「平家」にちなんだ名前を持つ魚は実は沢山いる? 清盛に敦盛に知盛
2022年03月05日 11:00
抜粋
栄枯盛衰を体現し、今も多くの人々が思いを馳せる「平家」の人々。その名武将の名前を関した魚たちがいます。
(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)


まるでモンスターと話題の「敦盛魚」とは
最近、SNSでとある「カッコいい」魚がちょっと話題になったのをご存知でしょうか。
その魚とは「アツモリウオ」。ほとんどの人は聞いたこともない名前だと思いますが、食用として人気の「八角」ことトクビレの仲間で、赤い体色と大きな鰭が特徴の魚です。
平敦盛の銅像(提供:PhotoAC)アツモリウオは北海道や東北の冷たい海に生息しており、その名前はもちろん平安時代の武将「平敦盛」に由来します。その赤い体色といかついシルエットを、赤い兜が代名詞であった敦盛になぞらえたのだと思われます。
日本人は魚介類を「平家」に例えがち
実はこのアツモリウオに限らず、我が国には「平家」に関連する和名を持つ魚介類がいくつもいます。最も有名なものはおそらく「ヘイケガニ」でしょう。このカニは背中に怒った人の顔のような模様があり、これを「源氏に滅ぼされ怨念を持って死んだ平家の人々」の怨霊に例えたのです。
またこれは標準和名ではなくて地方名ですが、瀬戸内海沿岸ではミノカサゴを平清盛になぞらえ「キヨモリ」と呼ぶところがあります。派手な模様の鰭の中に毒針を持つミノカサゴを「派手な法衣の中に凶器を潜ませていた」という平清盛になぞらえたのではないか、と言われます。
ミノカサゴ(提供:PhotoAC)この世の春を謳歌するも、時勢に負けて滅亡した平家は、その悲劇的な物語性もあって、いまでも多くの人に親しまれる存在です。生き物の名前にも用いられやすいのかもしれません。
平家絡みの地方名「タモリ」とは?
この手の魚介の名前で、個人的に最もユニークだと思うのが「タモリ」です。もちろんお笑いビッグスリーのあの方とは無関係。
このタモリとは、瀬戸内海に生息し、食用魚として人気のセトダイという魚のこと。この魚もまた背びれが立派で、またややいかつい顔をしているので、鎧兜をまとった威勢のよい武将のように見えます。
セトダイ(提供:茸本朗)そのため、地元で人気の高い武将の一人である「平知盛」になぞらえてトモモリと呼ばれたのですが、これがやがてなまり「タモリ」となったというのです。
結果としてやや間の抜けた響きになってしまったものの、この「タモリ」も平家にちなんだ命名であると言えるでしょう。
<脇本 哲朗/サカナ研究所>
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