【2022年】上りマダカ釣り入門 釣り場・タックル・エサ・釣り方を解説

2022年04月01日 11:30

[TSURINEWS]

抜粋

木曽三川の春の風物詩である上りマダカがいよいよ開幕。今回はこの釣りの基本となるマダカの動き、釣り場、タックル、エサ、釣り方について紹介したいと思う。

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(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 桑山卓久)

【2022年】上りマダカ釣り入門 釣り場・タックル・エサ・釣り方を解説

上りマダカ釣り

二十四節気にあたる「春分」を迎え、いよいよ本格的な春の到来だ。このころを境に日差しは日増しに強くなり、また日照時間も長くなっていく。それにより、私たちは少しずつ季節の移ろいを感じるようになる。

【2022年】上りマダカ釣り入門 釣り場・タックル・エサ・釣り方を解説春の風物詩を狙ってみよう(提供:週刊つりニュース中部版 桑山卓久)

そして人間以上にそれに敏感な魚たちは、私たちが思う以上に早くから春の行動を起こす。河川におけるその代表格は稚アユの遡上であり、この時期にそれを追いかけるように海からマダカが遡上する。

稚アユやマダカの動き

近年、木曽三川の稚アユやマダカの動きは、ひと昔前と比べ変わってきている。稚アユの初遡上の日を見れば一目瞭然だ。これは長良川河口堰のホームページを確認していただきたい。このサイトでは、平成7年度からのデータが記載されている。それによると近年は観測当初に比べ、1カ月~2カ月ほど初遡上が早まったことが分かる。

私は専門家ではないため詳しくは分からないが、これは温暖化による海水温の上昇や海流の変化、地盤沈下などによる自然的な要因、あと川や海などにおける人工建造物などの人為的な要因などが複雑に関わっているように思う。

またこれらは稚アユだけでなく、それに関係するマダカにも変化をもたらしている。つまり、上りマダカの遡上も以前に比べて早くなっているということだ。もちろん、山側からの雪代の入り方次第で遡上日は前後する。そして、今年は2月21日に稚アユの初遡上が確認された。

先ほども述べたが、稚アユの遡上は木曽三川における上りマダカ開幕の合図となる。なぜなら偏食家であるマダカは、この時期稚アユを追って遡上するからだ。

そろそろ稚アユの遡上から1カ月ほどがたつということで、今後は日中をメインとした上りマダカが面白くなる。ちなみに例年4月中旬から5月中旬にかけて、稚アユが数多く遡上していく。

釣り場

基本的には、遡上期だからといって大きくポイントが変わることはない。ただ決定的に違うことが1つあり、この時期はエサとなる稚アユに合わせたポイント選択が必要となる。

稚アユは水流を好む。ただそれは体長に合った最適な水流でなくてはならない。サイズにもよるが、それは毎秒50cm前後の水流であると考えられている。最適な水流が稚アユを見つける手掛かりとなり、ひいては上りマダカのポイントを知る上で1つの判断材料となる。

【2022年】上りマダカ釣り入門 釣り場・タックル・エサ・釣り方を解説流れが複雑に変化する沈所周り(提供:週刊つりニュース中部版 桑山卓久)

例えば、沖の緩やかなカケアガリや岸際などが一般的なポイントに挙げられる。ただ岸際に関しては釣り人から近いことや最適な水流を考慮し、降雨による水量が多いときがベストだ。

また稚アユのエサとなる藍藻類や珪藻類が付着する石周りも狙いめだ。そういった障害物周りは稚アユばかりではなく、水流の変化により他の小魚も集まる。これらを踏まえることで、必然的にマダカのポイントは定まってくる。

【2022年】上りマダカ釣り入門 釣り場・タックル・エサ・釣り方を解説稚アユのエサが多い石周りも狙いめ(提供:週刊つりニュース中部版 桑山卓久)

それから木曽三川における稚アユの遡上は、どの河川もほぼ同じ動きと考えていい。ただ河川によって水源までの距離、支流の数、ダムや堰の数も違う。また各河川の山側における積雪量にも違いがある。そういった理由から、雪代の流れ込むタイミングは変わる。

そのため先ほども述べたが、毎年その河川の雪代の入り方を見極める必要がある。ただ4月以降になると、どの河川も国道1号線周辺から上流が面白くなる。もちろん河口付近でも釣れるが、日を追うごとにどんどん上流側が良くなる。これはマダカが稚アユを追って常に上流を意識しているからだ。

タックル

マダカ狙いのタックルについて紹介しよう。

【2022年】上りマダカ釣り入門 釣り場・タックル・エサ・釣り方を解説タックル図(作図:週刊つりニュース中部版 桑山卓久)

サオ

一般的には、投げザオ4.2m前後(オモリ30号前後負荷)のものを使う。ここ木曽三川では、他の地域に比べて長尺物の仕掛けを使用する。そのためサオの振り込みを考慮し、4.2m前後を選択したい。

また川筋による流れの強さから、オモリ負荷が乗せられるものが必要となる。それに加えてサオ先に粘りがあればなお良い。

またサオの弾力をいかしてふわりと投げ込みたい人は、イシダイザオや遠投用の磯ザオ(5.4m、オモリ負荷5号以上)を使用してもいい。

リール

大型のスピニング(ナイロンラインで5号前後200m、PEラインならば2号前後200m)を選択したい。大型のリールを使用することで、岸際の障害物(テトラや沈所)をかわしやすく、根掛かりや魚の取り込みの際のトラブル防止につながる。

イト

ミチイトの材質は、一般的にはナイロンラインで十分だ。ナイロンラインはPEラインに比べてクッション性能があり、置きザオでの向こうアワセの釣りにもってこい。またイトさばきが良く扱いやすい。

ただ熟練者には、PEラインもお勧めだ。PEラインはナイロンに比べて比重が軽く低伸度だ。またナイロンの同じ号数に比べても直線強度に優れ、細いラインが使用できる。そのため遠投性能に優れ、この時期特有の小さなアタリも取りやすい。また底質や地形の変化もサオ先に感じやすく、ポイントの形状把握にも一役買う。

しかし比重の軽い細いラインは、春先の風が強い日にはイトさばきが悪く扱いが難しいといった欠点もある。また、根ズレの観点からテーパーラインが必要だ。お互い一長一短あるが、自身の経験値や釣り場のシーンによって選択しよう。

オモリ

オモリはスパイク型や関門型を使用する。これは、仕掛けが流されることを少しでも防ぐためだ。それから、なるべくミチイトと仕掛けが絡むことを防ぐため、テンビンを使用する。ハリスは最低でも3号以上を使う。

【2022年】上りマダカ釣り入門 釣り場・タックル・エサ・釣り方を解説少しでも流されない工夫が必要だ(提供:週刊つりニュース中部版 桑山卓久)

ハリ

ハリのサイズは春先の低水温による食いの浅さやエサの房掛けを考慮し、15号以上の大型のものを使用する。また釣り場に近い店舗では、木曽三川専用仕掛けも販売されておりお勧めだ。

エサ

木曽三川のマダカ釣りは、一般的にアオイソメ、ユムシを使う。遡上序盤は、低水温による魚の食いの浅さから軟らかいアオイソメが効果的だ。また心がけたいことは、アオイソメを房掛けにすること。これは先ほども述べたが、低水温なか遡上してくる個体数の少ないマダカやスズキに対し、少しでもアピールするためだ。

【2022年】上りマダカ釣り入門 釣り場・タックル・エサ・釣り方を解説アオイソメは房掛けにしよう(提供:週刊つりニュース中部版 桑山卓久)

この時期は、雪代による低水温や水潮によりエサの弱りが早くなる。そのため、こまめなエサ交換をお勧めしたい。ただやみくもに交換するのではなく、マダカにしっかりとアピールする時間も与えてほしい。

ユムシは水温が安定する遡上中盤以降や、ハゼなどエサ取りが多くなるころからでいい。稚アユも候補には上がるが、投げ釣りでは弱りが早く、確保や保存の難しさからあまり現実的ではない。

【2022年】上りマダカ釣り入門 釣り場・タックル・エサ・釣り方を解説エサ取りが出てきたらユムシで(提供:週刊つりニュース中部版 桑山卓久)

ルアーに関しては、遡上期はあまり大きなルアーを追わない傾向がある。そのため稚アユと同じくらい、もしくは少し小さなものを選択したい。

釣り方

基本的には川筋で流れも強いことから、投げ釣りがメインとなる。特に遡上序盤は、低水温によりマダカの活性が低くエサを積極的に追わない。そのため、しっかりとエサを見せることができる置きザオを中心とした投げ釣りがお勧めだ。

またマダカの絶対数も少ないため、複数本のサオで広くポイントを探る必要がある。それから置きザオの利点を生かし、あまり仕掛けを動かしすぎないようにしたい。これは川の流れや長尺仕掛けにより自然と誘いがかかっているからだ。

【2022年】上りマダカ釣り入門 釣り場・タックル・エサ・釣り方を解説木曽川の立田地区(提供:週刊つりニュース中部版 桑山卓久)

ただあまりにも食いが浅い場合や前アタリで終わってしまう場合は、小さくゆっくりと誘うことで、マダカの食い気を誘発することがある。流し釣りやルアー釣りに関しては雪代との相談になるが、毎年遡上中盤には楽しめるようになる。

時間帯

例年この時期の釣りは、「水温」をキーワードにしている。今年は例年に比べて少し水温が低いため、そこはいつも以上に重要視する必要がある。先ほども述べたが、稚アユは水温8度を超えると遡上を始め、15度前後で活発に遡上するようになる。上りマダカのハイシーズンは、水温15度前後ということになる。

また近年では雪代が少ない年も多い。そのような年は、それほどシビアに「水温」を考える必要はなく、「最適な水流」に重きをおいてほしい。

またもう1つ大切なキーワードがあり、エサとなる「稚アユの遊泳時間」だ。それは日中であり、特に活発に遊泳する朝方、夕方だ。またそれに潮時間が絡んでくると理想的だ。

良型主体にヒットする

上りマダカは一発大物狙いであり、掛かれば大半が40cm以上になる。例年40~60cmくらい(時には80cmオーバーも)が一番多く上がるのもこの時期だ。「良型を釣りたい」、「日中にマダカを釣りたい」と考えている人にはもってこいの時期だ。

また近年居残りマダカの存在もあり、木曽三川では一年を通して釣りを楽しめるようになった。

【2022年】上りマダカ釣り入門 釣り場・タックル・エサ・釣り方を解説レクリエーションの場として確立されつつある(提供:週刊つりニュース中部版 桑山卓久)

ここ木曽三川では、河口域から上流域まで車横付けのポイントが数多くある。特に立田周辺は、トイレが完備されたバーベキユー広場やグラウンドゴルフ場がある。また近くには国営木曽三川公園や歴史資料館もあり、レクリエーションの場としても確立しつつある。ファミリーにはもってこいの釣り場だ。ぜひ、皆さん春の木曽三川に出かけてみてはいかがだろうか。

<週刊つりニュース中部版 桑山卓久/TSURINEWS編>

▼この釣り場について
木曽三川
この記事は『週刊つりニュース中部版』2022年3月25日号に掲載された記事を再編集したものになります。
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