その川幅にショートの選択を!『川の遊撃手 がま鮎ショートスペシャル』
2021年12月25日 18:00
抜粋
その川幅にショートの選択を!『川の遊撃手 がま鮎ショートスペシャル』
地球温暖化の影響か、いま本流のアユ釣り場の調子がよくないケースが見られる。
代わりに注目されているのが小河川や支流やダム上のエリア。
水温が低く、水量が控えめで、川幅が狭い。
アユのコンディションはいいが、ボサ川(背の高い草むらが川辺に生い茂った川)では9mの標準的な長さのアユ竿を持て余す。
そこで注目されているのが短尺のアユ竿。
7.5~8.5mなら全く別次元の超精密な攻めが可能になる。
名手廣岡は短尺のアユ竿をいかに使いこなすのだろうか。
超精密操作が可能な短竿の可能性
アユ釣りといえば、大きな川で9.0m以上の長い竿を使ってやるイメージがあったが、近年は大雨による増水や地形変化などで、必ずしも従来の本流域に大量のアユがいるわけではなくなってきた。
そこでスポットライトが当たったのが、支流や上流域などの川幅の狭い河川。
川幅が狭くなった分、短い竿を使うのは道理だろう。
現在、アユ釣りといえば9mがひとつのスタンダードとなっているが、こういった小河川や支流では長さを持て余す。
そんな場所では8mないし7.5m程度の短い竿がジャストマッチする。
ショートスペシャルはそんなアユ釣り事情へのがまかつからの提案だ。
とはいえ、短い竿という情報だけでは実際にどんな使い心地か不安が残る。
ショートスペシャルをどう扱うのか、全国屈指のトップトーナメンターである廣岡昭典の釣行に同行した。
7月末、舞台は和歌山県日高川上流域の龍神地区である。
川幅の狭い上流域では7.5mをセレクト
龍神地区は中小河川である日高川のかなり上流に位置するため、川幅は限定的で短い竿が活躍する。
廣岡はショートスペシャル7.5mを選択し、緩い瀬に立った。
人頭大の石をひとつひとつ丁寧に探る。
本命と思えるようなポイントにオトリを入れるも、反応がよくない。
おそらく先行者がいて、めぼしいポイントを触った後なのだろう。
こうなると短尺のアユ竿による超精密なオトリ操作が威力を発揮する。
あまり立ち位置を変えず、静かにオトリを竿抜けに誘導する。
短竿特有のミリ単位の操作でオトリを完全に制し、1尾また1尾と数を伸ばしていく。
「アユは安定して流れが入ってくるところにナワバリを持つことが多い。ただ、そういう場所にオトリを誘導し、止めておくのは難しい。オトリをその流れに入れる際には、引っ張りすぎないのがミソです。張らず緩めずでやってやらないと、流れのおかしなところへ逃げていってしまいます。そんな時は強めに引っ張って流れの中に戻してやる。流れの悪いところを抜けたら、すぐに引っ張るのをやめる。これが僕の基本的な引き釣りのオトリ操作です」
そのためラインテンションの精密なコントロールができる短竿は、アユ釣り自体が楽になるのだ。
また、言うまでもないが短い分、重量と持ち重りが軽減されるので、体力的にも楽になる。
実は大河川でも活躍する短竿のメリット
支流での使用が開発のきっかけとなったわけだが、短竿には短竿の良さがあり、活躍の場は小規模河川に限らない。
意外と思われるかもしれないが、大河川でも威力を発揮する。
「オトリの操作性が上がるし、張らず緩めずの微妙なラインテンションの調整がしやすくなります。大河川でも、下竿にして遠くを探るような、竿とラインの角度が大きくなる場合や、石をピンポイントで通す釣りなんかでは、特にオトリの扱いやすさを感じてもらえると思います」
今回ショートスペシャルのラインナップは、7.5m、8.0m、8.5m、8.5(8.0)mマルチフレックスの4つ。
廣岡は、川幅10m程度の上流部では7.5m、20m程度の少し広い場所では8.0mを使用していた。
「特に短い7.5mは、支流での使用がメインになるでしょうね。ただ、広くても石の大きい川では、石の右角に止めておくといった操作性を重視して、この長さを使うのもいいと思います。8m以降は、広い河川でも使えます。風があったり、9mではオトリを思うように動かしにくい状況で活きてきます」
ところで短竿の仕掛けは特別なものを使用するのだろうか。
「私はメタルラインを使うんですが、8m以上の竿は6m、7.5mは5.5mを水中糸として取っています。普通は4mくらいでいいと思いますが、私の場合、竿を大きく寝かせることが多いので人よりも長めに取っています。手尻の長さは9mの竿を使う時と同じで-10cmくらいです。個々人のスタイルで、手尻はもっと長くても問題ないと思います」
竿が短くなるからといって特別なことはない。
むしろ何をとっても扱いやすくなるといえるのだ。
がま鮎 ショートスペシャル











