ボートワカサギ釣り入門 【釣り方の基本&応用解説に便利道具も紹介】
2021年12月21日 11:30
抜粋
ワカサギ釣りは簡単で手軽だけど、奥が深い。友達とワイワイ過ごすのもいい。釣技を磨くのもいい。釣り場もボート、桟橋、ドーム船、氷上とさまざまだ。楽しみ方は無限大。今回紹介するのは東海地区で主流のボート釣りを解説したい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 松森渉)
ワカサギの生態
ワカサギは別名公魚。キュウリウオ目キュウリウオ科の魚で、体長は大きくても15cm程度。平均10cm前後の小さな魚だ。しかし適応力があり、全国の湖やダム湖に放流され、楽しめるようになった。食べてもおいしく、釣り物が少ない冬に重宝される。
釣り方も簡単で、タックルも釣り場のボート店などで、気軽にレンタルできるのもうれしい。
ワカサギ釣りのスタイル
ワカサギ釣りには色々なスタイルがある
ボート釣り
ボート釣りのシーズンは大体10月ごろから。自分でボートをこいで、好きなポイントを選択できるのが魅力。また紅葉の季節には景色も絶景だ。
ドーム船の釣り
諏訪湖が発祥の地。屋根付きの屋形船で釣る。暖房やトイレも完備されており、ラフな格好でも楽しめる。女性や子供連れにお勧めだ。
桟橋の釣り
湖やダムに桟橋を設けて、その桟橋から釣りをするスタイル。足場が良く、トイレにも気軽に行ける。こちらも女性やファミリーにお勧め。
氷上の釣り
文字通り氷の上に穴を開けて釣るスタイル。ワカサギ釣りと言えば氷上を思い浮かべる人も多いと思うが、氷上の釣りができるのは長野県の山奥や関東の山奥、北海道など限定される。
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基本的な釣り方
ワカサギ釣りは仕掛けを落とす、誘う、アワせる、巻き上げるだけの動作の簡単な釣り。小さな魚なので力も必要ない。道具は小さくて軽いので、扱いやすく疲れない。しかしそれなりに数を釣るには、ある程度のコツは必要だ。
(1)リールのドラグをフリーにして仕掛けを落とす。
(2)仕掛けが底に着いたら、ドラグをロックして少しイトフケを取る。
(3)誘いを入れる。誘いの回数や強弱は、状況によって使い分ける。
(4)誘いを入れたら、穂先でアタリを見てアワせる。
(5)穂先にワカサギの重みを感じたら巻き上げる。
応用的な釣り方
食い渋ったときの応用的な釣り方を紹介したい。
その1
食い渋ったら、まずはエサを交換しよう。新鮮なエサはワカサギの食欲を誘うエキスがたっぷり。エサが白くなったら交換のタイミングだが、余裕があれば白くなる前に交換したい。
その2
エサを小さくカットしよう。エサは基本チョン掛けにするが、食い渋ったら半分、または3分の1にカットする。サシは頭と尻の上下にハリを刺して半分にカットするのがコツ。
その3
タナを変えてみよう。ワカサギは群れで回遊する回遊魚。タナが状況によって変わることはよくある。基本的に底狙いの釣りだが、タナが中層だと数は伸びないので、釣れないときはタナをこまめに変えて探ってみよう。
その4
ブドウムシを使ってみよう。ボート店には置いていないことが多いので、事前に釣具店で購入しておく必要がある。手間はかかるが、その分効果はある。ブドウムシハンガーと呼ばれるハリなどに付けて、ハサミで切ってエキスを出す。そのエキスにワカサギが寄ってくる。
その5
仕掛けを交換してみよう。仕掛けは事前にハリの号数などをボート店で確認しておくが、食いが止まったら替えてみよう。仕掛けを替えただけでも食いが違ってくることはよくある。またワカサギ釣りとはいえハリ先は鈍るので、同じ仕掛けで一日釣りすることは好ましくない。できれば最低でも、午前と午後で仕掛けは新品にしておきたい。
その6
仕掛けは全長の長いものと短いものを用意しよう。通常は6本バリの全長60~70cmの仕掛けでいいが、タナがバラバラで定まらないときは、全長の長い1~1.2mの仕掛けに替えると釣果が激変することはよくある。全長の長い分扱いにくいが、それは慣れるしかない。
その7
オモリは重めを使ってみよう。オモリが重いほど、仕掛けが底に落ちるスピードが速くなる。つまり手返しが必然的に速くなる。またオモリの負荷でハリ掛かりしやすくなる。6~10gだが、最初は6g辺りから慣れていくといいと思う。
ボート釣りで便利な道具
ボート釣りで便利な道具を紹介しよう。
エレクトリックモーター
通称エレキは電動船外機で操作も簡単。ボート店でレンタルできるが、ある程度の釣行回数がある人は1台購入してもいいと思う。値段は安いもので2万円以下。私は一番安いものを購入して、もう10年近く使っているが、バリバリの現役だ。
魚群探知機
通称魚探は振動子に電流を流して超音波を発射し、物体に当たって反射した超音波を振動子で検出することで、水中の魚や水深、地形を特定する機器だ。
ワカサギ釣りを始めたころは、この釣りに魚探はもったいないと思ったが、さらなる釣果を求めて戦略的に釣りをするには便利な機器だと思い購入した。これも10年前から現役バリバリで、1台購入すれば長く使える。
電動リールケース
電動リールが便利なのは読者の皆さんも知っていると思うので省略させていただく。今回紹介するのは電動リールケースだ。電動リールは使用する際に、細い穂先に細いラインを通しその先にストッパーや先イトをセッティングする。この作業が揺れるボートの上では結構なストレスになる。
電動リールケースなら穂先を伸ばした状態で、ガイドにイトも通した状態で入れておけるので、現場で仕掛けをセットするだけでストレスがない。
仕掛けハンガー&ハリ外し
ワカサギ釣りは手返しで釣果に差が出る。エサの交換が素早くできるのを手助けしてくれるのが仕掛けハンガーだ。ワカサギの仕掛けはハリがたくさん付いているので絡まりやすい。ハンガーに掛ければ仕掛けがピーンと張るので絡みにくい。
釣れたワカサギは、専用のハリ外しがあれば簡単に外せる。ハリスをアルミパイプのスリットに通すだけで、大半は一発で外せる。手も汚れない。私はクリスティアワカサギハリハズシを愛用している。
カウンター
釣ったワカサギの数を数える道具だ。時計を見ながら1時間で何匹釣ったとか、時速で数を見て見切りのタイミングを計るのにも使える。
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安全第一で楽しもう
釣りは安全第一で楽しもう。ワカサギ釣りに限らず、釣りをするときはライフジャケットは必ず着用しよう。ボート店で無料でレンタルできる。釣行前には必ず天候をチェックして、強風なら釣りを断念した方がいい。風に吹かれて自力で戻れないと事故につながる。最悪転覆の危険もある。
またワカサギ釣りは基本冬の釣りなので防寒対策は怠らないこと。各釣り場に定められているルールはしっかり守ろう。ゴミはもちろん持ち帰ろう。
<週刊つりニュース中部版 松森渉/TSURINEWS編>