ドローンで魚群を探す試みが実施 漁業でロボットが活躍するワケとは?
2022年07月15日 11:00
抜粋
慢性的な労働力不足に悩む漁業界で、いま「ドローン」たちの存在感が大きくなっています。
(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)


水空両用ドローンで魚群を探す
先月末、神奈川県がとある「ドローン」の運用試験を行ったことがいまニュースになっています。
そのドローンとは「飛行艇型」のもので、運用目的はなんと「魚群の探索」。漁船から海面に下ろされたドローンを操作して離水させ、そこから送られた映像を確認しながら鳥山(大型魚の群れについて動く鳥の群れ)を探していくという作業のテストを行いました。
県は横須賀市内の漁協や市の協力を仰ぎながら、ドローンから送られた映像をリアルタイムで確認し、相模湾でキハダマグロに群れる鳥山を探索。魚群そのものは見つからなかったものの、一連の動作を確認することができたといいます。
漁業で活躍するロボット
この「魚群探索ドローン」の他にも、漁業においてドローンが活用されている・計画されている場面はいくつもあります。
たとえば昨年末に、埼玉県の企業が長崎県などと共同し開発したドローンは「自律して動く集魚灯」の役割を果たします。双胴艇のような構造でLEDライトを搭載しており、夜間の漁の際に網の中に入り、魚の群れを網から出さないように作動するといいます。
水中ドローン(提供:オリエンタルクリーチャーズ)
また、京都の企業が開発した潜水ドローン型ロボットは「漁船底の点検」や「養殖施設の点検」「養殖魚の育成状況の確認」「人工魚礁の調査」などに活用されることを目的としています。人間では潜水できない深さや場所での活躍が期待されているそうです。
ロボット活用が進むわけ
世界と比べてアナログさが目立つ日本の産業界において、どちらかというと伝統的で後進的なイメージのある漁業の現場でこれらのような「ドローン・ロボット」が導入されているというのはやや意外なようにも思えますが、これには理由があります。
最大のものは「漁業就労人口の大幅な減少」。不漁や少子高齢化などにより、漁業にかかわる人々の数は減少の一途を辿っています。2021年の海上漁業就労者数は12.9万人と過去最低の数字となりました。
漁船の操作や網の操作、魚の水揚げなど、漁労においては様々な作業を同時に行う必要があります。そのため人手不足は漁業においては致命的なものとなってしまいます。そこでロボットの登場となるわけです。
養殖漁業でもロボットは欠かせないものに(提供:PhotoAC)またそもそも、人との親和性の低い「水中」という環境において、ロボットの活躍の場は大きいといえます。ドローンではありませんが、各種養殖漁業の現場でも「自動餌やり器」などのロボットが活躍しています。
現在は様々な企業が漁業ロボットの市場に進出しており、今後もその数は増えていくのではないでしょうか。
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<脇本 哲朗/サカナ研究所>
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