【2022東海】冬のビッグゲーム「トンジギ」入門 タックル&釣り方基本
2022年01月07日 11:30
抜粋
すっかり冬のビッグゲームの定番となったビンチョウマグロ(ビンナガ)を狙うトンジギゲーム。今シーズンもめちゃくちゃ熱い状況となってきた。ここでは夢の1匹をキャッチするためのタックルやルアー、基本テクニックを中心にナビゲートする。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・橋本広基)


トンジギ大人気
まだまだ拡がりを見せているトンジギブーム。釣り人なら誰もが憧れる夢の1匹。すでに各地で釣果も聞こえてきている。冬はトンジギでビンチョウにチャレンジしてみてはいかがだろう。
冬のビッグゲームの定番になりつつある(提供:週刊つりニュース中部版APC・橋本広基)大型マグロとの出会いはまさに釣り人のロマン。一発のヒットを追い求め、掛けてからのビッグファイトは、魚と釣り人の真剣勝負だ。そして今回はそんな夢の1匹をキャッチするためのタックルやルアー、基本テクニックを中心に、昨シーズンもビンチョウマグロを釣りまくった私の経験を踏まえてナビゲートしよう。
トンジギとは
トンジギとは、ビンチョウマグロの異名であるトンボマグロをジギングで狙うことの略称である。ちなみにビンチョウマグロは、胸ビレが非常に長く、その容姿から髪の毛のもみあげのことを、「ビン」などと表現することから、もみあげ(ビン)が長いので、「ビンチョウ」、トンボの羽に見立てて、トンボマグロなどと呼ばれることが多い。
20kgを超えるサイズをタネトンと呼ぶ(提供:週刊つりニュース中部版APC・橋本広基)また、20kg以上の繁殖能力のある個体は、種を持つとの意味合いから「タネトン」と呼ばれ、大型サイズの指標となっている。また釣り方の基本はマグロの回遊に遭遇するため、船を風や潮任せで流し、広範囲を探ることに適しているドテラ流しで行われることが多い。
ジギングの基本ともいえる底取りは行わず、ビンチョウマグロの遊泳層である水深の中層付近をダイレクトに狙い撃っていく。
トンジギの魅力
釣り人なら誰もが一度は憧れるマグロ釣り。何といっても、トンジギの魅力はマグロが狙えることだ。狙えるサイズは最大で30kgクラス。マグロでは小型の部類に入るが、近海の青物ジギングなどでは到底出会えるサイズではなく、夢のモンスタークラスと言えよう。もちろんファイトは強烈で、さすがマグロと思わせるスピード感とトルクフルな引きは超刺激的。
長いヒレが特徴(提供:週刊つりニュース中部版APC・橋本広基)しかし、そんな巨大魚もタックルはブリクラスのアイテムで狙うことができ、比較的エントリーしやすいことも人気の秘けつだろう。「夢のマグロ釣りに手軽に挑戦できる」。こんなキーワードが多くの釣り人を魅了している。
釣れる時期とポイント
ビンチョウは、暖流である黒潮に乗って太平洋側に群れで現れ、私のホームグラウンドである三重県南部エリアでは、冬の訪れとともにシーズンが開幕。シーズン初期は大型の個体が多く、年明けから春先までは、10kgクラスの数釣りも楽しめる。
数釣りシーズンは2月ごろから(提供:週刊つりニュース中部版APC・橋本広基)またポイントは黒潮の接近状況に大きく左右され、例年の志摩沖では水深300mから500m付近を中心に、周囲より温度が高い、もしくは黒潮の恩恵を受けている水温19度以上のエリアが狙いめとなる。
トンジギのタックル
トンジギの基本的なタックルを紹介しよう。
タックル図(作図:週刊つりニュース中部版APC・橋本広基)ロッド
30kgクラスまでを想定し、6ft前後のジギングロッド。トンジギ用モデルなどのラインナップは少なく、ロッドパワーはブリやカンパチなど大型の青物を意識したMH、Hパワーを選択したい。
リール
スピニングリールであれば、8000~10000番辺りのパワーギアモデルがオススメ。ベイトリールであれば、2000番クラス以上を選びたい。
スピニングは扱いやすい(提供:週刊つりニュース中部版APC・橋本広基)タックルはどちらを選択してもいいが、その特性は理解しよう。スピニングモデルであれば、船が流されラインが大きく斜めに入っていく際などでも操作性が良く、また初心者の方でも扱いやすくトラブルが少ない。
ベイトは巻取り力が強い(提供:週刊つりニュース中部版APC・橋本広基)一方ベイトモデルはリールの構造の特性上、巻き取り力が強くルアーを沈めている際のアタリに対しても、即座に反応できるなどのメリットがある。
ゼロから始める「トンボジギング」:タックル解説 青物用の流用でOK - TSURINEWS |
ライン
メインラインは、水深の把握で必要となるため、ジギング用の10mピッチで色分けされたラインを選択し、最低でも300mはリールに巻き込んでおこう。太さはPEライン3号、乗合船などであればPEライン4号程度を選択してもいい。リーダーの結束は必須となり、結束強度の高いFGノットなどの摩擦系ノットがオススメだ。
リーダー
マグロの大きな口にのみ込まれる、体に強く擦られることでのラインブレイクを防ぐため、耐摩耗性の高いフロロカーボンラインのリーダーを選択する。引っ張り強度はメインラインとのバランスを考え、50~60lb程度、号数で14~16号程度を選択したい。また近年は体力的に負担が少ない、電動ジギングで楽しむ人も増えている。
ルアー
ルアーは200~400g程度のメタルジグを使用する。形状はマグロが好んで捕食するイワシなどのサイズに加え、マグロに気づいてもらうという意味も含めて、アピール力の強いロングタイプが主流である。カラーは私の実績としては、シルバー系。シルバーにグローが入っているモデルがお気に入り。
マグロは色の認識ができるとも言われており、ヒットレンジが浅く濁りが強いときなどは、赤金でも結果が良かった。
ルアー周りも万全に(提供:週刊つりニュース中部版APC・橋本広基)フック
フックセッティングについては、固いマグロの口を貫通し、恐ろしいパワーでもハリが伸びない太軸の強靭なモデルを選択する必要がある。サイズは7/0程度でフロントにシングル及びダブル、場合によってはリアにもフックを付ける。
私の場合はマグロの口への貫通力を優先し、フッキング時の力の分散がないフロントのみのシングルフックでスタートするケースが多いが、ジグを沈めている際のフォール中にアタリが頻発する、魚の活性が低く少しでもフッキング率を上げたいなどのケースでは、リアにもフックを装着する。
ただヒット後、片側のフックがエラなどに掛かると、上げてくる際の抵抗が増えて体力的にもきつくなり、ファイトタイムが延びてしまう。マグロの大きな回遊に遭遇し、アタリが増えたときなどには、手返しを優先しシングルフックに戻すなど、状況でセッティングを使い分けている。
投入&タナ取り
何と言ってもこの釣りは、いつ訪れるか分からないマグロの回遊を信じてジグを操作し続け、ルアーをマグロの視覚にロックオンさせることが重要である。マグロの回遊する泳層は、船長の指示ダナを基本に多くの場面では、水深50m前後から150m付近までの間を回遊する。
カツオもヒットする(提供:週刊つりニュース中部版APC・橋本広基)トンジギではタナ取りが一番のキモであり、ジグを沈める際は、底取りは行わず、メインラインの10m毎に色分けされたラインカラーを頼りに、狙う水深へとルアーを送り込む。ラインが船の流れで斜めに払い出されているときは、狙うタナより多めにラインを送り込むことが重要となり、目安としては、ラインの角度45度で1.5倍程度と覚えておくといい。
誘い&フッキング
誘いのアクションは、リールを1回巻いてロッドを1回あおるワンピッチジャークが基本となる。アクションのスピードやバリエーション変化が有効な場面もあるが、まずはこの釣りは短時間勝負ではなく、いかに海中に長くルアーを沈めておくことができるかを念頭に置き、一日を通して体力に無理がないアクションでマグロの回遊を待ってみよう。
キハダマグロも交じってくる(提供:週刊つりニュース中部版APC・橋本広基)また、アタリはガツンッと一気に締め込まれるものから、ルアーの重みが急に軽くなるなどのケースもあり、ルアーの重みがアクション中に抜けた際は、即座にアワセを入れる。フッキングできなかった場合は、諦めず再度ルアーを沈め直すことで追い食いしてくる場面もある。
タナ取りの際にも注意が必要で、ラインが途中で止まったときはアタリのサインとなるので、イトフケを急いで巻き取り力強くフッキングするようにしよう。
ファイトのコツ
力強くフッキングした後は、マグロのファーストダッシュが始まる。さすがマグロといったスピード感で一気に数10mはラインを引き出す。横もしくは下方向に走ったときは、リールのドラグを活用してその抵抗で魚の動きが止まるまで待つようにしよう。
強烈な引きはさすがマグロ(提供:週刊つりニュース中部版APC・橋本広基)またまれに上に走りだす場合もあり、その際はフッキング後に魚の重みを感じなくなる。ラインテンションが抜けてフックが外れないよう、素早く魚の重みを感じるまでラインを巻き取るようにしよう。
また、魚が視認できる程度まで浮いてきても油断はできない。一番バラシの多いシーンとなり、最後のダッシュもあると油断せず、テンションは絶対に抜かないようにしよう。
群れが通れば連続ヒットも(提供:週刊つりニュース中部版APC・橋本広基)魚が船の下で回り始めたら、船から遠ざかるところではしっかり持ちこたえ、船に近づくタイミングで一気にラインを巻き取るようにしよう。この繰り返しで勝手に魚は浮いてくる。慌てずマグロの引きや性質を理解した上でファイトに臨むことで、キャッチ率は一気に上昇する。
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クロマグロが釣れた際の注意点
トンジギでは、ビンチョウ以外にもキハダマグロやカツオなどのうれしいゲストも顔を出す。また驚きではあるが、まれにクロマグロもヒットするケースがある。
だがクロマグロについては、水産庁の方から規制が出ており、遊漁では採捕禁止となっている。釣れた際は速やかに海中に返すよう注意してほしい。詳しくは水産庁のホームページで。
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<週刊つりニュース中部版APC・橋本広基/TSURINEWS編>














