第45回G杯争奪全日本アユ釣り選手権

2022年08月23日 18:00

[FISHING JAPAN]

抜粋

第45回G杯争奪全日本アユ釣り選手権

■開催日
2022年7月31日~8月2日

■開催地
福井県九頭竜川

■参加選手
29名

■審査方法
予選は各試合での早がけのポイント制で、ポイントの総合計で各組の順位を決定。
同ポイントの場合は、アユの総匹数(オトリを含む)で、さらに同匹数の場合は抽選で上位を決定。
決勝トーナメントはアユの総匹数(オトリを含む)で順位を決定。
同匹数の場合は総重量の重いほうを上位とする。

大会

(左)優勝した谷川光之選手(右)準優勝の田嶋剛選手

第45回G杯争奪全日本アユ釣り選手権(株式会社がまかつ・GAMAKATSU PTE LTD共催)が、2022年7月31日~8月2日に福井県九頭竜川で開催された。

G杯全国大会決勝は、新型コロナ感染症による2年間の中止をはさんで3年ぶりということもあり競技会場は選手たちの活気で満ちあふれていた。

九頭竜川は良型のアユが期待できる人気河川。

荒々しい流れに潜む元気なアユが釣り人たちを魅了している。

川況としては30cmほどの高水から平水に戻ったところで、アユが広範囲に散らばる傾向。

アユが付く場所を見極める眼力やいかに広くアユの居場所を探るかが大きなテーマになった。

大会は、記録的な猛暑の中の開催になったが、全国各地で行われた予選の上位入賞者やシード選手、29人が参加し、感染対策はもちろん、熱中症対策などもしっかり行いながら熱戦が展開された。

7月31日は午後5時30分から選手が一堂に集い、選手向け大会ミーティングが行われ、予選リーグでの組み合わせが抽選された。

大会

(左)協議説明会が開かれた宿舎の朝焼け(右)中川邦宏大会審査委員長によるレクチャー

大会

(左)選手は消毒を済ませて送迎車に乗り込む(右)第一試合の入川を待つ選手たち

8月1日は午前6時半から予選リーグがスタート。

10人ずつ3組(1組だけ9人)に分かれ、120分の試合が3戦行われた。

それぞれの組の中で、ポイント上位の4人が決勝トーナメント・予選へと進むことになる。

規定匹数をクリアすれば早く上がれるG杯特有ルールの「早がけ」は12匹(オトリ込み)に規定されたが、やはり釣り人が多い人気河川だけに「ここなら絶対掛かるはず!」と狙いを定めた場所でもなかなか思うようには掛からず、オトリを天然アユに変える最初の1匹を取るのに苦戦を強いられる場面も。

ただしその中でも早々に12匹をクリアする選手もあり、渋いながらも白熱した戦いが繰り広げられた。

大会

(左)予選で鮎を掛ける廣岡保貴選手(右)素早く鮎を引き抜く谷口輝生選手

灼熱の予選リーグを勝ち上がり8月2日の決勝トーナメント・予選へと進んだのは、第42回大会準優勝の佐藤豊文選手、第43回大会優勝の楠本慎也選手、同準優勝の谷川光之選手、がまかつテスターの田嶋剛選手(シード)、谷口輝生選手、神通川代表の数井崇司選手、神流川代表の長井慎太郎選手と金子敏也選手、那珂川代表の浅見豊選手、日野川代表の石原瑞穂選手、仁淀川代表の川﨑智仁選手、三隈川代表の吉玉文彦選手の12人だ。

午前6時半から、6人ずつ2組に分かれ90分での総匹数を競った。

結果は、瀬を丹念に攻めた田嶋選手が18匹、川﨑選手が高知県の仁淀川スタイルで善戦して14匹釣るなど、熾烈な戦いで上位4人が準決勝へと進出した。

大会

(左)決勝トーナメント・予選に進んだ前回覇者の楠本慎也選手(右)決勝トーナメント・予選に進んだ日野川代表の石原瑞穂選手

大会

(左)決勝トーナメント・予選に進んだ神流川代表の長井慎太郎選手(右)決勝トーナメント・予選に進んだ神通川代表の数井崇司選手

大会

(左)決勝トーナメント・予選に進んだ三隈川代表の吉玉文彦選手(右)決勝トーナメント・予選に進んだ第42回大会準優勝の佐藤豊文選手

大会

(左)決勝トーナメント・予選に進んだ那珂川代表の浅見豊選手(右)決勝トーナメント・予選に進んだ神流川代表の金子敏也選手

準決勝に進んだのは谷川選手、川﨑選手、田嶋選手、佐藤選手。

谷川対川﨑、田嶋対佐藤の2組に分かれ、午前9時10分から90分間での総匹数を競った。

舞台は「坂東島」。

このエリアは、大きな石などが点在する流れの変化に富んだ釣り場。

それぞれ自分の得意とする釣りスタイルが駆使できるポイントへと散らばった。

そんな中、チャラ瀬で本領を発揮したのは谷川選手。

立て竿でゼロテンションでの泳がせ釣りを駆使し、トップの釣果となる10匹を釣り上げた。

「ぼく、実は荒瀬の九頭竜川は苦手なんですよ。どちらかといえば、こんなチャラ瀬のほうが得意なんです」と谷川選手。

また得意の瀬を中心に攻めた田嶋選手は「アユが付く筋を見つけながら動いて動いて、という感じでしたね。目当ての筋で、丁寧に釣ってみても全然釣れなくて・・・。普段の九頭竜川だとバーッと掛かって1時間30匹くらいは出せるんですけどね」とコメント。

それでも苦戦しつつ8匹を仕留め、決勝へと勝ち上がった。

大会

決勝は谷川選手と田嶋剛選手の一騎打ち。

試合時間は前半60分、後半60分で、前半と後半で釣り場を交代し総匹数を競い、ホーンの合図とともにタイムラグなしで上下流のエリアを交代する。

決勝の舞台は「五松橋下流」。

大小の石がごろごろある広々とした釣り場で、九頭竜川特有の押しの強い流れや緩急のある流れが多彩なポイントを作り出している。

決勝スタートのホーンが鳴ったのは12時15分。

ポイント選択権を得て、先に釣り場へ入った田嶋選手は、強く流れる上流側の瀬を選択。

谷川選手は比較的ゆったりした流れの下流側のトロ瀬に入る。

開始からほどなくして両選手ともアユを掛け、オトリが天然アユに変わると3匹、4匹・・・7匹、8匹と数を伸ばしていく。

川を少しずつ下りながら、アユが付いているであろう瀬の強い流れの筋を丹念に攻めていく田嶋選手。

「瀬が得意なので、まず瀬から入りました。アユが付いていればまず数が稼げるかなと考えましたね。谷川選手の動きも上流側からだと釣っている位置が把握しやすいですし」と試合後にコメントしている。

オトリアユの引き加減に特に気を配りながらじっくり丁寧に攻める谷川選手。

「狙ったのは深トロみたいな場所ですね。釣り方は引き釣り泳がせです。テンションを微妙にかけながら引いてくる、ソフトなボルダリング釣法になりますね」と同様にコメントしている。

しばらくは釣りつ釣られつの攻防が続く。

両選手がアユを抜き上げるたび、ギャラリーからの歓声と拍手が広い河原に響き渡る。

まさにどちらが勝つのか分からない展開だ。

勝敗を分けたのは終了15分ほど前だった。

谷川選手は「ここならいけそう!」と目を付けた瀬の開き(落ち込み)に移動して、午後1時59分から2時14分にかけ4匹の連掛けを展開。

結果、谷川選手が合計22匹を釣り熱戦を制した。

田嶋選手は合計18匹で、何と差はこの4匹であった。

今回、九頭竜川を熟知する田嶋選手は2kg超えの釣果を出せるというイメージを描いており、そのジレンマとの闘いでもあった。

「今まで、水に差し込んで立つ技術というのを極めてきて、普通の人が立っていられないところで掛けて、魚も取り込むということができるのですが、でも、九頭竜川はそういう人がたくさんいますし、水が落ちているからアユも大分たたかれているなという感じがありました。そのため思ったよりも数が引き出せなかったですね」

谷川選手は、勝因がやはり最後の15分にあったと話す。

「後半での瀬の中は、田嶋選手がある程度釣っていたし、釣り人も何人かいて、掛かりがよくありませんでした。全然入るところがなくて、どこに入っても一般の人の迷惑になってしまうような状況だったので、右往左往して・・・。もうだめかなと思って、下流のほうを見ると、前半釣れていた筋の延長線上のポイントが空いていたんです。境界ぎりぎりの落ち込みのポイントですが、前半で釣っていたようなソフトなボルダリング釣法でやると掛かりだしましたね」

数々の競技会での入賞経験を持つ谷川選手。

今回のG杯優勝は戦歴をいっそう輝かせることになった。

大会

(左)決勝戦ですれ違う谷川選手(手前)と田嶋選手(右)検量を見守る田嶋選手

大会

(左)決勝戦で鮎を掛ける田嶋選手(右)決勝戦で冷静に鮎を引き抜く谷川選手

■優勝者コメント

決勝では1匹目が早く釣れたので「これならいけるかな」と思いました。

前半はテンションを微妙にかけた「引き釣り泳がせ」、いわゆる「ソフトなボルダリング釣法」で狙ってかなり釣れましたが、後半はペースが落ちて、最初はあまり釣れず、移動した瀬で前半と同じ釣りをして粘ることができました。

G杯は3回目ですが、優勝できてよかったです。

これからもがんばっていきたいですね。

大会

歓喜のあまり思わずナンバーワンポーズをとる谷川選手

同時に、決勝会場のさらに下流でおこなわれた3位決定戦は、検量まで勝敗予想がつかないシーソーゲームだったが、荒瀬の流心などでは30㎝級も狙う、地元仁淀川の普段の釣りを我慢強く続けた川﨑選手が、佐藤選手を僅差で振り切り3位。

念願の次大会へのシード権を得た。

大会

九頭竜川は地元の仁淀川と似ているという3位の川﨑選手

大会

カップが重い!!左から準優勝の田嶋選手、優勝の谷川選手、3位の川﨑選手

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