磯でのオナガグレ釣り入門 【時期・釣り方・アタリの出し方を解説】
2022年01月03日 11:30
抜粋
かつて磯釣りを賑わせたオナガ(尾長グレ)。最近は数、型ともに振るわなくなったためか、専門に狙う人が少なくなった。しかし、根強いファンもいる。今回はオナガ釣りの手順などを解説する。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター松田正記)
オナガとクチブトの違い
オナガはフカセで狙うクロ(クチブト)釣りの他魚として掛かることが多く、慣れてくると見た目で判断できる。いずれも名前の通りで、オナガは尾が長く、クチブトは口が太い。
どちらも時間帯によって釣れるタイミングがかわることが多く、オナガは朝マヅメ。特に夜明け前が一番で、日が昇るにつれてアタリが少なくなる。
一方、クチブトは日中によく釣れるので、朝はオナガを狙い、昼間はクチブトを釣る〝リレー釣り〟に臨む人も少なくない。
釣る時期と時間帯
オナガは、一年を通して狙えるものの、夜明けが遅い冬が釣れる確率も高い。その理由は単純で、日の出が遅い分、じっくり攻められるから。オナガを専門に釣る場合は、夜明け前から電気ウキ仕掛けで狙うことをおすすめしたい。
タックルと仕掛け
この時間帯に釣れるオナガのサイズは40~50cmと型がいい。サオは2号を選び、小~中型のスピニングリールを装着。リールには3号のミチイトが100mも巻いてあればOK。
これに浮力のある中通しの円すいウキを通し、ハリス3号、ハリ8号の順でセットする。ちなみにハリは南方グレなど、ヒネリが入っているほうが呑まれにくい。
フカセ釣りの「ウキ」徹底解説 【代表的な種類と特性・使い分け方】 - TSURINEWS |
エサと攻め方
仕掛けができたら、エサの準備をする。エサはオキアミ生のみで、配合エサを混ぜないほうがエサ取りも寄りにくい。
エサをまく際は、サオ下に少しずつまく。そしてハリにオキアミを刺す。なるべく大きいものを原型のまま付ける。
準備が整ったらサオを出す。早朝のオナガは磯際から離れない傾向にあるので、ウキの着水点は瀬際から1m以内。ここを2ヒロ前後のタナで攻めていく。
アタリとアワセ
アタリはウキがモヤモヤッと押さえ込まれ、ゆっくり消えていくパターンが多い。ここでアワセを入れると、既にハリを呑んでいることが多く、鋭い歯でチモトを切られてしまう。
そのため、前アタリがあったら〝即アワセ〟で口に掛けるイメージで。
タモ入れは1回
ハリ掛かりしたオナガは真下にグイグイ引く。ここは、しっかりサオでため、フワッと軽くなった時に巻き(リール)にかかる。その際、魚が横走りするので、強引に引き寄せず、優しくこっちを向かせるようにして浮かせる。
魚が浮いてきたらタモを持つ。大半の魚は水面を割ったら暴れなくなるが、オナガは再び走り出す。そのため、タモ入れは1回で決めたい。失敗した際は慌てずに再びやり取りする。ここで無理をすると、ハリを呑んでいた場合にチモトを切られるので、慎重に対応してほしい。
アタリが出ない時の対応策
最後に、アタリが出ない時の対応策を紹介する。
ひたすら我慢も
オナガは良型になるにつれて沖の深場に移動すると言われるが、そのまま居着くものもいる。いわゆる居着きだ。
このタイプはエサを食うタイミングをじっと待っているので、アタリが出るまでひたすら我慢。根気強く粘ることが大事だ。また、さしエサをオキアミのムキ身(市販)にかえるのも有効。ムキ身だとオキアミよりも違和感がないためか、すぐに成果が出ることもある。
タナを深くする
それでもアタリが出ない場合は、タナを深くして底近くを探る。オナガは意外に底でじっとしていることがあり、カサゴが釣れるタナでオナガが釣れた例もある。タナを変更する時は、矢引き(約70cm)くらいずつ深くしていくと効果が出る。
磯際から離さない
深ダナを狙う際も仕掛けの投入点は磯際に絞り、少しでも離れれば手前に寄せて狙う。サラシなどで仕掛けが沖に払い出される時は、ハリスにガン玉を打ってつけエが浮き上がらないように工夫しよう。
以上は、あくまでも近海での基本的な釣り方で、離島や潮通しのいい場所では狙う時間帯や釣り方もかわってくる。その辺りは臨機応変に。
釣行前に知って欲しい「片付け」術:フカセ釣り ブラシがあると便利? - TSURINEWS |
今さら聞けないフカセ釣りのキホン:グレとチヌの「まきエサ」の違い - TSURINEWS |
<松田正記/TSURINEWSライター>
The post 磯でのオナガグレ釣り入門 【時期・釣り方・アタリの出し方を解説】 first appeared on TSURINEWS.