「ミミイカ」はイカなのに耳がある? 見た目は可愛いくて食味も抜群

2022年06月17日 11:00

[TSURINEWS]

抜粋

バラエティ豊かなデザイン性を持つイカ。その中でも特にかわいいシルエットをしている「ミミイカ」というイカが今の時期に旬を迎えます。

(アイキャッチ画像提供:茸本朗)

「ミミイカ」はイカなのに耳がある? 見た目は可愛いくて食味も抜群

耳の生えたイカ

梅雨に入るこの時期に釣りなどで海辺を歩いていると、浅い砂浜やそこに隣接する港湾などで、ふわふわ浮遊する小型のイカを見かけることがあります。

そのイカの名前は「ミミイカ」。特徴的な名前の由来はその見た目から取られています。

「ミミイカ」はイカなのに耳がある? 見た目は可愛いくて食味も抜群ヒレの形状が特徴的(提供:茸本朗)

スルメイカやヤリイカのようなツンツンした形状とは真逆の、緩やかな丸みを帯びた胴。そしてその横側についているヒレ(エンペラ)もまた、多くのイカのそれのような三角形ではなく、きれいな丸形をしており、まるで世界的なあのキャラクターの耳を彷彿とさせます。

ミミイカとはどんなイカか

ミミイカは「ダンゴイカ」というグループに含まれる種。小型のイカで、成体になっても外套長が4cm程度ほどにしかなりません。

「ミミイカ」はイカなのに耳がある? 見た目は可愛いくて食味も抜群ミミイカ(提供:茸本朗)

波の弱い内湾に多く、浅い砂泥底を好み、小さなエビなどを捕獲して食べています。

危険を感じると砂に潜って隠れようとするのですが、その際に足を用いて自分の体に砂をかける様子が非常にラブリーで、SNSなどでたびたびそのシーンの動画がバズっているのを見ます。

初夏が旬の庶民的なイカ

そんな可愛らしいミミイカですが、水産物としてみると、瀬戸内海などでまとまった漁獲があります。春から初夏にかけて旬を迎え、安価な値段でスーパーの店頭にも並びます。

サイズこそ小さいですがその分まるごと食べることができ、身が柔らかく、また肝も旨味が感じられます。塩ゆでや薄味の煮付けで美味しく、鮮度が良ければ刺身にもできます。

「ミミイカ」はイカなのに耳がある? 見た目は可愛いくて食味も抜群和洋中どんな料理でも美味しい(提供:茸本朗)

瀬戸内海に浮かぶ坊勢島という島では、このミミイカをまるごと用いて作る塩辛が特産品となっています。発酵臭が強く食べる人を選ぶといいますが、濃厚な旨味に虜になる人も多いそうです。

ミミイカそのものは関東以北にも棲息していますが、鮮魚として顔を見かけることはほぼない「西日本の味」です。その美味しさを知る身としては、出先で見かけたらつい購入してしまうイカなのです。

<脇本 哲朗/サカナ研究所> 

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