅めのお昼ご飯。電車釣行ならイッパイいけたのですが……今日は我慢。次回以降、そんなさらなるのんびり釣行も要検討です(笑)
イシモチ船は親子に最適!
この日のゲストはアジとタチウオ。ミヨシではアナゴ、船の反対側ではアカエイが上がっていました。過去の経験、もしくは目撃した魚種にさかのぼると、この他、定番のシロギスやサバに加え、マダイ、クロダイ、スズキ、マダコ、ホウボウ、カレイ、ホシザメ、アカメフグ。「フグは捌けないから捨てちゃって」と、アカメフグに関しては残念なゲストではありましたが、この釣りはとても五目釣り要素が強い点も特徴です。
お手軽な胴つき仕掛け使用、ショート船や半日船が主流という点に加え、色々な魚が釣れる点は子供連れにぴったりの釣り物だと思います。
イシモチのオススメレシピ!
新鮮でおいしいイシモチを食するには、釣るのが一番!丁寧に血抜きをしておいしくいただきましょう。
イシモチ、アジ、タチウオ。釣り人定番レシピのお刺し身やナメロウは外せないとして、イシモチを釣ったら是非試してもらいたい一品がさつま揚げ。
卵白に加えて塩は粘り気を出す目的で一つまみ投入。すり鉢で丁寧に練り(もちろんフードプロセッサーでも可)、低温でじっくり揚げたらできあがり。小骨(中骨)は取らなくても揚げてしまえば気にならないので、そのままでOK。モチモチで驚くほどおいしいです。
そして余った卵黄を処理する目的で、返す刀でユッケを作ってみました。
食べやすい大きさに切ったイシモチ(生)に市販の焼き肉のタレとゴマ油少々、ピリ辛が好きならコチジャンも少々。コチジャンがなければゴマ油のかわりにラー油でもOKです。お酒のおつまみでもいいですし、ご飯に乗せて丼にしても絶品。
イシモチ釣って是非試してみてください。
<尾崎大祐/TSURINEWSライター>
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