船釣り超入門 代表的な『魚信(アタリ)』と釣り人の感度について解説
2022年01月30日 17:00
抜粋
船釣りを始められたばかりの方々が様々な対象魚に挑むと思われる中、対象魚ごと独特の魚信(以下、アタリ)があることを知っておくと、その後の釣り方にも向上があると思われます。その魚信の「ちがい」にそれぞれの趣きと楽しみがあり、それを知ることでさらなる奥深ぁ~い釣道へはまっていくことでしょう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター永井英雄)
魚のアタリの違い
アタリは、対象魚の生態に大きくかかわります。
水深による違い
30m以内の比較的浅場の対象魚、それよりやや深い150mぐらいのところの対象魚、さらに150m以上深いところの対象魚とでは、アタリの出方、手元への伝わり方が異なります。
対象魚による違い
対象魚の大きさも、直接的な要素ですね。深場ですと、アコウの「提灯行列」のたとえがあるように、10本以上のハリに食いついた数kgのアコウが釣れ上がってくる様など典型であり、大型魚が多数着くとどのようなアタリを出すのか。一方、浅場のキスは15cmの小さい魚体であっても、道具によってはとても明確なアタリを出し、釣り上げることができます。
道具による違い
皆さんもご承知の通り、対象魚によって、道具立ても異なってきます。浅場と深場では、使用するオモリの軽重により、ロッドの細い太い、ラインの質、細い太い、仕掛けも対象魚の大小によりハリスの細い太いなど、「アタリ」にとって直接影響する要素が存在します。
このように、アタリは概して水深/対象魚の大きさの2点加えて道具の違いによって、「伝わり方」すなわち感度にあたる「アタリ」が異なります。
アタリの一般的な概念
たとえばアタリを一般的な擬音で表してみますと、次のようなものが挙げられます。
1.ブルブル、プルプル、コンコン、ゴツゴツ、ツンツン……
2.コツッ、コン、フッと、モソモソ、フワフワ……
3.クン、グイーン、ズコーン、ゴンゴンゴン、ズパァー……
さて、皆さんは、これらの「擬音」の大きなちがいがわかりますか。対象魚の性質やアタリの大きさ、アタリから引きの強さに至るところまで、「ありそうな」代表的なもの。
対象魚に置き換える
1.シロギス、カサゴ、カレイなど、比較的食いがいいときの表現
2.対象魚全般にいえそうな食いの渋いときの表現
3.「クン」だけは、対象魚全般かもしれませんが、主に大型魚、青物など瞬発力が強く、走る魚は連続的なアタリが続きます。また小物でも概して食いが立っているときは、擬音も連続的なものになります。
整理した要素からみると、対象魚の大きさも、水深の浅い深いによる道具立てが大掛かりな場合では、アタリすなわち感度としては小さいこともありうると考えられます。
釣り人の感度
釣り人は、初心者からベテランまで、その経験したアタリの回数に比例して、感度としての感覚が異なります。「感度」が前項で大まかに表した擬音の表現ほどに初心者の場合では感じられないこともあります。一方、ベテランは「モタレ」や「ノリ」といったアタリでありながらその前段にあるような感度まで捉え、判断します。
従って、これが釣果に直結する点であり、初心者とベテランで釣果に格段の差が表れるのも、この点、大きな要素となります。
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釣果アップのコツ
初心者が釣果アップするためのポイントを紹介しましょう。
釣行前の予習
初心者には、まず対象魚の性質(魚のお住まい、水深、就餌形態など)や、前項で掲げたアタリの知識も少ないと思われます。なので、まず身近なメディア、書物、先輩等の助言などを見聞きして、釣行前に予習しましょう。その上で、実釣時に経験したことを、楽しかった思い出ととともに後刻重ね合わせてみましょう。
アタリを想像する
同じ対象魚を二回目以降釣りに行く場合、前回そのサカナはどんなアタリを出したか、思い返してみます。「ブルブル、プルプル、コンコン」だったか、「コツッ、コン、フッ」だったか。はたまた前回のサカナの食いが活発だったか、渋かったか、前述紹介したとおりちがいがあります。アタリの中でも、どんな擬音が多かったのか。多かった擬音は、どんなことをしたときだったのかを覚えておきましょう。
状況を覚えておく
魚側の状況もですが、釣り人側の対応内容も覚えておきましょう。
仕掛け:ハリスは細めハリも小さめor太めでハリも大きめ
誘い: 仕掛けを積極的に動かしたときorじっとしていたとき
エサの付け方:エサを大きくしたときor小さくしたとき
これらの三つのことを、サカナを待っているときにでも描いて、想像するだけでも経験として豊かになります。
前準備&想像が大事
実釣時では、初心者ほど考えるゆとりもないと思われますので、前述のように「サカナを待っているとき」あるいは前日にまだ見ぬサカナの特徴、性質などと合わせて描き、アタリを想像してみていかがでしょうか。
ベテランさん達は、非常に想像力がたくましいです。なんといっても「ノリ」や「モタレ」がわかり、釣り上げてしまうのですから。それには、ラインの先にあるエサ、エサがどのような状態になっているか、そのエサをサカナがどのようなアプローチしようとしているかを一連で描け、想像できるようになると「ノリ」や「モタレ」がわかる域に近くなってきていることでしょう。
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<永井英雄/TSURINEWSライター>
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