『釣りバカップ』が高知県で開催 老若男女の「釣りバカ」が大集合?

2021年11月21日 11:00

[TSURINEWS]

抜粋

11月中旬に開催された「リョーマの休日 ハマちゃん釣りバカップ」を取材。釣りだけでなく、高知県内の自然や人々に改めて魅了されたぜよ!

高知県のリアルタイム天気&風波情報

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター濱堀秀規)

高知県知事杯が初開催

11月13日(土)に「リョーマの休日 ハマちゃん釣りバカップ」第1回高知県知事杯が開催された。大会名にある「リョーマの休日」とは、高知県が展開している観光キャンペーンの名称だ。つまり、今回の大会は観光キャンペーンの一環としての釣り大会という少し変わった開催経緯がある。

「リョーマの休日」キャンペーンでは、「あなたの、新休日。」をコンセプトに、高知の豊かな自然を「山曜日」「川曜日」「海曜日」といった切り口で紹介している。

今回の取材を通して、高知県の自然や人々に魅了され、何度でも行ってみたい場所であることを改めて実感した。今回は、高知県の魅力と、大会の様子をレポートする。

高知県の有名人や食べ物

同じ四国にある徳島県出身・在住の筆者にとって、隣県の高知県の印象と言えば、歴史上の人物では「坂本龍馬」や「ジョン万次郎」。観光や食べ物では、子どもを連れて行ったホエールウオッチングの「くじら観光」に、行くと必ず食べる、うまみたっぷりの「カツオのたたき」。そして、食べ出したらば止まらない「芋けんぴ」。野菜だと「ショウガ」に、「シシトウガラシ」。花は生け花に栄える「グロリオサ」。

高知の花グロリオサ(提供:TSURINEWSライター濱堀秀規)

高知県民に長く親しまれている「ミレービスケット」は、国内に複数の加工店があるが、野村煎豆加工店(高知市)で作られた「ミレービスケット」の味が一番おいしいと思う。

ミレービスケットと芋けんぴ(提供:TSURINEWSライター濱堀秀規)

久保田食品(南国市)の「アイスクリン」も定番である。筆者が勤務するビルの地下売店でもアイスクリンが販売されており、夏だけでなく、冬でもおいしくいただいている。

久保田のアイスクリン(提供:TSURINEWSライター濱堀秀規)

漫画に野球、そして釣り

“土佐人”は、荒々しい太平洋の自然でもまれているため、芯は強いが、おおらかで心が広い人たちといった印象がある。

有名漫画家も多い。クイズダービーの「はらたいら」さんに3000点。アンパンマンの「やなせたかし」先生、フクちゃんの「横山隆一」先生など多くの漫画家が輩出されている。高校生が競う「マンガ甲子園」も高知県で毎年開催されており、次の時代をになう全国の若い力を育てている。

高知県は昔から高校野球も強い。”これに勝てば甲子園”という東四国大会では、毎年のように高知県代表が徳島県代表に勝っており、東四国の代表校として甲子園に進んでいた。

そして、魚種豊富な太平洋での大物釣りが最高に魅力的である。筆者が住んでいる地域は、太平洋に面する高知県・土佐とは正対しており、より一層、憧れの気持ちは強い。

高知県の釣りの魅力

高知県は山・川・海の自然が豊かで美しく、魅力にあふれた県である。「海を豊かにするのは、山の豊かさ」と言われるが、森林面積率が全国一の高知県は、間違いなく山からの栄養が川や海を豊かにしている。

豊かな高知の海(提供:TSURINEWSライター濱堀秀規)

これまでにも、高知県内への釣りではいろいろな場所に出かけた。磯のグレ釣りでは、足摺磯や室戸磯、須崎磯での数釣り。「クーラーに入らんわー、干物にして誰に配ろうか」と喜んだり、宿毛市の沖合にある鵜来島での大グレにブチブチ切られてもてあそばれたり。須崎磯では釣具メーカー主催の大会で表彰台に上ったこともあった。

チヌ(クロダイ)釣りでは、友人が団子でのカセ釣りに凝っており、毎年須崎のカセや筏釣りに。一方の私は、春の中土佐町久礼の磯で60cmオーバーの巨チヌ狙い通いが中心で、高知県内各地に出かけた。

船釣りでは、職場の上司と共に、大荒れの室戸沖で船酔いと闘いながらのブリ釣りや、高知港から巨大カンパチやスルメイカ狙いで太平洋へ。

高知県の「釣りの魅力」は、海の豊かさがもたらす、魚種、そして魚影の豊富さにある。

最高のタイラバ日和

大会前日に天気を調べると、午前・午後ともに晴れ。最高気温18度(前日比+1度)、最低8度(同-1度)。降水確率0%。西の風後北西の風。波は1.5m 。とても穏やかな絶好の釣り日和だった。潮は小潮で、7時26分が干潮、14時41分が満潮。干満の差はあまりない。

「釣りバカップ」は、タイラバでの釣りを競う。大きく流れる潮はタイラバには不向きであり、落ち着いた潮が最適。この日は、潮も天気も絶好の「タイラバ日和」である。本当に主催者は素晴らしい日程を選んでくれている。天候にも恵まれそうだ。

絶好の天気に恵まれた(提供:TSURINEWSライター濱堀秀規)

宇佐しおかぜ公園

大会会場は「宇佐しおかぜ公園」(土佐市宇佐町)。高速道路・伊野インターを降りて車で約10分、公園の入り口で大きな親子クジラのオブジェが迎えてくれた。宇佐しおかぜ公園は、ホエールウォッチングの船が発着する港としても有名だ。ジョン万次郎の漂流出航の碑もあり、ここから日本の夜明けが始まったのだと歴史にふけるのも感慨深い。

鎖国の江戸時代、漂流したジョン万次郎が船でアメリカに渡り、そこで得た知識や人的つながりが、後の日本の発展に大きく寄与したことは歴史上周知の事実である。アメリカ合衆国ともつながりが深かったから「宇佐(うさ)=USA」と名付けたのかどうかは不明だ。

クジラのオブジェがお出迎え(提供:TSURINEWSライター濱堀秀規)

「ハマちゃん」大集合?

大会名の一部にもなっている、人気釣り漫画「釣りバカ日誌」(作:やまさき十三、画:北見けんいち)。主人公・浜崎伝助(ハマちゃん)のモデルとしても知られる、高知県観光特使の黒笹慈幾(くろささ・やすし)さんが、今回ゲストとして大会に参加。黒笹氏は東京の大手出版社で勤務した後、高知市に移住している。さらには、高知県庁から濵田省司(はまだ・せいじ/ハマちゃん)知事も参加(閉会式のみ)。そして、筆者である私の名字も「濱堀」(ハマちゃん)だ。

釣りバカの”ハマちゃん”大集合である。不思議なことに、そのほかの参加者のなかにも名字に「浜」が付く方がたくさんいた。

釣り大会のルール

「リョーマの休日 ハマちゃん釣りバカップ」の大会規程(ルール)は、時間内にタイラバ仕掛けで釣ったマダイ1匹の長寸で順位決定するもの。一発逆転もあるので、最後の最後まで楽しむことができるルールでもある。

朝日と共に出船(提供:TSURINEWSライター濱堀秀規)

参加者はあらかじめ決められた10の船に分かれて乗船。いよいよ大会が開始された。帰港は12時30分。

スタートフィッシング(提供:TSURINEWSライター濱堀秀規)

子供からベテランまで参加

私が乗船した船には、小学3年生の双子である清野兄弟に、そのお父さんとおじさん。高校2年生の石本大使さん。ほかにも、ベテランの釣り師が3名乗船した。

清野君がお刺身サイズのマアジ(提供:TSURINEWSライター濱堀秀規)

清野兄弟はリールの使い方も大人顔負けで、様になっていた。2人とも大物をバラしたときの顔が悔しそうで、立派な「釣り人」だ。ターゲットのマダイ以外もたくさん釣ったが、釣れた魚がなんであっても楽しそうにしており、純粋に釣りを楽しんでいる様子に「やっぱり釣りはこうでなくっちゃ」と感じた。

もう一人の清野君にはエソ(提供:TSURINEWSライター濱堀秀規)

圧巻の大物アオハタ

清野君のおじさんの竿やリールを巻く操作からは、かなりのベテランであることがうかがえた。仕掛けの底取りから掛けアワせに至る動作がスムーズで、魚がバッチリ竿に乗るタイミングは、見ていて「うまいわー。この方もしかしてプロかな」と思ったほどであった。

マダイの1匹目が釣れるまで、じっくりとぶれずに等速直線運動(速さも向きも変わらない一定の動き)の巻きを繰り返していた。最初の1匹は小さかったが、その後はプレッシャーから解放されたように、本命のマダイや他魚の数釣り体制に突入していた。

圧巻は、大物のアオハタを釣り上げた時である。本人はマダイの大会であるので、あまり嬉しそうな表情は見せなかったが、記者の私からすれば清野おじさんの技術と、高知の海の大物がバッチリとマッチした瞬間は、最高の気分だった。高知の海には、こんな高級魚の大物が普通に潜んでいる。夢のある海域である。

清野おじさんにはアオハタ(提供:TSURINEWSライター濱堀秀規)

乗船者全員安打達成

他のベテランの乗船者は、さすがにベテランと分かるほど、タイラバの手持ちの数が多い。どんな状況であっても対応できるように、種類をそろえている。

ベテランの井口さんに良型(提供:TSURINEWSライター濱堀秀規)

高校2年生の石本さんも、オモリを変えたり、タイラバの色や種類を変えたりしながら、マダイを釣り上げていった。釣った魚の大きさはさまざまだが、私が乗った船では全員が魚を釣り上げていた。

石本さんとマダイ(提供:TSURINEWSライター濱堀秀規)

優勝は62.5cm

大会結果は、62.5cmのマダイを釣り上げた、十万和行さんの優勝。2位は渋谷嘉彦さん(51.5cm)で、3位は濱尾英史さん(51.1cm)。

釣り上げたマダイを手に参加者(提供:TSURINEWSライター濱堀秀規)

入賞とはならなかった参加者も、マダイや大物のクエ、アオハタのほかに、チダイ、大アジ、イトヨリダイ、サバ、エソ、サバフグなどたくさんの魚種に恵まれていた。

マダイを手に破顔する参加者(提供:TSURINEWSライター濱堀秀規)

サポーターが大活躍

「釣りバカップ」は当初、今年6月の開催を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期していた。高知県庁をはじめ、主催者や関係者の方々はさまざまな心配も多かったと思う。特に今回が第1回開催ということで、四国四県の釣具店や卸業者、地元釣りメーカーなどが協力や協賛をしており、高知を釣りで盛り上げようとする意欲が存分に伝わってきた。

大会への力の入れようを特に感じたのは、「サポートスタッフ」の多さである。約70名の参加者に対し、その半数もしくはそれ以上のスタッフ(約40名はいたように思う)が運営に携わっていた。サポートスタッフは各船に数名ずつ乗船し、釣った魚を救ったり、針を外したりするのはもちろん、小学生や女性など不慣れな参加者にも優しく支援の手を差し伸べていた。

誘導や計量なども含めて、参加者たちが快適に大会に参加できたのは、こうしたサポーターのおかげであるのは明らか。高知の人々の「迎え入れる気持ち」が大変よく伝わってきた。

サポートスタッフの活躍が光った(提供:TSURINEWSライター濱堀秀規)

SDGsに関する講演も

帰港後には、「SDGs」に関するイベントもあった。SDGsとは、地球の環境を守り、持続的な豊かさを継続していこうという取り組みだが、17の目標の中には「海の豊かさを守ろう」がある。海洋ゴミの削減や海洋資源の確保もSDGsが設定する目標となっているのだ。

神田センター長によるトークショー(提供:TSURINEWSライター濱堀秀規)

トークショーでは、NPO法人「黒潮実感センター」の神田優センター長が登壇。「海洋プラスチックゴミの問題について」と題する講演があり、参加者たちは熱心に聞いていた。もっと多くの人たちに聴いてほしい内容であった。その後、大会参加者やスタッフで、会場周辺の清掃活動を実施した。

会場周辺の清掃活動で集められたゴミ(提供:TSURINEWSライター濱堀秀規)

来年に次回開催も決定

大会の上位入賞者(提供:TSURINEWSライター濱堀秀規)

高価な景品が当たる抽選会、表彰式と進み、濵田高知県知事のあいさつ、上位者への質問コーナーもあった。最後には、大会実行委員会の久場幸信会長が閉会のあいさつを述べ、幕を下ろした。

登壇する高知県知事・濱田省司さん(提供:TSURINEWSライター濱堀秀規)

そして、「来年5月28日に第2回大会を開催する」とのサプライズ発表もあった。会場からは「おー」とか「えー」との驚きと共に拍手が沸き起こった。次回はタイラバだけでなく、ルアーでの釣りも検討されているようなので、詳しく内容が公表される時を待ちたい。

また高知県に来られるのかと思うと、嬉しくなった。次回は記者としてだけではなくて、「兼参加者」で来たいなあと考えている。来年度以降の大会開催にも大いに期待したい。

久場大会委員長のあいさつでお開き(提供:TSURINEWSライター濱堀秀規)

脱藩して高知県へ

今回の「釣りバカップ」の取材は、まさに「海曜日」な気分だった。高知県の海は透明度も高く美しい。この海には、初めて出合った知らない人同士でも友達にさせる力がある。あなたも脱藩して、高知県へ行こうぜよ。

『釣りバカ日誌』ハマちゃんのモデル・黒笹さんも、高知の自然に魅了されて移住したそうだ。こんなに素晴らしい海や山、川という遊び場があるのだから、人が集まってくるのもうなづける。地球の7割を占める海。高知の海は広い。私も再々高知にいく機会が増えそうである。だって、地球は僕らの遊び場だもの。

<濱堀秀規/TSURINEWSライター>

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