青物ジギング入門好機 【伊勢湾のタックル・釣り方・釣行の流れ解説】
2021年12月14日 11:30
抜粋
北西の季節風が吹き、朝夕がめっきり冷え込むようになると、伊勢湾は青物でにぎわうようになる。そう、中部エリアのジガーたちが心待ちにしていたシーズンだ。バットから絞られるロッド、うなるドラグに心躍らせるシーズンの到来だ。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)


伊勢湾ジギングのターゲット
伊勢湾に入ってくる青物は、夏から秋にかけて回遊するシオ(カンパチ)を除き、ほぼ100%といっていいほどブリ族がメインだ。晩秋になると湾奥からイワシなどのベイトが湾口に下りてきて、これを活発に捕食するようになる。サイズは10kgを超えるような個体は極めて少ないが、60~70cm2~3kg前後のワラサを中心に、ブリクラスも出る可能性が高い。
ワラサをメインに青物絶好調(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)同時に狙えるのがサワラだ。ブリやワラサを狙っていてヒットすることがあり、ワラサよりサワラの方がいい!というアングラーも多い。その理由は食味。冬のサワラは身に脂がしっかり乗り、最高においしい。ただ、その鋭い歯でリーダーをスッパリ切られることが多く、獲れるか獲れないかは運によるところが大きい。
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他にマダイや居残りタチウオ、ヒラメやマゴチなど、豪華なゲスト陣も伊勢湾ジギングの魅力といえるだろう。
フィールド
伊勢湾の青物ポイントは、水深30mまでの浅場から、70mまでのミドルレンジと幅広い。シーズン初期は浅場で狙うことが多く、トリヤマやナブラが出ればチャンス大。ジグをキャストする場面も多く、スピニングタックルの出番も多くなる。
中盤戦になると舞台は徐々に深場へと移行し、船を立ててのバーチカルジギングがメインとなる。使うジグはそう変わらないが、タックルはベイトタイプがメインとなり、縦の釣りを展開することが多くなる。
船上は熱気を帯びる(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)また場所によっては根掛かりする所も多いので、時合いを逃さないためにも予備のタックルもあった方がいい。
タックル
前述の通り、スピイングとベイト、2タイプ用意したい。どちらも6ft前後のライトジギング用で、使用ジグウェイトが150gぐらいまでのものが目安だ。
リール
リールは小型ベイトリールで、PEライン1号を200m巻けるものがお勧めだ。ラインはPEライン1号が基準。不安なら1.2号ぐらいまで上げてもいいが、あまり太くしすぎると潮の速い伊勢湾ではオマツリの原因となるため、太くても1.5号までにしておこう。
できればスピニングとベイト2本用意したい(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)リーダー
リーダーはフロロカーボンラインの5~6号を5~6mほど取る。摩擦系のノットでしっかりメインラインと結束しておく。ジグとリーダーの接続だが、ここは人によって形はさまざまだ。
最も強度が出るのは、抜き打ちリング(溶接リング)+スプリットリングだが、ジグがくるくる回ったときにリーダーやメインラインがヨレてしまうデメリットがある。
お勧めはベアリング入りの小型スイベルにスプリットリングを付けたもの。スイベルを選ぶときは、ジグのシルエットを損なわない程度の大きさを選びたい。
フック
フックシステムも人によっていろいろだが、伊勢湾ではジグのフロントとテールにそれぞれタンデムフック(2本バリ)を付ける。つまり計4本のハリが装着されるわけだ。もちろんケースバイケースなのだが、あまりジグを激しく躍らせない伊勢湾ならではのフックシステムといえるかもしれない。
ハリの種類もさまざまだが、ジギングで最も求められるのはタフさ。すぐに折れたり伸びたりするフックはNGだ。無難なのは伊勢尼。大きさは17~20号ぐらいが適当だ。もちろん出来合いの市販品も多く出ているので、まずはそちらを購入してもいい。
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ジグ
さて肝心のジグだが、重さは80~180gまで用意しておきたい。あまり軽いものは必要ないので、120~150gを中心に、180gを少しといった感じでもいいだろう。
ジギングに限らずルアーフィッシングの基本はマッチザベイト。つまりエサとなる小魚の大きさにルアーの大きさを合わせるのだ。だが、150gのジグしか使えない場面で、ベイトが小型の場合に重宝するのがタングステン製のジグだ。
タングステンは高価ではあるが、比重が鉛に比べてはるかに高く、同じ重さでもシルエットをかなり小さくすることができる。
豪快なファイトを一度味わえばやみつき必至(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)このタングステンジグの登場で、アングラーサイドの引き出しはかなり増えたといってもいいと思う。高価ではあるが、1個か2個は持っておきたいアイテムだ。
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その他用意するもの
他に準備するものとしてはライフジャケット、タオル、プライヤー、ナイフ、帽子、偏光グラスなど。これらはバッカンやドカットなどにジグやフックと一緒にまとめて入れておこう。
クーラーボックスは最低でも40L以上のものを用意したい。保冷力の高さ=値段の高さになるが、最初の1つであれば廉価版のものでもいい。ただし、保冷力は弱いので、上ぶたの裏に断熱材を張るなどし、氷は多めに準備していこう。
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釣行の流れ
タックルとジグがそろったら、いよいよ釣行計画を立てよう。本紙オフショア釣況欄の伊勢湾界隈のルアー船でいえば、愛知県・南知多町篠島のWING(大井出船)、片名漁港の祐英丸、同じく片名漁港のBLUE DRAGON、大井漁港の海正丸、蒲郡市西浦漁港の隆盛丸。三重県なら鳥羽市安楽島の強丸がそうだ。
どの船の船長も親切でビギナーには適切なアドバイスをくれるため、初めてでも釣行しやすい船ばかりだ。しかも現在11月21日時点でワラサ爆釣中ということもあり、ぜひ釣行してほしい。
ヒラメもうれしいゲスト(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)船が決まり釣行日が決まればまず電話予約。釣れている海域だけに土日はもちろん、平日でも満船になりやすいので予約は早めに。その際必要なジグの重さ、ヒットカラーなどを聞いておこう。
そして前日の午後7時すぎに、出船できるかどうか確認の電話をしよう。出船できるのであれば、集合時間と場所、出船場所をしっかり確認しておくこと。指定された時間の10分前には到着するようにし、余裕を持って準備しよう。
船長が来て釣り座が決まるわけだが、くじ引きの船もあれば予約順の船もある。釣り座が決まれば船長の指示に従って速やかに荷物を積み込む。
いざ実釣
ポイントに着いて船長から合図が出れば、いよいよジギング開始。水深が浅ければスピニングでジグを少しキャストして横の釣り、深ければベイトタックルで真下に落とし込む。
ジグが底に着いたら、すぐにクラッチを入れて(スピニングの場合はベールを返して)巻き始める。アクションはワンピッチが基本だが、シャクリの幅はあまり大きくしないことを心がけよう。
船が多くプレッシャーが高い伊勢湾では、日本海のようにジグを派手に飛ばしたり、高速巻きには反応が薄い。なるべくジグの動く幅を小さく、なおかつ止めずにミディアムスピードを心がけてシャクり続ける。水深の半分ぐらいまで探ったら、再びジグを落としてシャクり直す。基本はこれの繰り返しだ。
ヒットはシャクリとシャクリの間にゴツンとくることもあれば、フォール中のジグが止められることもある。いずれにしてもアタリがあれば、しっかりアワセを入れてハリを青物の口に貫通させることが大事だ。
ファイトは強気で
ラインの太さにもよるが、ドラグは少々きつめで構わない。乗合の場合、必要以上にファイトに時間をかけすぎるとオマツリの原因になるし、バラシのリスクも高くなる。少し強めに引っ張ってラインが出るぐらいのドラグ設定が理想だ。
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10数年前に比べ、今のPEラインは飛躍的に強度がアップした。ワラサクラスならPE1号でほとんどラインを出さずにキャッチできるほどだ。強引すぎるファイトは禁物だが、慎重すぎるファイトもNG。ある程度強引に魚の頭をこちらに向かせ、巻けるときはゴリゴリ巻いて魚を浮かせてしまおう。
ブリより人気のあるサワラ(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)ランディングは船長がネットですくってくれる。ここで注意点。魚からハリを外す際、絶対素手でってはいけない。魚が暴れてハリが刺さる事故は、今まで何度も起きている。ハリを外すときは、必ずプライヤーを使うようにしよう。
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初めて大物を釣って舞い上がる気持ちは分かるが、最後に事故を起こしては何にもならない。ここだけは必ず気をつけていただきたい。釣った魚はナイフで絞めて血抜きした後、氷の入ったクーラーへ入れておく。
以上が実釣の流れだ。伊勢湾は一年で最も熱くなる時期が今から年明けにかけて。ぜひ青物との力勝負を味わっていただきたい。
<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>















