【2022年】ビンチョウマグロジギング入門 魅力・タックル・釣り方
2022年03月11日 11:30
抜粋
この数年で一気に冬の釣り物として大人気のターゲットとなったのが、ビンチョウマグロ(ビンナガ)。今回は近場でできるちょっとしたビッグゲーム、トンジギを紹介していこう。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・峯卓)


ビンチョウマグロ釣り
この数年で一気に冬の釣り物として大人気のターゲットとなったビンチョウマグロ(ビンナガ)。コアなルアーマンだけがこっそり楽しんでいたのは過去の話。今やブンブンと電動リールをうならせながら、年配のアングラーも楽しんでいる。
もちろん体力的に楽で楽で仕方ないってワケにはいかないが、初期に比べるとベターなタックルや効率的な釣り方が少しずつ積み上げられてきたおかげで、手軽に楽しめる釣り物としてお勧めしたい。
今や近場でマグロを狙って釣れる時代なのだ(提供:週刊つりニュース中部版APC・峯卓)厳寒期の釣りはちょっと一服?いやいや、いつも青物を狙っているジガーも、ヒラメやマダイに熱を上げてるお父さんも、特段いつもの道具立てから大きく変更する必要はないので、敷居は低いはずだ。
ジギングで狙う
標準和名ビンナガ、通称トンボをジギングで狙うからトンジギである。最も親しみやすい名前はビンチョウだろう。マグロの中では小型の部類だが、それでも皆がタネトンと呼ぶ成魚の最大は30kgを超えるのだから、夢見る釣り人が熱くなるのも当然だ。
このサイズになれば立派なタネトン(提供:週刊つりニュース中部版APC・峯卓)出船エリア
紀伊半島の和歌山、三重、どちら側にも狙う船はあるが、中部圏の読者からアクセスしやすいのは志摩沖だろう。地元の志摩はもとより、鳥羽や伊勢湾奥、愛知県側からもたくさんの船がトンボ狙いで出船している。
カツオも交じる(提供:週刊つりニュース中部版APC・峯卓)ゲストにカツオ
勢力の弱まる冬場の枝潮とは言え、黒潮の影響を強く受けた青黒い海は吸い込まれそうな雰囲気さえある。黒潮の使者はトンボだけではない。カツオは何度か通えば比較的多く出会えるし、逆にカツオばかりの日だってある。
ヒッサゲと呼ばれるキハダもゲストに(提供:週刊つりニュース中部版APC・峯卓)ヒッサゲと呼ばれる20kg前後のキハダや、ダルマと呼ばれる同サイズのメバチはトンボよりうれしいゲストだ。何にせよ、サイズや魚種にこちらの希望は通らない。しっかりと準備を整えて挑もう。
ジギングのタックル
まずはタックルだ。リールはベイトもスピニングも電動もPEラインの3号、4号が最低300m巻けるものを用意する。速く巻く釣りではないので、特にスピニングはパワーギアが望ましい。スプールエッジのギリギリまで巻かずに、少しスプールを余しておくとジャークの負担が見違えて楽になることを覚えておいてほしい。
タックル図(作図:週刊つりニュース中部版APC・峯卓)リーダーは80lb前後、号数で言えば20号だ。細けりゃ食うってもんじゃないので、これ以上落とすのはお勧めしない。フロロカーボンラインでもナイロンラインでも構わないが、かなり太い番手なので私は扱いやすくトラブルの少ないナイロンラインリーダーを多用している。
合わせるロッドは、3号に対応した青物用を流用するのが一般的だ。皆さんが伊勢湾のジギングで普段使用している製品で、一番強いクラスといったところだろうか。根ズレも根掛かりもない大海原、PEライン2号前後のライトジギングタックルでトライしても、キャッチは十分可能なのは間違いない。
ベイト・スピニング・電動の3種類(提供:週刊つりニュース中部版APC・峯卓)しかし相手はマグロでドテラ流し、弱めのタックルではなかなか上がってこない。何度も訪れない時合いを逃しては同船者に迷惑だ。
10kg前後のレギュラーサイズならば、掛けてしっかり主導権を握れる最低ラインはクリアしたタックルを準備しよう。
ジグ
使用するジグは250~500g(!)までのロング、セミロングが大多数だ。大多数というよりそれしか船上で見ない(笑)。
「ショートジグじゃダメなんですか?」と問われれば、「ショートジグで大丈夫です!」。あなたの腕が壊れなければ。ヘビーウエートのジグをドテラ流しでタナを探しながら長時間ジャークし続ける、コレを可能にしてくれるのが、薄いエッジが水を切り引き重りを軽減してくれるロングジグというわけだ。
ジグは250~500gまでのロング&セミロング(提供:週刊つりニュース中部版APC・峯卓)カラーはシルバー信者がまだまだ多いものの、最近は各メーカーがさまざまなカラーを出している。ブルピン、赤金、グローヘッドにフルグロー、何を選んでも釣れなかった経験はないし、逆に1人勝ちの経験もない。つまり色に神経質になる必要はないということ。自分が信じられるカラーでチャレンジだ。
フックは専用と言ってもいいような、おあつらえ向きの製品が多数販売されている。強度に不安が残ると主導権を握るやり取りができないので、線径が細いものは避けて自分が使用するジグを抱かないゲイブ幅のフックを選ぼう。
フロントにセットするかテールにセットするか、はたまたどちらにも付けるのか。悩ましいところだが自由で構わない。貧乏性の私は少しでも確率を上げようと両方セットすることもあるが、先にテールに掛かり、ファイト中にフロントフックが頬周りに掛かってしまった場合は地獄だ。
マグロが横向きになるため、全く頭の向きを制御できずにまるで砂袋をリフトしているような状態になる。サイズが大きくなれば、この状態でのキャッチは難しくなるので気をつけたい。
ヒットは巻きでもフォールでも
では具体的な釣り方を説明していこう。水深は200mだったり500mだったり。さらに風、潮に船を当ててのドテラ流しだ。船長から指示のあったタナ(だいたい上から50~150m前後が大半)の下限辺りまで落とし込んで上げてくるので、当然ながら底は取らない。
ラインのカラーをカウントしながら、角度がついていくラインを見てプラスアルファの余分を出しながら落としていこう。その日の潮の速さや風にも左右されるが、30度から45度の角度で落とせる条件がベストだ。
小型の部類といっても引きはマグロ(提供:週刊つりニュース中部版APC・峯卓)それより角度が大きくなるとラインが上潮にフカされてしまうし、逆に真下に落ちるようでは指示されたヒットレンジを長く刻めない。海況ばかりは出たとこ勝負なので、ジグの重さ、フォール時のテンションなどで調節したい。
狙いのタナまで到達すれば、オーソドックスなワンピッチジャークで探っていく。電動ならば中速で巻きながらティップを振る動作を指示ダナ上限まで繰り返す。フォールにも強く反応するので、再フォール中も油断禁物だ。
じっくりやり取りしよう
ガン!とアタれば苦労しないが、フォールのアタリのほとんどが言うなれば「着底」だ。フワッとラインが緩んだら、素早くアワせてやらないとかみ跡だけ付けて逃げてしまう。巻きで食う、落としで食う。ビンチョウに限ってならば、半々といったところだ。フォールも立派な誘いと理解しておこう。
巻きで食わせた場合のアタリは明朗快活。200m先だろうと手元に明確に届く。ラインの伸びもあるので、大きくアワせてからやり取りすればいい。
注意したいのは電動リール。小型ならばロッドと魚を一直線にしてのゴリ巻きが手っ取り早いが、ちょっと手こずるサイズなら電動ポンピングで上げてこよう。しゃにむにフルパワーで巻いてくる人も見かけるが、焼き付きやブレーカー作動の故障を招きやすい。負荷をかけすぎず、楽しんでやり取りくらいでちょうどいい。
体力に自身がなければ電動がおすすめ(提供:週刊つりニュース中部版APC・峯卓)ダラダラと釣れ続く日など皆無といっていい。取り込んだら大抵の船では、船長が血抜きワタ抜き冷やし込みまでやってくれるので、結束部のチェックが済めばすぐにジグを放り込もう。食いの立った群れであれば、ジグを見つけさえすれば迷わずアタックしてくるはずだ。
マグロ料理を堪能しよう
持ち帰ったマグロは、できるだけ早いうちにさばいてブロック状にしておきたい。その日食べる分以外はキッチンペーパーでくるみ、さらにラップでくるんで冷蔵で寝かせておこう。いわゆる熟成だ。近所におすそ分けするなら、このブロックの状態で渡すと喜ばれる。
挑戦してみると意外と釣れちゃう(提供:週刊つりニュース中部版APC・峯卓)トンボはクロマグロやメバチマグロに比べて脂分が少ないため、身の劣化が遅い。つまり日持ちがするということだ。キッチンペーパーをこまめに取り換えていけば、1週間は刺し身で十分食べることができる。他にもステーキやフライなどもお勧めだ。
脂分は少ないと書いたが、10kgを超える個体の腹身は回転寿司で見るビントロよりもはるかに上質な脂をまとっている。口の中でとろけるような食感はまさにトロ。ぜひ味わってほしい。
臆せず挑戦してみよう
300gや400gといった、まんま凶器のジグを振り回すトンジギ。はたから見れば、狂気の沙汰としか言いようがない。ボウズだって普通のコトだが、いざやってみれば案外できちゃうもんだ。
首尾よく1匹仕留めてごらんなさい、近所の奥さんにしてみりゃ、クロマグロもビンチョウも同じマグロだ。おらが町の松方弘樹の称号、片道1時間の船旅で手に入るんだから、チャレンジしない手はない。
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