フカセ釣りの「ウキ」徹底解説 【代表的な種類と特性・使い分け方】
2021年12月17日 11:30
抜粋
みなさんはフカセ釣りのイメージと聞くと最初に何が思い浮かびますか?恐らく「ウキ(浮き)」や「まきエサ」という回答が大半を占めるのではないでしょうか。今回はフカセ釣りをする上で心臓部である「ウキ」にフォーカスしていきます。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター多賀英二)
フカセ釣りウキ(浮き)の役割
ウキ(浮き)の役割は大きく分けて「仕掛けを留める」「仕掛けを遠くに飛ばす」「状況を伝える」の、3点でしょう。
仕掛けを留める
仕掛けを留めるということはとても大事なことです。仮にウキなしで仕掛けを入れたとすると、狙ったポイントとは違うところに仕掛けが流れたり、全く違うタナをはわすことになったりと、思い通りの釣りができないことになるでしょう。そしてなにより仕掛けの角度を上手く決められないという事態を招きます。
仕掛けを飛ばす
仕掛けを遠くに飛ばす役割もあるでしょう。基本的にフカセ釣りではハリスの末端にルアー釣りのように重量のあるものをつけない傾向があります。それはさしエサをより自然にアピールして食いにつなげるためでもあります。そこで唯一頼れるのがウキです。ウキはサイズがS~LLなど様々あり、足元から遠投まで状況に応じたものが使えるよう、市場で出回っています。
海中状況を把握する
そして一番のキモとなるのが、海中の状況を伝える役割です。潮の流れや魚のアタリなどウキは海の状況を目視でいち早く教えてくれる頼れる存在だと思います。「いかに繊細な動きをしてくれるウキ」かが重要になってくるでしょう。
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代表的なウキ4種類
ウキといっても形状やカラーリングなど様々な種類があり、選ぶとき迷うと思います。4つに分けて特徴などを紹介していきます。
中通し
まずは、「中通しタイプ」です。これは円錐ウキに多く見られ、ウキの真ん中にパイプがありそこにラインを通して使います。特徴としては仕掛けの絡みが少なかったりオールマイティーに使えたりと「誰でも扱いやすい」ことがあげられるでしょう。中通しタイプは基本のウキといえます。
カン付き
次に「カン付きタイプ」です。棒ウキや円錐ウキにカンがついているものがあります。ラインの通過点が円錐ウキよりも海中にあることで仕掛けが入れやすく、食い込みがいいことが特徴でしょう。
アタリウキ
アタリウキ(子ウキ)というのもあります。ハリスウキとも呼ばれています。ゴム管で固定するタイプやウキ本体にラインを通すタイプがあります。飛ばしウキ(親ウキ)といって円錐ウキなどある程度自重があるウキの下(ハリス)につけます。
浅ダナ狙いでアタリが出にくい時に使うことが基本でしょう。仕掛けの立ち上がりが早いことも特徴で、ハリスに通すタイプは、鉛を打ってわざと沈めて潮の流れを捉えたりアタリを取りやすくしたりと色々な使い方ができます。
水中ウキ
水中ウキは通常使うウキの下につけるウキです。2枚潮や3枚潮など上層や中層、下層などで潮流が異なる時(風や潮の影響で)に使うのが基本でしょう。使い方の例として3Bのウキに-3Bの水中ウキというように、使うウキに対して同じ号数のマイナス浮力の水中ウキを使うのが基本です。
代表2種を深掘り
店頭でもよく目にする円錐と棒ウキについて詳しくみていきましょう。
円錐ウキ
まず円錐ウキです。先ほども記述したように円錐ウキはオールマイティーなウキでしょう。棒ウキに比べて波乗りがよく、荒れた海でも使いやすいことも特徴でしょう。ウキをわざと沈める「沈め釣り」にも最適でしょう。
パイプ径も細いものから太いものまであり、仕掛けのフォールスピードや狙いダナの深さで選択するときに役立つでしょう。パイプの出入り口にsicリングと言われるロッドのガイドにも使用される部品がついているものあります。このリングがあることでラインに傷が入りにくく滑らかに仕掛けを送り込んでいくことができるでしょう。高価なウキになるとほとんどついていると思います。
カラーリングも様々です。トップは蛍光ピンクやオレンジ、イエローだったり、下部はブラックやディープブルーなどたくさんあり、好みで選ぶとよいでしょう。以前はツヤありのウキがほとんどでしたが、最近ではつや消し塗装をしているウキも多く見られます。光の反射や水のはじきなどをおさえられることもあり、こちらもおすすめです。
棒ウキ
次に棒ウキです。チヌ釣りや港で釣りをするときに使用するイメージが強い方もいるのではないでしょうか?棒ウキは円錐ウキほど波乗りが上手ではないですが、円錐ウキ以上の感度があるでしょう。
棒ウキは食い渋り時のグレ釣りでも有効で、海面からトップがかなり出ているのでシビアなアタリでも捉えやすいことが特徴でしょう。円錐ウキにはないアタリの出方をするので、より釣りを楽しくしてくれるアイテムになりこちらもかなりオススメです。
チヌフカセ釣りの『棒ウキ』&『円錐ウキ』解説 特性理解し使い分けを - TSURINEWS |
釣り場ごとの使い分け術
港で釣る時は棒ウキがかなりオススメでしょう。外海がシケていても湾内は穏やかということは多々あると思います。海面が穏やかでウキのが暴れないような時は、棒ウキ独特のアタリを楽しむのもよいでしょう。
そして港は船の出入りなどもあり2枚潮が起こりやすいこともあげられ、円錐ウキよりもラインの通過点が下にあるという特徴を活かせるとおもいます。
沖磯で釣る場合は、円錐ウキがオススメでしょう。少しシケていてもショートタイプの棒ウキで釣ることも可能ですが、ウキのトップが海中に入ったりしてアタリが取りづらいと思います。そういった面でヘッドの体積が棒ウキに比べて大きく視認性がいい円錐ウキがオススメでしょう。
海況によっても使い分け
風が強い時は円錐ウキがいいでしょう。ただプカプカ浮かせているだけでは風の影響を受け思うように仕掛けが入らないと思います。そこで、オススメなのがウキを「海面直下」、もしくは「沈める」方法です。
ガン玉でウキの浮力をなくしてあげるか、00や000などマイナス浮力のものを使うといいでしょう。
釣り方ごとの使い分け術
風もそこまでなくアタリも明確に出るような場合だと、ウキを浮かせて釣るのがオススメです。逆に風の影響でラインが暴れたり食いが渋いような時は、ウキを沈めるのも一つの手段でしょう。
まとめ
今回紹介したもの以外にも、ダイヤルで浮力調整ができるウキもあり、インターネットなど調べてみるのもおもしろいとおもいます。ウキの使い方も釣り人の個性が現れるとこでもあり、色々な人に聞いてみるのもよいでしょう。
自分にあったお気に入りの使い方を探してみてはいかがでしょうか。
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<多賀英二/TSURINEWSライター>
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