宮崎サーフで話題の「オオニベ」手中 ドラグ止まらぬサカナの正体は?

2020年02月21日 16:30

[TSURINEWS]

抜粋

2月11日、人気上昇中の「宮崎サーフ」で、初めてオオニベを狙ってみた。型はともかく、まさかの本命を手中にすることが出来た。今回は、釣り場&ポイント探しから含めて、サーフゲームをお届けしよう。

宮崎県のリアルタイム天気&風波情報

(アイキャッチ画像提供:WEBライター 楢崎人生)

大人気の宮崎サーフゲーム

ここ数年、注目度が上がっている宮崎県のサーフゲーム。特に県央のサーフエリアは、オオニベのシーズンに入ると日本各地から大勢の釣り人が訪れる。年末年始や連休になると移動もままならない程だ。

さらに宮崎はサーフィンの聖地とも言われている。サーファーがいる場所を避けての釣りになるので、たとえ釣り人が少なくても、釣りの出来る場所が限られてしまう。そこで、釣り人もサーファーも少なく、のんびりとオオニベを狙えるエリアを自力で探す事にした。

オオニベを狙えるサーフを探す

我が家から5km程の海岸線はオオニベの接岸ポイントと被っているので、その近辺で竿抜けの場所を探してみる。

早速Googleマップの航空写真で調べると、宮崎空港の滑走路が海へ突き出た部分と、大淀川河口の間の数百mが美味しそうなスポットに見える。

赤江浜という場所のようだ。ここはメディア等の情報で見聞きした覚えはない。サーフゲームをのんびり楽しみ、オオニベを独り占め出来るスポットになり得るかもしれないのだ。そう思うといてもたってもいられず、下見に行くことにした。

下見の印象はイマイチ?

今回は早朝から釣りを開始しようと思っている。当然だが薄暗い時間は視覚からの情報量が極端に少なく、危険も多い。

初めて竿を出す場所は明るい時間に必ず下見をして、安全に釣りが出来るか確認しなければならない。安全性が確認出来たら、地形や波やベイトの有無等を確認する。

赤江浜の様子(提供:WEBライター 楢崎人生)

赤江浜の第一印象は正直ぱっとしない感じで、「ここが駄目なら数百m北の大淀川河口付近に移動すればいいかな」と考えてしまいそうになるが、それでは本末転倒である。

のんびりしながらもオオニベを独り占め出来る場所かもしれない。だから下見に来たのだ。釣れなければ赤江浜と心中するつもりで粘りたい。

大淀川河口の雰囲気はよかった(提供:WEBライター 楢崎人生)

赤江浜は地元では有名スポット

下見の帰りに釣具店で赤江浜について尋ねると、意外にも地元では有名スポットだった。大々的なメディアへの露出が無かっただけで、マルスズキ、ヒラスズキ、タイリクスズキ、コチ、ヒラメ、オオニベが釣れ、大淀川河口への移動も容易なことが人気の理由だ。

また場所によっては、アカメも釣れる場合もあるが、宮崎県の条例により、捕獲、採取、殺傷、損傷が禁じられている。狙わずして釣れてしまった場合は速やかにリリースしていただきたい(宮崎県野生動植物の保護に関する条例第11条
https://www.pref.miyazaki.lg.jp/shizen/kurashi/shizen/page00029.html)。

そして赤江浜をインターネットで調べると2019年にはサーファーの水難事故が発生している。つまりサーファーも訪れるという事だ。のんびり釣りの夢は潰えたが、せっかく下見までしたのだ。一度は竿を出そうじゃないか。

当日は準備万端

2020年2月11日。日の出前から釣りを開始する。事前にタイドグラフで潮回りを確認し、長期戦になる事は分かっていたので、クーラーボックスには飲み物も食べ物を十分に準備をした。

どのような状況にも対応出来るようにルアーもミノー、シンキングペンシル、ジグ、バイブレーションを中心に多めに持参。後は神のみぞ知るといったところだ。

ルアーは多めに用意(提供:WEBライター 楢崎人生)

基本的には遠投でオオニベが釣れる事を祈りつつ、上げの潮はシーバス用ルアー、下げの潮はヒラメ用ルアーを使うつもりだ。

当日のタックル(提供:WEBライター 楢崎人生)

早々にコバンアジのスレ掛かり

程無くしてコバンアジがスレで掛かった。ベイトの情報が無い中で貴重な1匹。下見のとき「ここにベイトが入ってくるだろうか」と思っていたが、杞憂だったようだ。流石は地元民に人気のポイント。

スレだがベイトの希望がもてる(提供:WEBライター 楢崎人生)

日中はアタリなく撃沈

朝一のコバンアジ以外に何の反応も無く、杞憂だと思っていたベイトの薄さが現実味を帯びてきた。離岸流がらみの場所、底の質に変化のある場所など、手を変え品を変えて攻めるも、時間だけが過ぎてゆく。

休日ということもあり、日が昇るとサーファーが押し寄せてきた。と同時にヒラメ狙いの釣り人も現れるようになった。とにかく情報が欲しいので全員に質問攻めを仕掛ける。

やはりメディアで取り上げられるような有名ポイントに比べれば、数もサイズも期待出来ないという。それでもベイトが入ればシーバスやヒラメはぽつぽつと釣れるとのこと。

ちなみに当日はベイトの気配がまるで無く、ヒラメ師達は短時間で見切りを付けて去っていった。そして増え続けるサーファー勢。すぐには状況も変わりそうにないので、夜に備えて休憩をとる事にした。

怪しいポイント発見

暗くなってから再び竿を握る。水辺に立つ前に小高い丘からサーフ全体を眺める。生命感が感じられない。完全に沈黙している。日中にサーファーが多くて竿を出せなかった場所でもキャストを繰り返してみるが、やはりベイトが入っていないせいか、バイトは無い。

辛抱のキャストを重ねるうちに、待ちに待った時間が訪れた。潮が引き、かなり沖まで攻められる様になったのだ。今まで見る事の出来なかった海底が露出している。再度丘へ上がり見渡すと、一箇所だけ岬状の干潟が出来ている。波は岬のすぐ先で崩れている。つまり岬のすぐ先はブレイクになっているということだ。ここしかない。岬の先端に立ちルアーを遠投するとすぐに答えが出た。

本命のオオニベ登場

コツンコツンと竿先を叩くような小さな感触が伝わってきた。対オオニベ用の強靭なタックルの為、小型の魚では竿はほとんど曲がらない。テンションをかけ続けるため、波打ち際から離れながらリールを速巻きし、浜に上げた魚は何とオオニベの若魚だった。

あまりにも小さいので近似の他魚種である可能性が頭をよぎったが、簡易の判断基準である「頭部は丸みが少なく尖るような形」「側線が尾ビレの付け根からはみ出て長く伸びている」を満たしている。オオニベだ。

側線が尾ビレの付け根からはみ出ている(提供:WEBライター 楢崎人生)

あまりにも小さいが、1匹は1匹だ。赤江浜でもオオニベが釣れた。あっさりと大願成就である。メーター超えたらまた会おうと約束を交わし引き波に放すと元気よく沖へ駆けて行った。

ドラグが止まらぬサカナの正体

ポイント選択に自信を得たので、歩き回らずにルアーチェンジを繰り返し岬で粘る事にする。それは遠投後の巻き始めだった。

根掛かりの様な重さを感じると同時にきつめに締めていたドラグが悲鳴を上げる。この引きはシーバスやヒラメ、青物でもない。魚はドラグを鳴らし続けながら沖へ出てゆく。

タックルを信頼してドラグをさらにきつく締め、強引に寄せる。「オオニベか!?オオニベか!?」と胸が高鳴る。

アカエイでガッカリ(提供:WEBライター 楢崎人生)

だがその緊張感も長くは続かなかった。東京湾で何度か味わった引きによく似ている。寄せてみると案の定。アカエイだった。オオニベを期待していただけに言葉もない。毒のトゲに注意しながらルアーを外すと、ちょっとよそ見をしている間に波に乗って日向灘へ帰っていった。

潮止まりから上げてくるタイミングまで釣る予定だったが、強い雨が降り始めた為あえなく納竿。若魚とはいえオオニベが釣れ、最後にアカエイというオチも付いて楽しい釣行となった。

今後の展望

赤江浜での釣り終了。大淀川はベイトの宝庫だが、赤江浜は潮の流れか地形的な問題か、その恩恵を十分に受けられていない印象を受けた。まだデータが少ないので予測の域を出ないがコバンアジとアカエイが釣れたという事は貝類や甲殻類が多い可能性がある。

一番の問題は、ただでさえ狭い赤江浜に大勢のサーファーが訪れていて、日中は釣りをする場所が狭い範囲に限定されてしまう事だ。こればかりはやむを得ない。私の様に暗い時間を狙うのも手だろう。

プラス要素としては干潮時に狙う沖のブレイクに可能性を感じた。オオニベの最盛期は過ぎているが、シーズンはもうしばらく続く。大潮の日を選んでまた岬の先端に立ってみたい。そんな気にさせてくれる浜であった。広大なる日向灘へ夢を残して、今日はこれまで。

<楢崎人生/TSURINEWS・WEBライター>

▼この釣り場について
赤江浜
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