手軽に青物とファイト!剣崎沖のワラサ

2022年08月09日 11:30

[FISHING JAPAN]

抜粋

手軽に青物とファイト!剣崎沖のワラサ

カツオ・キハダが開幕する直前、突如として三浦半島剣崎沖のワラサがヒートアップした。

釣り場は吉野瀬の水深30~50m付近で、釣れ始めたのは7月中旬のこと。

ここ10年を振り返ると早い年で8月初旬スタートだったから、半月ほど前倒しでワラサの大群が押し寄せたことになる。
 
釣れ具合も強烈で、本記事を書いている8月初旬も数日置きにトップ10~20本という荒食いが継続中。
 
おまけに今年のワラサはサイズもよく、丸まるとした4kgクラスが交じってくる。

初期ならではの2.5kg前後が混在するものの、いつもの年より全体的に型がいいのは確かだ。

気楽なタックルで強烈な引きを味わう

7月下旬に乗り込んだ三浦半島剣崎松輪港の成銀丸も絶好調。

6時に釣りをスタートするとあちこちのロッドがギュンギュン突っ込み、10時過ぎには半数の釣り人が10本以上をキャッチ。

もうクーラーのフタが閉まらないということで、全員一致で11時に早揚がりを決めた。
 
スソは3本ながら、沖釣り2回目でワラサ釣りは初めてというレンタルタックルの若者。

パワーファイトでしびれた腕の筋肉をほぐしつつ「楽しいですね!」と満足気、還暦を超えたベテランさんは「こんなに釣れるなら今度は中学生の孫を連れてくるよ。興奮するだろうなぁ」と笑っていた。
 
熱闘系のカツオ・キハダよりちょっぴりマイルドなワラサ釣りは、こんな感じで腕前問わず青物の引きを味わえる気楽さが長所。
 
タックルも比較的に手軽で、ワラサに対応した2m前後の青物用ロッドにパワフルな中・小型の電動リールを組み合わせる。
 
リールの番手は最も普及しているシマノ1000~3000番、ダイワ300~500番あたりで十分。

ただし道糸はPE4~5号を推奨。

それより細いとオマツリしたときに高切れするリスクがある。

ワラサは初めてという友達を交えた20代の若者グループも乗船し、大いに盛り上がっていた

ワラサ対応の青物竿とPE4~5号を200~300m巻いた電動リール。これより細い道糸はオマツリで高切れするリスクが高まるので避けたほうがいい

仕掛けは片テンビンの1本バリ。

コマセカゴはLサイズのステン缶やプラカゴを用い、オモリは80号が基準だ。
 
ハリスはフロロカーボン8号、全長6m。

ハリはヒラマサ12号前後をしっかりと結ぶ。

外掛け、内掛け、南方延縄結びなと色いろあるけれど、無理して不慣れな方法で結ぶと締まりが甘くなりがちなので、自信のあるノットで確実に結んだほうがいい。
 
8号のハリスは少し強引に巻き上げてもハリス切れの心配は少ない。

手早くワラサを浮かすことができるから周囲を巻き込むオマツリも減り、全体釣果のアップにつながる。
 
さらにハリス10号と6号も用意しておきたい。

入れ食い時は10号に交換してガンガン釣り上げ(今回の取材はこのパターン)、食い渋る日は6号を試してみる。

ワラサの引き込みやオマツリなどでハリスが傷みやすい釣りでもあるから、いずれの号数も3~4セットずつ用意しておくと万全だ。
 
エサとコマセはオキアミ。

エサ付けは人それぞれにこだわりがあって、イカの切り身や白色系のソフトルアーなどをオキアミと一緒に付ける方もいる。

とはいえエサの基本はあくまでもオキアミ。

どんな状況であっても食いがいいのは間違いないからオキアミオンリーで勝負してもなんら問題はない。

実際、今回10本以上を釣り上げた方は全員オキアミの1~2匹掛けだった。

新品の仕掛けはハリの結び目を海水で湿らせて増し締め。強度を高めるひと手間だ

ワラサを何本か釣り上げるとハリのフトコロが開いてしまうこともある。まめにチェックして交換しよう

剣崎沖のワラサ仕掛け

アブガルシア(Abu Garcia) ジギング ロッド スピニング オーシャンフィールド ジギング OFJS-60/180 スピニングロッド 1ピース イナダ サバ ワラサ サゴシ 近海ジギング

シマノ(SHIMANO) 電動リール 16 プレイズ 3000 フカセ

NAKAZIMA(ナカジマ) 船用ステンカン 6293 L-80号 黒 5穴

イカの切り身と使用上の注意点

ワラサ用の付けエサはオキアミが一般的だが、エサ取りが多いときは比較的エサ持ちのいいイカの切り身(持参)を追加してもいい。

その場合はヒラヒラと漂うように細長くカットし、オキアミと同じくらいの長さにしたものをチョン掛けにする。

ただし、イカが付けてあるからといってのんびり待ち続けるのは逆効果。

コマセを振って1~2分でアタリがなければ手返し! 

エサが何であろうと、それがワラサ釣りで釣果を上げる鉄則だ。

付けるか否かはお好みで。きちんと手返しすればオキアミだけで十分という船長もいる

ワラサ釣りのコマセカゴの調整

(左)ステン缶は穴を埋めずにそのまま使用。コマセがスムースに出るのでおすすめ(中央・右)プラカゴは上窓を全開~3分の2ほど開き、下窓はオキアミ1匹が通過するくらい(1cm弱) 開ける

コマセワークはビシアジの要領で一点集中!

ワラサ釣りのタナは釣り場の状況や船長の流儀によって、海面から取るケースと底から取るケースがある。
 
ところがユニークにも、当日操船した山田祐弥船長はどちらでもOKというスタイルだ。

「タナは上から○mです」とアナウンスした後で、「下からタナ取りしたほうがやりやすい方は、底から10m巻いてください」と付け加える。
 
聞けばどちらもビシダナは同じ位置に収まるとのことで、付けエサが底から4m前後に漂うイメージで指示を出している。

ワラサはその付近に群れているわけだ。
 
初心者の中には道糸のマーカーを見ながら海面から取るのが苦手な人も多く、底からのタナ取りをすすめてタナぼけを防いでいるらしい。
 
コマセカゴを底まで落とすと魚が散ってしまうイメージがあるけれど、現況のワラサはとにかく好調なので食いには影響がないという。
 
また、ワラサのヒット率をアップさせるためには「群れのそばで厚くコマセをまいて、その中に付けエサを入れるのがキーポイント」と船長。
 
それを実践してワラサをバリバリ釣り上げていたのが、偶然乗り合わせた同港の船宿関係者T氏。

当日は仕事がお休みとのことで、プライベートで乗船していたのである。

ハリス10号、全長6mの仕掛けで頻繁に食わせていたその手順を見ていこう。

海面からタナ取りする場合のコマセワーク

①タナ下7m(ハリス全長+1m)までコマセカゴを落とし、1回目のコマセをまく。コマセの振り方はビシアジ釣りの要領。竿先を鋭く小刻みに数回あおって、パッ、パッ、パッと振り出す。

②1m巻いて、2回目のコマセを出す。

③さらに1m巻いてコマセをまき、指示ダナまで巻き上げてアタリを待つ。

海底からタナ取りする場合のコマセワーク

①コマセカゴが着底したら糸フケを取り、3m巻き上げてコマセをまく。振り出し方は前記と同じ。

②1m巻いて、2回目のコマセを出す。

③さらに1m巻いてコマセをまいたら、手早く5m巻き上げてアタリを待つ(以上で底から10mのタナ取りとなる)。

狭い範囲に小刻みにコマセを振り出し、集中的にワラサを寄せる

食いが悪い時間帯も一人だけポツポツと釣り上げていたミスターT。さすがです

T氏によれば、「上からでも下からでも、ワラサの遊泳層と重なる狭い範囲にコマセを集中してまくと、すぐに突っ込んできます。そこに付けエサがうまく入れば1分もたたないうちにアタってきますよ。イメージ的にはアジのビシ釣りと一緒です」とのこと。

言われてみればワラサはブリの若魚であり、分類的にはアジ科の魚。

しかしコマセワークもアジと同じでいいとは目からウロコが落ちる話であった。

事実、その釣り方でドカスカ釣り上げているのだから疑う余地はない。
 
大きなストロークで幅広~くコマセを振り出している釣り人も多いと思う。

でも、そのコマセワークは的外れとは言わないまでも非効率的なのかもしれないのだ。
 
ちなみに下図内には、タナ取り後1~2分待ってアタリがなければ手返し・・・と書いた。

あまりにもインターバルが短いと忙しくて仕方ないという個人的な配慮からだが、実際のT氏は1分以内でマシーンのように仕掛けを入れ直していたことを付記しておく。

ワラサのタナを集中的に攻めて食わせるコマセワーク(ハリス長=6mでの例)

電動巻き上げで手早く取り込む

ワラサの引き込みはグーンと下へ突っ込むトルクフルな味わいで、かなり心地がいい。

かといって時間をかけてヤリトリするとオマツリを招くし、ハリ穴が広がってスッポ抜けてしまうこともある。

というわけで無理は禁物ながらも、そこそこ強引に巻き上げなければならない。
 
そのための下準備として確認しておきたいのはドラグ設定。

3kgくらい(両手で道糸をつかんで強く引っ張るとドラグが滑る程度)に調整しておけば、強く引き込んだときにドラグがニュルリと滑ってハリス切れなどを防いでくれる。
 
また、掛かったワラサを比較的楽に素早く引き上げるなら、手巻きよりも電動リールで巻き上げたほうがいい。
 
下図のように竿尻を太ももの付け根に押し当てて固定し、リール前方のグリップを握って竿を斜めに立てて構える。

この姿勢をキープしながら電動で巻き上げる。
 
巻き上げスピードはリールの性能によっても変わってくるので一概には記せないけれども、目安としては1秒1mくらい。

ワラサが突っ込んだら3kg設定のドラグを効かせながら、上半身と足腰をやわらかく使って引きをかわそう。

このときやってはいけないのが、竿をあおって引き上げるポンピング動作。

ヤリトリに不慣れなビギナーがポンピングを行うとハリ穴が広がりやすく、竿先をあおっては下げる動作の合間にラインがたるんでハリが抜けてしまうことがある。
 
竿はギュンギュンあおらずに、角度を一定に保ちながら電動で巻き上げる。

楽に素早く巻き上げるならこの方法が最もおすすめであり、電動巻き上げがラインテンションを常にキープしてくれるおかげでバラシが減るメリットも付いてくる。

バラシを防ぐヤリトリの一例

ヒット後の巻き上げは上図にも解説したこの構え方で。疲れも少ない

取り込みはワラサの頭を浮かせてタモヘ誘導

お盆明けにはさらに太った個体が釣れそうな剣崎沖のワラサ。

このままロングランとなるのか今後が楽しみだ。

今シーズンは大当たりの予感。途中で中だるみもあるだろうから釣行はお早めに

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隔週刊つり情報(2021年9月1日号)※無断複製・転載禁止

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